"演技しながら生きる そんな日々は どこかに捨てるの…"ひとりきりの夜、自問自答の先に見出した内なる意思。ひたすら自分に向き合い、内面を紡ぎ出した言葉は、誰もが抱えて口に出来ずにいる感情を代弁してくれる!
歌ネットでは、そんな話題の作品を、いち早くお届けします!
メジャーデビューしてから7ヶ月経ちましたが、学校との両立はいかがですか?
新山:最初の頃は初めてのことばかりだったので、気持ちが追いつかなかったんですけど、今はちゃんと分けて考えられるようになれました。電車に乗っている時が、切り替える時間になっているような気がします。
デビューしてから、印象的な出来事はありましたか?
新山:全国各地色んな場所でライブをやらせてもらうなかで、特にライブサーキットやFES.では、初めてお会いできたアーティストの方々がたくさんいたので、印象的でした。ライブを通して、自分の歌い方や表現したいことが分かってきたので、新しい発見が多かった7ヶ月でした。
音楽での様々な出会いを経験したことで、学校生活にもいい影響があったんじゃないかと思います。
新山:大人の人と話す機会が増えたせいなのか、友達と話す時に、以前は色々考え過ぎてうまく話せなかったんですけど、今は、考え過ぎることは少し減ったと思います。人との接し方が、だいぶ自然になってきたんだと思います。
自分の感情を飾らずに綴った「ゆれるユレル」「Don't Cry」をリリースして、どんな反応がありましたか?
新山:2曲とも、学校の中で思っていることを歌詞にしているので、それに対して、"クラスの友達はどう思っているのかな?"って反応が心配だったんですけど、変わらずに声を掛けてくれたので、さらに"頑張ろう"って思いました。また、お手紙やラジオで、"歌詞に共感しました"ってメッセージをもらったので、"ちゃんと届いているんだな"って実感はありましたね。
そんな中、3rdシングル「ひとりごと」がリリースとなりますね。
新山:今回、歌詞に自分の思いを今まで以上に込めることが出来たと思っています。実は最初、別な歌詞だったんですよ。でも、レコーディングの2、3日前に歌詞を見直したら、"今の自分が歌いたいこととなんか違うな"って思ったので、一から書き直すことにしたんです。
そうだったんですね。
新山:でも、言葉がうまく出てこないし、手も動かなくて、正直"どうしよう、どうしよう"っていう焦りばかりだったんです。で、ふと溜息ついた時に、"今、私はなんで溜息ついたんだろう?"って思って、"これから私はどんなことを歌っていきたいんだろう?""どういう自分でいたいんだろう?"っていう思いがどんどん出てきて、自問自答を繰り返す中で、歌詞が出来上がっていったんです。初めて作詞作曲した「だからさ」に近い衝動がありましたね。
タイトルを「ひとりごと」とした理由は?
新山:タイトルは、歌詞を書き終えたあとに付けたんですけど、今回、自問自答をしてみて、"本当の思いっていうのは、誰かに話したりするものでなく、自分の中でつぶやいたり、叫んでいるものなんだ"って改めて思ったので、このタイトルにしました。
1st、2ndシングルでは学校が舞台でしたが、今回は違いますね。ご自身が進路を決める時期でもあるので、"卒業"というイメージがあったのかなって思いました。
新山:歌詞を書いた時は、進路のことは特に意識はなかったです。色々と考える時間が夕方から夜にかけてだったので、それを背景に内面的な部分が書かれています。やっぱり溜息から始まった部分がキーワードになっていて、"つぎはぎの言葉で 書かれた台本 右手に…"っていうフレーズが、"まわりに流されて生きたくない"っていう自分の意思を一番表現できたと思っています。
"つぎはぎの言葉で 書かれた台本"は、具体的にどんなイメージで書かれたのですか?
新山:たとえば自分がいいなと思っていたものがあっても、誰かが違うことを言って、まわりがそれに賛同したら、そっちに流されてしまう自分がいる。そういう自分をイメージして書きました。
"演技しながら生きる そんな日々は どこかに捨てるの"とのフレーズは、これまで変わりたいけど変われなかった自分から、一歩前進しているように思います。
新山:高校生活も後半に来て、今になって中学の時に怯えていた自分に対して、"なんであんなに怯えていたんだろう?"って思えるようになったんです。高校を卒業したら学生生活もなくなるので、そういうことも含めて自分の立場や気持ちがハッキリと出てきたんだと思いますね。
この曲は、どんな人に聴いてもらいたいですか?
新山:今までの私は、自分の弱い部分や性格に対して、"今すぐ無くなればいいのに"と思っていたんです。でも、今はそういう部分も含めて自分なんだと思うし、そういう面もちゃんと認めてあげたいと思ったので、自分と似た状況の人に聴いてもらいたいですね。
カップリングでは、奥田民生さんの「イージュー★ライダー」をカバーされていますね。
新山:この曲は、自分が生まれた年にリリースされた曲で、"自分なりに表現して歌ってみたい"とずっと思っていたので、自分と同世代の子たちにも共感できる曲に仕上がっていると思います。
実際にカバーしてみて、どんな魅力を感じましたか?
新山:今まで私がリリースしてきた曲の雰囲気やメロディーとは全く正反対な曲で、いい意味で能天気な雰囲気がいいなと思いました。私の歌い方は、まっすぐスゥーと入ってくる奥田民生さんの歌い方とは違うので、原曲とはまた違った表現ができたかなと思います。
カバーをすることで、具体的にどんなところがプラスになっていると実感していますか?
新山:カバーする機会をいただけているので、色々学ぶことができていますし、こういう素敵な楽曲を、年代を越えて新たな形で届けられるのは、すごく素敵なことだと思いますね。
普段、曲作りはどのようにされているのですか?
新山:曲はパッと思いついたフレーズや断片を録音しています。歌詞は思ったことをいつも持っているノートに書いているので、それをまとめて作ることが多いです。
歌詞を書く時に大切にしていることは何ですか?
新山:"自分に嘘をついた歌詞は書きたくない"っていうのは、ずっとあります。あと、聴いた人が色んなイメージを浮かべられるように書きたいと思っています。今までの曲は、学校での出来事に限られていたけど、デビューして色々な場所に行く機会が増えたことで、風景や空気にも目を向けて、歌詞を書いてみたいと思うようになりました。
歌詞がいいな!と思うアーティストはいますか?
新山:最近、たまたま見つけたバンドの「ペトロールズ」です。東京事変のギターの浮雲さんがやっているバンドで、歌詞の雰囲気がすごく好きなんです。言葉一つひとつの意味がハッキリしてなくて、素朴な感じがいいなと思いました。
学校では、どんな音楽が流行っているのですか?
新山:うちのクラスは、アニメやボカロが好きな子が多いです(笑)。あとは、バンドが好きな子は、ONE OK ROCKとかRADWIMPS、BUMP OF CHICKENのファンは多いです。私は積極的には、そういう話の輪に入らないようにしています。"チバユウスケさんが好き"って言っても、みんな"ポカーン"となると思うので(笑)。
(笑)。
新山:でも、音楽の話が一緒に出来る子が2人いて、1人はBUMP OF CHICKENが好きな子で、BUMP OF CHICKENのことをひたすら話したり、どっちかがライブに行ったら、その時の感想を話したりしています。もう1人は、奥田民生さんや星野源さんが好きな子で、互いの好きな曲をオススメし合っています。
今後、コラボやカバーしたいアーティストや楽曲はありますか?
新山:これっていう方はいないというか、敢えて決めずに色んな雰囲気の曲やアーティストとコラボができたらいいなと思っています。
これからどのような音楽をやっていきたいですか?
新山:ずっと変わらずに、常に誰かのそばで寄り添って歌っているような存在でありたいですね。
それでは、最後に「歌ネット」を見ている人にメッセージをください。
新山:今しか書けない言葉でありのままの曲をたくさん届けていけたらいいなと思っているので、これからも応援よろしくお願いします。