今回のテーマでのTOP10を見てみると、総合TOP100内に10曲と思ったほど多くはない。しかも、韓国勢を除く海外アーティストは、結局のところシェネル1組。これは、歌ネットでは、ユーザーサポートを徹底する為、外国曲の掲載を控えていることも影響しているが、言いかえれば、シェネルは、日本の楽曲ゆえに日本人アーティストのように歌詞も掲載され日本により浸透しやすいし、海外アーティストゆえにストリーミングやダウンロードでもCDと変わらず販売解禁となるし(そのくせ、レンタルは1年間お預け)、まさに“エエトコドリ”と言える。このような制作は一種の“発明”とも言えそうだ。
そして、韓国勢は、少女時代とBIGBANG、12位に東方神起、そして新曲が出ればこの他にKARAと、合計4組が上位に入る程度。CDパッケージでは既に15〜20組がTOP10の常連だが、歌詞やダウンロードでも人気の韓国アーティストは、まだまだ限られている。そう考えると、ヒット実績は未熟なのに、朝の情報番組では頻繁に韓国勢が紹介されていて、これではネット上でアンチ勢が増えるのも無理もない。まぁ、歌詞よりも彼らの完璧なダンスの方がビジュアルのインパクトがあるのは確かだが
、曲そのものの魅力が伝わるようなチャンスが少なくなるのはやや残念だ。
そして、ハーフの中では、3位のLisa Halimがトップ、次いで映画『ポケットモンスターベストウィッシュ』主題歌のローラもランクイン。ローラは、クォーターのISSAと、ハーフのSoulJaのコラボにゲストボーカルとして参加した「I hate u」も歌詞サイトではロングヒット中。どちらも、歌は至って真面目で、そのギャップが奏功したのだろうか。(確かに、仕事も遊びも出来る人は魅力的だ。)8位のAIは、半年以上のロングヒット。「Story」に次ぐ第2の代表曲になったことが確認できる。
以上のように、海外&ハーフ勢は、目立つヒット曲はあるものの、総じてさほど多くはないことが分かった。とはいえ、ビジネスでもソーシャル・ネットワークでもますます英語が日常的になりつつあり、ハーフ系タレントが次々とブレイクしたように、ハーフ系歌手も有利になってくるはず。今後も、歌詞の英語率ともども変化が見られるか、ウォッチしていきたい。