「晴れるYA!」「FLAME」/DISH//
「ひび割れた世界」/majiko
「愛のシュビドゥバ」/Hey!Say!JUMP
「お疲れサンクス」/中丸雄一
「サヨナラよりも伝えたかったこと」/城南海
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Q1. 歌詞を書くことになった、最初のきっかけを教えてください。
最初のきっかけをくれたのは、当時大流行していた「ビリーズブートキャンプ」への楽曲提供でした。作詞経験ほぼゼロで、右も左も分からず状態だった自分。必死に書いたオノマトペ山盛りの仮詞を製作陣の方に気に入って頂けて、本当に嬉しかったのを覚えています。認めてもらえたことが、そのまま作詞への意欲に繋がりました。
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Q2. 歌詞を書く時には、どんなところからインスピレーションを得ることが多いですか?
やはり音楽から受ける刺激が一番強いですが、それ以外ですとアニメとお笑いが多いです。共に自由で大袈裟な表現が多いことと、言葉選びのセンスが好きで暇さえあれば観ています。
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Q3. 普段、どのように歌詞を構成していきますか?
色々な方法を試してみた結果、落ち着いたのは「弾き語り作詞」です。楽曲のテーマに繋がるワードを連想ゲームのように箇条書きにし、それを眺めながらひたすら弾き語ります!当然最初は支離滅裂ですが、何度も歌っているうちにハマりの良いワードや繋ぎの言葉が見えてくるので、それを糸口に全体を整えていく感じです。実際に歌いながら作るので、メロとの親和性もバッチリです!ただこの方法、1曲作る度に声が枯れる上、非常にうるさい作詞法なのが難点です。
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Q4. お気に入りの仕事道具や、作詞の際に必要な環境、場所などがあれば教えてください。
お気に入りの仕事道具は辞書です。連想語辞典やネーミング辞典、変わったものだと感情類語辞典なんてものもあります。かなり面白いです!好きな作業環境は可能な限り賑やかにした自宅スタジオです。無音がとても苦手で。作詞中は「テレビ」と「Netflix」と「Youtube」を同時に流しっぱなしにします。これに加えて「弾き語り作詞」なので相当うるさいです。
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Q5. ご自身が手掛けた歌詞に関して、今だから言える裏話、エピソードはありますか?
以前エゴサーチをした時に「しんこうさんって群馬県民だよね!歌詞見るとわかるっ!」という書き込みを見つけたのですが、自分ではどの楽曲のどの箇所が群馬弁なのか分からず、うろたえたことがあります(笑)。
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Q6. 自分が思う「良い歌詞」とは?
色々な「良い」があるので難しいですが、一番好きなのは素直で奥行きがある歌詞です。聴く側の心境の角度によって「切なく」見えたり「幸せ」が見えたり。どんな時も聴き手の心の形に合わせてくれるような。
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Q7. 「やられた!」と思わされた1曲を教えてください。
沢山ありますが、くるりさんの「ブレーメン」で大泣きしました。映画1本分にもなりそうなストーリーを1曲で表現することは可能なんだなと。歌詞の可能性を教えられました。作詞をしたい思うきっかけにもなった楽曲です。切なさや悲しみの先にある希望に懸命に手を伸ばす、非力な人間の強さや美しさや優しさが丸ごと詰め込まれたような楽曲で。本当に大好きな1曲です。
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Q8. 歌詞を書く際、よく使う言葉、
または、使わないように意識している言葉はありますか?自分を分析するようで恥ずかしいですが振り返ってみると「世界」が言葉癖のようです。開放感を表現する上で、この上ない素敵な言葉です。避けている言葉はありません。
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Q9. 言葉を届けるために、アーティスト、クリエイターに求められる資質とは?
言える立場ではないですが、これからの自分への助言も含んだ上で。好きなものを固定しないことが大切だと思います。入ってくる情報を好き嫌いフィルターで振り分けてしまうと、思いがけない素敵な出会いを邪魔してしまいます。言葉もそうです。辞書も変化します。違和感を抱いたものは積極的に取り込んでいきたいです。それこそ創作のチャンスです!
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Q10. 歌詞を書きたいと思っている人へのアドバイスをお願いします。
自分の場合「良い歌詞を書いてやるぜ!」みたいな気張りが顔を出した途端、手が止まります。歌詞は誰でも書けます。普段しゃべっている言葉にメロを付ければ、それは立派な歌詞です。大切なのは想いをそのまま言葉にすること。素直に書く事です。一番難しいことでもありますが。
25歳の折、現在所属している作家事務所『LIQUID MUSIC』の社長に出会う。
翌2007年より楽曲コンペに参加。2008年より正式に『Sony Music Publishing』にて専属作家として活動を開始。
2009年、JUJU、西野カナに提供した楽曲が次々にヒット。「やさしさで溢れるように」は徳永英明をはじめ、多くのアーティストにカバーされている。優しく華やかなメロディーが特徴的で、様々なジャンルに対応。