飛沫

ある雨の朝のこと
少年が
傘を差して
立っていた

おつかいの帰り道かな
信号のない
道端で
立っていた

笑顔で片手を高く上げて
雨の中で 飛沫を浴びて
立っていた

何故 停まってあげなかったんだろう?
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