言葉の達人

SAKUSHIKA

 達人たちは1曲の詞を書くために、言葉を巧みに操り、その時代を象徴する言葉を探した。その言葉は多くの老若男女の心を掴んで離さず、その歌は大ヒットした。
「孤独がつらく感じるとき」「愛することがよくわからなくなったとき」いつも、勇気と力を与えてくれた…、作詞家は言葉の魔術師である。そんなプロの「作詞家」の皆さんをゲストにお招きしてご紹介していくこのコーナー。
今回は、レコード会社のディレクター時代から作詞を手掛け、チャゲ&飛鳥や徳永英明、葛城ユキなどのヒット曲を世に送り出し、現在は音楽プロデューサーとしてもご活躍されている「秋谷銀四郎」さんをゲストにお迎え致しました。

秋谷銀四郎

代表作

ロマンシング・ヤード」/チャゲ&飛鳥
9月のストレンジャー」/徳永英明
HOLIDAY」/山本英美
Happy Birthday」/織田裕二
「燃える星たちよ」/横浜DNAベイスターズ球団歌
その他多数

作詞論

いつもリスナーやアーティストの期待をいい意味で裏切るような新しい感性の詞を書いていきたいと思います。

秋谷さんに伺いました。
Q:
作詞家になったきっかけは?
A:
レコード会社のディレクターで、詞を発注する立場でしたが、自分が書くほうが早くてうまいとうぬぼれたのがきっかけです。
Q:
プロ、初作品について
A:
よく覚えていませんが、その時レコード会社で担当していた葛城ユキに「Hard Workin'」という作品を提供したのが最初だと思います。今も秀作だと思います。
Q:
作品を提供したいアーティスト
A:
いま、Ryu Mihoという女性シンガーとふたりでソングライティングユニット「baby blue」を作って作品を作り発表し始めていますが、彼女にはこれからもずっと作品を書き続けたいと思っています。
Q:
あまり売れなかったが、私の好きなこの歌
A:
2011年に前川清さんに自分が以前少し住んでいたニューヨーク・マンハッタンの懐かしい日々を「マンハッタン」という作品を提供しました。大人の恋の世界を描いた大好きな一曲です。
Q:
なぜ「詩を書くことを選んだか」
A:
学生時代からシンガーソングライターとして活動し、レコード会社時代も最終的には作詞家になろうと思っていました。なぜ小学校3年生くらいから作詞家になろうと思っていました。(笑)
Q:
プロの作詞家になりたい人へのアドバイスを
A:
作詞は限られた音符の中に言葉の魂をたたきこんでいく作業ですが、大切なものは行間だと思っています。行の間の言葉にならない部分、アーティストが歌わない部分にどんな気持ちを込めていけるかがプロになれるかどうかの境界線だと思います。
歌詞を見る

ここ数年では最高の作品に仕上がったと自負しています。アコースティックのギターの弾き語りサウンドですが、「愛すること」の永遠の哲学、真実が表現できたと思っています。今年の5月雨季で毎日土砂降りの沖縄のビーチハウスで雨の音と一緒に作りました。

■私の好きなあのフレーズ
「永遠なんていらない 未来なんていらない
私はいま、 あなたを愛してる 」

PROFILE

秋谷銀四郎Ginshiro Akiya

東京都出身。大学卒業後文化放送のレコード部門ラジオシティレコードに入社し、制作及び宣伝部において葛城ユキや徳永英明、石川優子を手がける。
徳永英明のデビュー曲「レイニー・ブルー」や「輝きながら」等を制作。この頃から、葛城ユキや徳永英明の作詞を行うようになり、秋谷銀四郎として活動を始め、チャゲ&飛鳥、織田裕二、柳ジョージ、光GENJI、中村雅俊、永作博美、中村あゆみ、前川清など数多くのアーティストに詞を提供。同時に音楽プロデューサーとしてもL⇔Rや貴水博之、福冨英明、清水孝宏などを発掘プロデュース。また旅行作家、小説家としても精力的にNYを拠点に海外取材を行い、数々の作品を残す。
近年は、ジャズのフィールドでも青木カレン、ランデル洋子はじめ多くのアーティストのマネジメント&プロデュースを行い、現在は自らのレーベルRADIO DAYSを立ち上げ、山本英美、清水孝宏、とんどころさほ、solaなど幅広いジャンルのアーティストのCD、ライブプロデュースを行っている。
また2013年からは注目のシンガーRyu Miho(キングレコード)のプロデュース&マネジメントを精力的に開始し始めている。

[CDリリース情報]

Ryu Miho
「Because the Night...」

KIZC-215〜216 ¥3,675 (tax in)
2013.10.09 Release

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