この線香花火が消えたら
もうさよならなんだね
きみが決めたことだから
何も怖くなんかないよ

口笛吹いたら涙がこぼれてきた
星がにじんだ ちきしょーなんか綺麗だ

きっと忘れてしまうんだろう
こうして今抱き合っている時間さえも
それなのにぼくたちは
なんて無防備に過ごしてきたんだろう

海岸沿いを歩いていた
少し風の強い夜だった
何かが起こる気はしていた
海鳥がやけに騒がしくて
「たいせつ」という言葉の意味
分かっていなかったイマイチ
きみとの長い長い夏は
永遠に続くと思ってた

波の音が優しくふたり包んだ
そして最後の花火に火をつけた

いっそ時間を戻せるなら
もう一度はじめからきみと出逢いたい
この同じ景色を見ながら
きみは今 何を思っているのだろう

初めて手をつないだ花火大会
お祭りで金魚すくいしたっけ
夏の思い出は
今でも鮮やかに
記憶の中で光っている

砂に残した足跡は
波にさらわれて海へと帰るだろう
別々の道を行く
それぞれの未来照らすために

でもきっと
忘れはしないだろう
「たいせつ」なものを「たいせつ」にするっていうこと
知らなかったんだ何ひとつ
きみがくれたものこんなにも大きかった
さよなら ぼくは小さく手を振った

ありがと
きみとの時間
忘れないよ

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