言葉の達人

SAKUSHIKA

 達人たちは1曲の詞を書くために、言葉を巧みに操り、その時代を象徴する言葉を探した。その言葉は多くの老若男女の心を掴んで離さず、その歌は大ヒットした。
「孤独がつらく感じるとき」「愛することがよくわからなくなったとき」いつも、勇気と力を与えてくれた…、作詞家は言葉の魔術師である。そんなプロの「作詞家」の皆さんをゲストにお招きしてご紹介していくこのコーナー。
 今回は、イメージが膨らむ歌詞に定評があり、J-POPからアニソンまで幅広い作品を手掛けている「田形美喜子」さんをゲストにお迎え致しました。

田形美喜子

代表作

それぞれの空」/V6
未来航海」(共作)/タッキー&翼
サカサカサーカス」/バニラビーンズ
「花まるロック」(NHK Eテレ できた できた できた) /マユミーヌ&できたらバンド
ハーモニー」/パク・ヨンハ
「砂漠に花を」/東野純直
花束を下さい」/福田沙紀
西新宿で逢ったひと」/前田有紀
「Here we go!-信じる力-」/月野うさぎ(セーラームーン)
その他多数

作詞論

メロディ、リズム、アレンジ、声、歌う人のキャラクターといっしょになったときに、最大限に光る歌詞を書きたいと思っています。

田形さんに伺いました。
Q:
作詞家になったきっかけは?
A:
友人のバンドのために書いた歌詞のメモを友人がリハスタに忘れ、それをヤマハのディレクターが拾い、私を探し出してくれました。
Q:
プロ、初作品について
A:
「YO-YO」。selfishが1996年にリリースしたシングルのカップリングでした。
Q:
作品を提供したいアーティスト
A:
音楽が好きな人みんな。
Q:
あまり売れなかったが、私の好きなこの歌
A:
アマチュア時代からいっしょに曲をつくってきた松倉サオリ(旧 松倉佐織)さんが歌っている「おかえりいつか」。CD化や配信はされていませんが、書き続けてきてよかったと心から思えた曲です。
Q:
なぜ「詩を書くことを選んだか」
A:
もともとは自分で曲を書いて歌っていました。でも、表現したいことと、表現できることのギャップが大きくて…(ストレートに言っちゃうと、作曲の才能がなかったんです)。さまざまなミュージシャンと共同作業をすることで、世界が広がっていく楽しさを知り、作詞に専念することにしました。
Q:
プロの作詞家になりたい人へのアドバイスを
A:
楽しいことも、悲しいことも、これから出会うすべての経験が、歌詞を書くためのベースになります。
歌詞を見る CHANCE LAZY KNACK

この仕事を始めたばかりのころに書いた歌詞です。仮歌を入れる現場で、LAZY KNACKの二人の声や歌い方に合わせて、どんどん歌詞を書き換えていく作業がスリリングで楽しかったです

■私の好きなあのフレーズ
「君のため選んでた言葉が 僕の胸もつかんだ 」

PROFILE

田形美喜子Mikiko Tagata

北海道出身。3歳よりクラシックピアノを始め、大学1年からバンド活動と並行してライブハウス等で
オリジナル曲の弾き語りを始める。卒業後、広告制作会社にコピーライターとして入社。
1995年、Selfishの「YO-YO」で作詞家デビュー。
ミラクル・バス所属。

[CDリリース情報]

Prizmmy☆
「EZ DO DANCE」

AVCA-62530/B ¥1,800 (tax in)
2013.7.24 Release
M-2:「パーリィー☆パーリィー-」

ももいろクローバー
「入口のない出口」

SDMC-0105 ¥2,800 (tax in)
2013.6.5 Release
M-5:「だいすき!!」

石野真子
「しあわせのレシピ」

CTR-13055 ¥3,000 (tax in)
2013.6.26 Release
M-3:「Pain」
M-9:「カナリア」

バニラビーンズ
「バニラビーンズIII」

TPRC-0025 ¥2,500 (tax in)
2012.11.7 Release
M-1:「スコーネの花が咲いている」
M-8:「Very Very Blueberry」

【これまで登場した作詞家さん】バックナンバー