言葉の達人

SAKUSHIKA

　達人たちは1曲の詞を書くために、言葉を巧みに操り、その時代を象徴する言葉を探した。その言葉は多くの老若男女の心を掴んで離さず、その歌は大ヒットした。
「孤独がつらく感じるとき」、「愛することがよくわからなくなったとき」いつも、勇気と力を与えてくれた…、作詞家は言葉の魔術師である。そんなプロの「作詞家」の皆さんをゲストにお招きして、毎月、紹介していくこのコーナー。
今回は、J-POPをはじめ、アニメ、声優など幅広いジャンルの楽曲に詞を提供されている「村野直球」さんをゲストにお迎え致しました。

村野直球

代表作

「Feel your breeze」／V6
「BORN」／奥田美和子
「Thinking of you」「絶対温度」／島谷ひとみ
「Happy Birthday」／BoA
「Carry on」／嵐
「To be continued…」／稲垣吾郎(SMAP)
「Here goes!」「プリズム」／Lead
「想い」「Heaven Knows」「アノネ〜まみむめ☆もがちょ〜」／水樹奈々
「LOVE@MESSENGER」「チアルーガ！」／野中藍
「ずっと、憶えてる」「未来」「時の河」／夏川りみ
「止まない雨」「READY TO GO !」／John-Hoon
その他多数あり

作詞論

作詞は“今”を切りとることだと思っています。
大切にしていかなければならない普遍的なものをベースに、
その時々の時代感、恋愛感、希望感などなど、
気持ちや願いみたいなものを伝えていければと日々作詞しています。

村野さんに伺いました。
Q：
作詞家になったきっかけは？
A：
音楽関係会社、延べ150社に作品を送り、たった一本の某ディレクターさんからの電話から、扉が開きました。はじめて頂いたデモテープを聴いたときの感動はいまでも覚えています。
Q：
プロ、初作品について
A：
「いつか逢いたい」吉岡忍　NHKのドラマの主題歌となり、
すごく恵まれたスタートでした。
Q：
作品を提供したいアーティスト
A：
アーティストや楽曲との出会いが、作家を刺激してくれます。
なので、新しい出会いをいつも求めています。
Q：
あまり売れなかったが、私の好きなこの歌
A：
結果、売れなかった詞も、全て魂、入ってます。
通信簿の点が悪かった子のほうが、なぜか愛おしく感じます。
Q：
なぜ「詩を書くことを選んだか」
A：
ずっと音楽にたずさわっていたかった。
自分が音楽と関わる最高の手段として、作詞と出会ったとき、
おおげさに言えば、運命感じました。
Q：
プロの作詞家になりたい人へのアドバイスを
A：
偉そうですが、経験から・・・
好きなだけじゃ、やっていけません。
好きじゃなきゃ、やっていけません。
詞は、いろんな意味、傷つけられて磨かれ、光っていくと思います。
覚悟を決めて、プロを目指してください。
歌詞を見る Feel your breeze V6

ドラマ“ごくせん”第1シリーズの主題歌用に書かせて頂きました。難産でしたが、下記のサビのフレーズが出てきたとき、自分なりの手応えを感じた作品です。
夢が真っ直ぐ叶っていくことなんて、そうはない時代だけれど、
それでも向かっていって欲しいな。などと願いながら書きました。

■私の好きなあのフレーズ
「いつか想像してた未来と
いまがすこし違っていたって
夢のための涙はまだ消えずに光り続ける」

PROFILE

村野直球Chokkyu Murano

東京生まれ
広告プランナーを経て、1996年作詞家デビュー。
中西圭三、永井真理子、大橋純子等に作品を提供。
2000年、筆名を“村野直球”に改名。
時代の気分、生きるうえでの大切な気持ちを模索しつつ、現在に至る

■LOTUS所属

[CDリリース情報]

関ジャニ∞
「ズッコケ大脱走」

TECI-8005　¥3,200(tax in)
M2:「Speedy Wonder」
2007.06.06 Release

BoA
「THE FACE」

AVCD-23499　¥3,059(tax in)
M7:「Happy Birthday」
2008.02.27 Releas

melody.
「Lei Aloha」

TFCC-86252　¥2,800(tax in)
M8:「Kiss away」
2008.04.09 Release

夏川りみ
「いのちの音」

VICL-36435　¥1,100(tax in)
2008.07.23 Releas

【これまで登場した作詞家さん】バックナンバー