ハアー 天のめぐみの 陽をあびて
ハアー 田んぼ畑は 生きている 生きている
爺さまいつも 言(ゆ)うとるよ
米のひとつぶ ありがたや ハァーアア… 嬉しいね
(独白)「田んぼさん 田んぼさん 昨日はありがとうございました。
今日もよろしくお願い致しますね。
こうやって今は、田んぼや畑仕事を始める前にちゃんと言えるけど、
お嫁に来た頃は何にも言えなくて、よくじっちゃんやばっちゃんに
叱られたわ。
都会で暮らすもんは、もののありがたみがわからんで困る。
でも、そんなときあんたがかばってくれた。
一つ一つ野良仕事の手順や使う道具の名前もね…
田んぼも畑も生きものだから、
イヤイヤやったら不味いもんしか出来ん。
真心こめて種の時から一生懸命声掛けしてゆくんだ。
お米さん、お米さん、 美味しく育ってね。皆に元気を与えてね。
最初は何でそんなことをって思ったけど、段々年を重ねて
ゆくうちに、あたしにもそれがわかって来たの。
優しい気持ちで声かけすることが大切だと…
家族みんなで力を合わせて、それが絆だってね。」
(夫)「俺たち結婚して何年だ、十年すぎたのか。
いや、おまえの働く姿をみて、ふっと思ったんだけどさ…」
(妻)「そうですよ、十年目に子供が産まれて、今あの子が二つ半
ですからね。」
(夫)「そうか、おまえもよく辛抱してくれたね…ありがとう…
都会育ちのおまえがさ、俺んところへ嫁に来てくれたと思うとな…
見合いのような出会いから始まったからなぁ。」
(妻)「あたしもね、
はじめはなんか躊躇(ちゅうちょ)するものがあったけど、
農作業体験のあと、あんたの土にまみれた太くておいものような指を
思い出したら笑っちゃって…
結婚してもいいかなって、ふと思ったのよ…真面目そうだしね。」
(夫)「何だそれって、俺が好きって言う告白か。」
(妻)「やだ、違うわよ。田んぼがいいな、
お陽さまがいいなって話…(笑)」
ハアー 四月五月は 田植えどき
ハアー 九月十月 稲を刈る 稲を刈る
婆さま楽が したいとよ
籠の孫見て ひと踊り ハァーアア… 嬉しいね
(妻)「ねえあんた、あの桜の木の下でお昼にしましょ。」
(夫)「なんだ、もうそんな時間か。」
(妻)「はい、おにぎりと浅漬のお新香。
今日はばっちゃんが家で子守してるから、早く帰らないとね。
ばっちゃんやじっちゃんはすぐ抱っこするから、抱きぐせが
もうついちゃって、あの子も泣けば抱っこしてくれると思って…」
(夫)「いいじゃないか、じっちゃんとばっちゃんがいるから
こうやって田んぼにいられるんだ。昔の農家と今は違う。」
(妻)「そうね、あの頃は専業農家が多かったけど、今は兼業だもんね。
子供も少なくなっているし…
でも、誰かがお米や野菜をつくってゆかないと。
今は家庭菜園が流行っているけど、
苗をつくるったって、ハウスの空気の入れかえや、水をやったり
芽が出て来てやっと苗だからねぇ…それを田んぼに植える。
今はトレーラーがあるけど はじっこの隅の差し根植えは手作業
だからね。水の量だって毎日見ないといけないし。」
(夫)「俺たち農家が無くなったら、
一体この国はどうなるんだろうなぁ。」
(妻)「子供達の為に私達が一生懸命やらないと、
田んぼも畑も泣いてますよ。
あたしらの苦労は 未来の子供たちの為なんですね。」
一つとせ
一人じゃさみしい 野良仕事 野良仕事
夫婦(ふうふ)でありゃこそ 楽しけれ ララ 楽しけれ
ハアー 人が喜ぶ 美味しいと
ハアー それが明日の 夢ぢから 夢ぢから
苦労と感謝 支え合い
祈る豊作 青い空 ハァーアア… うれしいね
(夫)「おーい この大根見てみろ。おまえの白い足のように
ぷっくらよう出来とるぞ。」
(妻)「こっちの大根だって、あんたの顔みたいにまんまるですよぉ。
…おあいにく様。」
(独白)「畑に鍬(くわ)を入れて、サクサクサク。
土を耕して種をまいてゆく。
お陽さまの陽差し、雨のうるおい。
みんな神様の贈りものです。
森にホタルが帰ってくるのはいつでしょう。
田んぼに糸とんぼが帰ってくるのはいつでしょう。
子供たちに見せてあげたい。」
「お爺ちゃんお婆ちゃんも、夫婦(ふうふ)で苦労つんで来た。
あたしたち夫婦(ふうふ)も、一緒に苦労しょって行きたい。
ふたりで力あわせて 夢を一つ一つ叶えてゆきましょう…
ねぇあんた。
それが夫婦(めおと)夢ぢからよ!」
ハアー 田んぼ畑は 生きている 生きている
爺さまいつも 言(ゆ)うとるよ
米のひとつぶ ありがたや ハァーアア… 嬉しいね
(独白)「田んぼさん 田んぼさん 昨日はありがとうございました。
今日もよろしくお願い致しますね。
こうやって今は、田んぼや畑仕事を始める前にちゃんと言えるけど、
お嫁に来た頃は何にも言えなくて、よくじっちゃんやばっちゃんに
叱られたわ。
都会で暮らすもんは、もののありがたみがわからんで困る。
でも、そんなときあんたがかばってくれた。
一つ一つ野良仕事の手順や使う道具の名前もね…
田んぼも畑も生きものだから、
イヤイヤやったら不味いもんしか出来ん。
真心こめて種の時から一生懸命声掛けしてゆくんだ。
お米さん、お米さん、 美味しく育ってね。皆に元気を与えてね。
最初は何でそんなことをって思ったけど、段々年を重ねて
ゆくうちに、あたしにもそれがわかって来たの。
優しい気持ちで声かけすることが大切だと…
家族みんなで力を合わせて、それが絆だってね。」
(夫)「俺たち結婚して何年だ、十年すぎたのか。
いや、おまえの働く姿をみて、ふっと思ったんだけどさ…」
(妻)「そうですよ、十年目に子供が産まれて、今あの子が二つ半
ですからね。」
(夫)「そうか、おまえもよく辛抱してくれたね…ありがとう…
都会育ちのおまえがさ、俺んところへ嫁に来てくれたと思うとな…
見合いのような出会いから始まったからなぁ。」
(妻)「あたしもね、
はじめはなんか躊躇(ちゅうちょ)するものがあったけど、
農作業体験のあと、あんたの土にまみれた太くておいものような指を
思い出したら笑っちゃって…
結婚してもいいかなって、ふと思ったのよ…真面目そうだしね。」
(夫)「何だそれって、俺が好きって言う告白か。」
(妻)「やだ、違うわよ。田んぼがいいな、
お陽さまがいいなって話…(笑)」
ハアー 四月五月は 田植えどき
ハアー 九月十月 稲を刈る 稲を刈る
婆さま楽が したいとよ
籠の孫見て ひと踊り ハァーアア… 嬉しいね
(妻)「ねえあんた、あの桜の木の下でお昼にしましょ。」
(夫)「なんだ、もうそんな時間か。」
(妻)「はい、おにぎりと浅漬のお新香。
今日はばっちゃんが家で子守してるから、早く帰らないとね。
ばっちゃんやじっちゃんはすぐ抱っこするから、抱きぐせが
もうついちゃって、あの子も泣けば抱っこしてくれると思って…」
(夫)「いいじゃないか、じっちゃんとばっちゃんがいるから
こうやって田んぼにいられるんだ。昔の農家と今は違う。」
(妻)「そうね、あの頃は専業農家が多かったけど、今は兼業だもんね。
子供も少なくなっているし…
でも、誰かがお米や野菜をつくってゆかないと。
今は家庭菜園が流行っているけど、
苗をつくるったって、ハウスの空気の入れかえや、水をやったり
芽が出て来てやっと苗だからねぇ…それを田んぼに植える。
今はトレーラーがあるけど はじっこの隅の差し根植えは手作業
だからね。水の量だって毎日見ないといけないし。」
(夫)「俺たち農家が無くなったら、
一体この国はどうなるんだろうなぁ。」
(妻)「子供達の為に私達が一生懸命やらないと、
田んぼも畑も泣いてますよ。
あたしらの苦労は 未来の子供たちの為なんですね。」
一つとせ
一人じゃさみしい 野良仕事 野良仕事
夫婦(ふうふ)でありゃこそ 楽しけれ ララ 楽しけれ
ハアー 人が喜ぶ 美味しいと
ハアー それが明日の 夢ぢから 夢ぢから
苦労と感謝 支え合い
祈る豊作 青い空 ハァーアア… うれしいね
(夫)「おーい この大根見てみろ。おまえの白い足のように
ぷっくらよう出来とるぞ。」
(妻)「こっちの大根だって、あんたの顔みたいにまんまるですよぉ。
…おあいにく様。」
(独白)「畑に鍬(くわ)を入れて、サクサクサク。
土を耕して種をまいてゆく。
お陽さまの陽差し、雨のうるおい。
みんな神様の贈りものです。
森にホタルが帰ってくるのはいつでしょう。
田んぼに糸とんぼが帰ってくるのはいつでしょう。
子供たちに見せてあげたい。」
「お爺ちゃんお婆ちゃんも、夫婦(ふうふ)で苦労つんで来た。
あたしたち夫婦(ふうふ)も、一緒に苦労しょって行きたい。
ふたりで力あわせて 夢を一つ一つ叶えてゆきましょう…
ねぇあんた。
それが夫婦(めおと)夢ぢからよ!」
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