1位は、4人組ガールズ・バンド、赤い公園。本作で彼女達は初めてオリコンTOP20入りを果たし、ここ数ヶ月で、様々なテレビ情報番組やラジオ局、Webサイトなどでピックアップされることが多く、今後フェスの季節も到来するので、次のアルバムのTOP10入りは確実となりそうだ。2位は、女性ギタリストを含む5人組のハロスリことHello Sleepwalkersがランクイン。アミューズ所属らしくキャッチーなメロディーと、退廃的なハードなロックサウンドが共存するのがユニークで、今後更にステップアップしそう。ちなみに、1位が1分40秒、2位が2分50秒と2曲とも3分を切っていて、ニコニコ動画やアイドルブーム同様、人気曲の高速化や濃密化はバンドサウンドにも影響していると言えそう。
TOP10全体を見ると、3位、5位、8位、9位に女性ソロがランクインし、やはり今回のような切り口でも女性ソロの活性化が分かる。特に、8位のTiaは、supercellのryoがプロデュースする作品の第2弾シングル、9位の藤田麻衣子は、アニソン系シンガーソングライターとして約8年間のインディーズ活動を経て、本作でメジャーデビューするなど、アニソンの中でも(アニメ人気だけではなく)歌詞サイトでの楽曲人気を経てヒットするケースも現れている。
その他にも、コミカル路線だけではなく、今回のストレートな夢追いソングが好調な4位のシクラメンも5月のアルバムでTOP10入りに期待大、6位のチキンバスケッツはSexy Zoneの佐藤勝利が主演するドラマ『49』内の女装ユニット曲、7位のどぶろっくは『エンタの神様』出身で唯一いまだ上昇中のユニット(実は意外と歌が上手い!)、10位はJ:COMのCM曲で囁くようなボーカルから歌詞にも注目が集まる音楽マエストロの清竜人と、どれも興味深い作品ばかり集まった。やはり、音楽発のネクストブレイカーを探すには、アイデア商法がエスカレートするCDランキングよりも、音楽配信やこの歌詞検索など楽曲由来のランキングを頼りにするのが適切ということがあらためてよく分かる。