うでまくら

ねえあなたの話は寂しくて
雲の切れ間から雨さえポツン
ひとつここらで話題を変えて
昔のことでも話しませんか
不意に巻き起る遠い日の影
忘れられないあの暑い日に
あなたの腕枕で見た空の蒼さ

あなたの心がもう見えない

ひとつここらで指切はいかが
あの頃のふたりに戻れるように

さっきから話は尻切れたまま
流れる人波あなたはうわの空
水しぶき上げて車が通る
飛びよけた私からあなたがこぼれた

あなたの腕枕でもう一度だけ

夢を見させて愛の眠りで
あなたの心が見えるように
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