自身が歌を唄う上で大事にしている「私の歌を通して明日一歩踏み出す力になって欲しい」という想いを元に、彼女が"今、本当に伝えたい詩(うた)"を「歌詞の内容」を重視して選曲した、ポジティブになれるメッセージ・カヴァー作品!
歌ネットでは、そんな話題の作品を、いち早くお届けします!
いま未来の 扉を開けるとき
悲しみや 苦しみが
いつの日か 喜びに変わるだろう
アイ ビリーブ イン フューチャー
信じてる もっと歌詞を見る
バラエティ番組のカラオケ企画で、すっかりお茶の間でもおなじみになりましたね。取り囲む環境も、大きく変わったと思います。
May J.:今までMay J.のことを知らなかった方が知るきっかけになったと思いますし、年齢層も子供からおじいちゃんおばあちゃんまで幅広く知っていただけたことで、ライブに来るお客さんも変わってきたのを感じますね。そういった人たちが求める音楽にしっかりと応えたいという思いは、すごく強くなりましたね。
最初に番組出演のオファーがあった時、率直にどう思いましたか?
May J.:「すごくチャンスだな」と思いました。たくさんの人に自分の歌声を届ける場所をいただけたので、それがカラオケであっても関係ない、と。しっかり自分の歌を届けることで、テレビを通じて少しでも誰かに元気になってもらえたらいいなと思っています。
オリジナル歌手が自分の曲を歌っても、カラオケでは高い点が出るとは限りません。カラオケで高得点を取るために、どんな練習をしているのですか?
May J.:「どれだけ原曲を覚えて、原曲通りに歌えるか」が一番重要だと思っているので、もちろんカラオケに行って練習するんですけど、その前の準備の方が大事だと思いますね。

なるほど。
May J.:曲に入り込んで、自分の曲のように歌うために、どれだけ歌詞に共感できるか。だから、「上手く歌おう」というよりは、オリジナルにリスペクトを持って忠実に、なおかつ自分のメッセージを伝えるっていう思いで歌っています。
番組では、様々なジャンルの課題が与えられるので、得意・不得意もあると思いますが。
May J.:私はどんなジャンルでも挑戦したいと思っているので、民謡っぽい曲や美空ひばりさんの曲など、普段は歌う機会があまりない曲に挑戦することで、新しい自分の発見もあったし、もっとこういう深い歌を歌えるようになりたいと思いますね。
その反響もあって、昨年カヴァー・アルバムをリリースして、大ヒットしましたね。
May J.:番組で歌ってから、「もっとこういう曲を歌ってほしい」「カヴァー・アルバムを出してほしい」っていうリクエストがたくさんあったんです。私はカヴァーであっても、カラオケであっても、オリジナルであっても、「聴きたい」という思いに対して、ちゃんと応えるのが本当のシンガーだと思っているので、それに純粋に応えたいと思ったのが、きっかけでした。
ただ、ブレイクするまでには、様々な葛藤があった、とも伺いました。
May J.:それまで自分の作品では、思うように届けることができなくて、大きなところで歌いたい、テレビで歌いたい、と思っても、なかなか叶いませんでした。でも、振り返るとそれまで積み重ねてきたことがすごく大事だったと思えるし、仮にポンと番組に出れたとしても、今までの悔しさがなかったら、多分ここまで番組でも勝ってないと思うんです。それまでの悔しさを番組で爆発させている感じです(笑)。
今回リリースするカヴァー・アルバムのコンセプトを教えてください。
May J.:前回、夏うたを集めたカヴァー・アルバム「Summer Ballad Covers」に対して、「元気が出る」「明日に向かっていくパワーになる」っていう声をたくさんいただきました。実際に誰かを元気づけることは本当に嬉しいことだし、「もっともっと元気をみんなにあげたい」っていう思いが大きくなったので、今回は、歌詞の内容を一番重視して、心が温まるような歌詞、悲しくて泣いても明日から頑張ろうとポジティブになれる歌詞の曲を集めてみました。
歌詞を重視ということで、歌ネットにぴったりですね。
May J.:今回は、歌詞をとにかく読んだんですね。聴いて下さる方の年齢層が幅広いので、私の好きな曲だけに偏らないように、若い人、年上の人がよく聴いてる曲をバランスよく組み合わせました。今まで歌ったことがない曲がたくさんあったので、カラオケに行って実際に歌ってみて、ピンと来た曲を選曲していきました。
歌詞の内容を重視しただけあって、名曲がずらり並んでいますが、個人的には「生きてこそ」が特に胸に刺さりました。
May J.:この曲は、初めて聴いた瞬間にお父さんとお母さんの顔が浮かびました。今まで両親に直で感謝する曲を歌ったことはあまりなかったんですけど、家族の絆や自分がもらった愛を次の世代に繋げていく。そういうのってすごく素敵だと思うので、この曲を聴いた人が、自分の両親のことを思い出したり、感謝をするきっかけになってくれたらいいですね。

3月のリリースということもあり、卒業や旅立ちソングが多いように思いました。
May J.:「心が温まる」という点を一番重視したので、それはたまたまです。「Believe」は、私が実際に小学校の卒業式で歌った曲で、音楽の教科書に載っている曲なので、当時の思い出が浮かんでくる人もいると思うし、J-POPらしくアレンジしているので、聴いたことがない人でも聴きやすくなっていると思います。
カヴァーを経験することで、プラスになっていることはありますか?
May J.:歌詞ってみんなそれぞれの解釈があっていいと思うんですよ。だから、カヴァーをする時は、何度も歌詞を読むんです。そうするなかで、私の過去にあった物事や感じた引き出しから自分なりにストーリーが浮かんで、初めて自分の曲のように歌えると思います。その作業はカヴァーを経験したことで、身に付けられたものなんじゃないかなと思っています。
ヒット曲をカヴァーするなかで、ヒットの法則というか、共通性などは感じますか?
May J.:私はプロデューサーではないので、そういうのは詳しく分からないんですけど、やっぱり歌詞が素晴らしいっていうのは、全部に共通していると思いますね。すべての人が共感できる歌詞はやっぱり重要ですね。
今回のカヴァー・アルバムは、特にどんな人に聴いてもらいたいですか?
May J.:学生さんやOLさん、主婦の方など、「頑張りたい」「毎日ハッピーでいたい」「元気でいたい」って思っている方に、バイブルじゃないですけど、そうなるきっかけになれたら嬉しいですね。
歌詞を書く時に大切にしていることは何ですか?
May J.:私は「どれだけリアルさを出せるか」を大切にしています。結局、自分と向き合うことなんですよね。向き合うからこそ、生々しい言葉が出てくるし、私はあまりオブラードに包むことはしないので、すごく素直に伝えちゃうんです。でも、そのほうが伝わると思うし、常に自分と向き合ってリアルなものを届けたいと思っています。
歌詞を書く上で影響を受けたアーティストは?
May J.:特定の人はいないですね。いつも色んな日本のアーティストさんの歌詞を歌詞サイトを見て、勉強させていただいているので。人それぞれテイストが違うので、今回で言えば、槇原敬之さんの「遠く遠く」は、ストーリー性があって、身近な言葉を使って距離を縮めているのが、素敵だなって思いますし、「Believe」のようにシンプルな歌詞でも伝わるので、色んなタイプの歌詞が書けたら楽しいですよね。
歌詞を書くことは、May J.さんにとってどのようなものですか?
May J.:自分自身と向き合って、乗り越えることだと思いますね。私は常に自分のなかに秘めているものを歌詞で初めてさらけ出したいと思っているので、歌詞を書くことで気持ちの整理がつくんです。そのプロセスがあるから、同じような経験をしている人たちに共感してもらえると思うし、一緒に乗り越えられるものであったらいいなと思いますね。

では、シンガーMay J.として大切にしていることは?
May J.:私は小さい頃から「歌手になりたい」という夢を持つなかで、くじけそうになった時や自信を失くした時、いつも音楽に支えられてきたんです。たとえば、本当に悲しい時はとことん悲しい曲を聴いて泣きじゃくって、これ以上涙が出なくなったら、今度は前に進むために楽しい音楽や明るい音楽を聴く。そうやって音楽とは友達のように乗り越えてきたので、自分の音楽で今度は誰かを少しでも前向きにしたり、元気にできるような音楽を届けていきたいと思っています。
そういう意味でいうと、ファンの方に直接届けられるライブは大切ですね。
May J.:私は、「ライブで歌うためにレコーディングしている」と思っているんですよ。ライブは生ものなので、毎回新鮮な気持ちでやっていますし、ライブは一番パワーを伝えられる場所だと思うんですよね。
シンガーとしての夢や目標はありますか?
May J.:世代は関係なく、たくさんの人に元気になってもらう歌を届け続けたいですし、もっと大きなところでライブをしたい。ツアーももっと細かいところまで行けるようになりたいです。
それでは、最後に「歌ネット」を見ている人にメッセージをください。
May J.:今回のアルバムは、気持ちが明るくなったり、明日から頑張っていくためのきっかけになるように作ったので、ぜひ聴いてほしいと思います。