アンコなぜ泣く燃える三原の 御神火眺め ともに誓った 仲ではないか エンヤラヤノヤエンヤラヤノヤ エンヤラヤノ あの唄 うたっておくれ アンコなぜ泣くアンコなぜ泣く 出船の夜は 人に言えない 悲しいことが 胸にあるなら 話してくれよ エンヤラヤノヤエンヤラヤノヤ エンヤラヤノ あの唄 も一度たのむ 明日は出船の明日は出船の 俺らのために 待っていてくれ あともう三月 辛いだろうが もうしばらくだ エンヤラヤノヤエンヤラヤノヤ エンヤラヤノ あの唄 唄おじゃないか アンコ泣くなよアンコ泣くなよ 笑ってくれよ | 藤島桓夫 | 松村又一 | 遠藤実 | | 燃える三原の 御神火眺め ともに誓った 仲ではないか エンヤラヤノヤエンヤラヤノヤ エンヤラヤノ あの唄 うたっておくれ アンコなぜ泣くアンコなぜ泣く 出船の夜は 人に言えない 悲しいことが 胸にあるなら 話してくれよ エンヤラヤノヤエンヤラヤノヤ エンヤラヤノ あの唄 も一度たのむ 明日は出船の明日は出船の 俺らのために 待っていてくれ あともう三月 辛いだろうが もうしばらくだ エンヤラヤノヤエンヤラヤノヤ エンヤラヤノ あの唄 唄おじゃないか アンコ泣くなよアンコ泣くなよ 笑ってくれよ |
ええやんかつらい別れがあったとて 涙ぐんでてどないする ええやんか しゃあないやんか パッといこいこ大阪やんか 財布はたいて食べて呑んで 夜が明けたら 昨日は昨日 忘れ上手は人生上手 ええやんかええやんか人生上手 あの手この手に乗せられて 人をうらんでどないする ええやんか しゃあないやんか 水に流そか大阪やんか 肩の荷物をひょいとおろし 橋を渡れば なんとかなるよ だめでもともと人生上手 ええやんかええやんか人生上手 風にまかれて折れもしない 岸の柳は いとしじゃないか さらりさらさら人生上手 ええやんかええやんか人生上手 さらりさらさら人生上手 ええやんかええやんか人生上手 | 藤島桓夫 | 落合武司 | 奥村貢 | 池多孝春 | つらい別れがあったとて 涙ぐんでてどないする ええやんか しゃあないやんか パッといこいこ大阪やんか 財布はたいて食べて呑んで 夜が明けたら 昨日は昨日 忘れ上手は人生上手 ええやんかええやんか人生上手 あの手この手に乗せられて 人をうらんでどないする ええやんか しゃあないやんか 水に流そか大阪やんか 肩の荷物をひょいとおろし 橋を渡れば なんとかなるよ だめでもともと人生上手 ええやんかええやんか人生上手 風にまかれて折れもしない 岸の柳は いとしじゃないか さらりさらさら人生上手 ええやんかええやんか人生上手 さらりさらさら人生上手 ええやんかええやんか人生上手 |
大阪みれん滲(にじ)む灯りが こぼれて揺れる 雨風横丁 別れ町 露地に流れる 恋唄が かなしい思い出 つれて来る 心もぬれます 大阪みれん いつか噂も とぎれてきえた つのる思いの 女町 いまもやさしい あの人の おもかげよりそう 天満橋 ぬくもりこいしい 大阪みれん めぐり会う日を 夢みて一人 まっているのよ なさけ町 どこかにている うしろかげ 涙で見送る 大江橋 夜風がなかせる 大阪みれん | 藤島桓夫 | 高橋直人 | 花笠薫 | 蔦将包 | 滲(にじ)む灯りが こぼれて揺れる 雨風横丁 別れ町 露地に流れる 恋唄が かなしい思い出 つれて来る 心もぬれます 大阪みれん いつか噂も とぎれてきえた つのる思いの 女町 いまもやさしい あの人の おもかげよりそう 天満橋 ぬくもりこいしい 大阪みれん めぐり会う日を 夢みて一人 まっているのよ なさけ町 どこかにている うしろかげ 涙で見送る 大江橋 夜風がなかせる 大阪みれん |
お月さん今晩はこんな淋しい 田舎の村で 若い心を 燃やしてきたに 可愛いあの娘(こ)は 俺らを見捨てて 都へ行っちゃった リンゴ畑の お月さん今晩は 噂をきいたら 教えておくれよなあ 憎い女と 恨んでみたが 忘れられない 心のよわさ いとしあの娘(こ)は どこにいるやら 逢いたくなっちゃった リンゴ畑の お月さん今晩は 噂をきいたら 教えておくれよなあ 祭りばやしを 二人できいて 語りあかした あの夜が恋し あの娘(こ)想えば 俺も何だか 泣きたくなっちゃった リンゴ畑の お月さん今晩は 噂をきいたら 教えておくれよなあ | 藤島桓夫 | 松村又一 | 遠藤実 | | こんな淋しい 田舎の村で 若い心を 燃やしてきたに 可愛いあの娘(こ)は 俺らを見捨てて 都へ行っちゃった リンゴ畑の お月さん今晩は 噂をきいたら 教えておくれよなあ 憎い女と 恨んでみたが 忘れられない 心のよわさ いとしあの娘(こ)は どこにいるやら 逢いたくなっちゃった リンゴ畑の お月さん今晩は 噂をきいたら 教えておくれよなあ 祭りばやしを 二人できいて 語りあかした あの夜が恋し あの娘(こ)想えば 俺も何だか 泣きたくなっちゃった リンゴ畑の お月さん今晩は 噂をきいたら 教えておくれよなあ |
思い川寒いでしょうね ふるさとは ごめんなさいね 行けないで 乳房知らない わが子のために 誰の祈りか 紙の鶴 ゆれて流れる 思い川 終着駅の 向うには 灯りもあれば 愛もある くらい宿命(さだめ)を ひきずりながら 負けてしまった 弱虫の こころ励ます 思い川 がんばりましょう あなたしか あなたを救う ひとはない そりゃあ死ぬのは なんでもないが 生きるつらさを のりこえりゃ 春が又くる 思い川 | 藤島桓夫 | 星野哲郎 | 船村徹 | 蔦将包 | 寒いでしょうね ふるさとは ごめんなさいね 行けないで 乳房知らない わが子のために 誰の祈りか 紙の鶴 ゆれて流れる 思い川 終着駅の 向うには 灯りもあれば 愛もある くらい宿命(さだめ)を ひきずりながら 負けてしまった 弱虫の こころ励ます 思い川 がんばりましょう あなたしか あなたを救う ひとはない そりゃあ死ぬのは なんでもないが 生きるつらさを のりこえりゃ 春が又くる 思い川 |
帰ってきたぜ何年ぶりだろ 故郷(こきょう)の夕陽 出迎えありがと たけし君 べんきょう嫌いの 腕白が 今じゃ娘が 大学生で 遊んでばかりと 嘆いてみせる だけど話せば たけしはたけし 逢いたかったよ 帰って来たぜ 初恋さらさら 故郷の町で 先生やってる あきこちゃん 明るい笑顔の 白い歯で 生徒とはりあう 小母さんセンセ お洒落も出来んと 嘆いてみせる だけどきれいだ あきこはあきこ 久しぶりだね 帰って来たぜ 仲間をあつめて 同窓会を 開いてくれたね てつや君 無口で優しい 泣き虫が 今じゃ貫禄 PTAで 会長つとめる 月日の流れ だけど酒飲みや てつやはてつや 涙ぐむなよ 帰って来たぜ | 藤島桓夫 | 杉紀彦 | 岸本健介 | 前田俊明 | 何年ぶりだろ 故郷(こきょう)の夕陽 出迎えありがと たけし君 べんきょう嫌いの 腕白が 今じゃ娘が 大学生で 遊んでばかりと 嘆いてみせる だけど話せば たけしはたけし 逢いたかったよ 帰って来たぜ 初恋さらさら 故郷の町で 先生やってる あきこちゃん 明るい笑顔の 白い歯で 生徒とはりあう 小母さんセンセ お洒落も出来んと 嘆いてみせる だけどきれいだ あきこはあきこ 久しぶりだね 帰って来たぜ 仲間をあつめて 同窓会を 開いてくれたね てつや君 無口で優しい 泣き虫が 今じゃ貫禄 PTAで 会長つとめる 月日の流れ だけど酒飲みや てつやはてつや 涙ぐむなよ 帰って来たぜ |
かえりの港島へ寄らずに このままゆこか 沖の 鴎よ 情あるならヨ- 伝えてお呉れ 愛しあの娘は 愛しあの娘は かえりの港 海の男は 情に弱い 俺もお前も 島で育ったヨ- 鴎じゃないか 逢って行きたい 逢って行きたい かえりの港 紅い夕日が 岬に暮れて 幼馴染の 島の燈台灯がヨ- 恋しゅてならぬ 久しぶりだね 久しぶりだね かえりの港 | 藤島桓夫 | 豊田一雄 | 豊田一雄 | | 島へ寄らずに このままゆこか 沖の 鴎よ 情あるならヨ- 伝えてお呉れ 愛しあの娘は 愛しあの娘は かえりの港 海の男は 情に弱い 俺もお前も 島で育ったヨ- 鴎じゃないか 逢って行きたい 逢って行きたい かえりの港 紅い夕日が 岬に暮れて 幼馴染の 島の燈台灯がヨ- 恋しゅてならぬ 久しぶりだね 久しぶりだね かえりの港 |
恋は嘘でなかった惚れてしまえば 男の負けさ あんな女の 何処がよい 馬鹿な男と 今更泣いた 月よお前も 雲間の陰で 泣いてくれるか あゝこの胸を 惚れてしまえば 男の負けさ みんな承知で 惚れたのさ 俺も男さ 情も欲しい 若いみ空で 一度はもえた だけど儚く あゝ散る夢さ 惚れてしまえば 男の負けさ 口にゃ出さねど 好きだった 可愛いあの娘の 希望を祈りゃ 二度と逢うまい 男の意地で これが互いの あゝ幸福さ | 藤島桓夫 | 豊田一雄 | 豊田一雄 | 安形和巳 | 惚れてしまえば 男の負けさ あんな女の 何処がよい 馬鹿な男と 今更泣いた 月よお前も 雲間の陰で 泣いてくれるか あゝこの胸を 惚れてしまえば 男の負けさ みんな承知で 惚れたのさ 俺も男さ 情も欲しい 若いみ空で 一度はもえた だけど儚く あゝ散る夢さ 惚れてしまえば 男の負けさ 口にゃ出さねど 好きだった 可愛いあの娘の 希望を祈りゃ 二度と逢うまい 男の意地で これが互いの あゝ幸福さ |
さよなら港錨をあげて 船は離れて行くよ 恋の港よ何時また逢える 半年すぎてまた来る日まで みんな元気でいておくれ 船は行く船は行く さよなら港 笑顔を見せて 別れ行く身はつらい 旅の鳥だと恨んでくれるな 生命をかけて誓った俺が 泣いてゆくよじゃまだ若い 船は行く船は行く さよなら港 別れてからも 便り必ず出そう 着いた港で写真も送ろう 愛しい街よさよならさらば みんな達者でいておくれ 船は行く船は行く さよなら港 | 藤島桓夫 | 豊田一雄 | 豊田一雄 | | 錨をあげて 船は離れて行くよ 恋の港よ何時また逢える 半年すぎてまた来る日まで みんな元気でいておくれ 船は行く船は行く さよなら港 笑顔を見せて 別れ行く身はつらい 旅の鳥だと恨んでくれるな 生命をかけて誓った俺が 泣いてゆくよじゃまだ若い 船は行く船は行く さよなら港 別れてからも 便り必ず出そう 着いた港で写真も送ろう 愛しい街よさよならさらば みんな達者でいておくれ 船は行く船は行く さよなら港 |
凧凧あがれ村の噂が つらいなら 飛んでゆこうかヨー 山こえて 「凧凧 あがれ 天まであがれ」 そんな気持で 俺らは ふるさとすてるのさ 見てておくれよ そのうちにゃ きっとわかってヨー くれるだろ 「凧凧 あがれ 天まであがれ」 俺も 男さ 一旗揚げずに おくものか 涙なんかは見せないが 胸でわびてるヨー この俺さ 「凧凧 あがれ 天まであがれ」 恋し故郷よ しばしの別れだ さようなら | 藤島桓夫 | 松村又一 | 遠藤実 | | 村の噂が つらいなら 飛んでゆこうかヨー 山こえて 「凧凧 あがれ 天まであがれ」 そんな気持で 俺らは ふるさとすてるのさ 見てておくれよ そのうちにゃ きっとわかってヨー くれるだろ 「凧凧 あがれ 天まであがれ」 俺も 男さ 一旗揚げずに おくものか 涙なんかは見せないが 胸でわびてるヨー この俺さ 「凧凧 あがれ 天まであがれ」 恋し故郷よ しばしの別れだ さようなら |
たった一言なぜ云えぬ雨の銀座の 街角で わざとつれなく 別れたが 泣いたあの娘の 横顔が なぜか瞼に ちらついて 暗い淋しい 夜の雨 好きな女に なぜ好きと せめて一言 云えなんだ どうせやくざな この俺に 恋の重荷は 野暮なこと あすは流れの 旅の空 こんな男に ほれたなら 末の苦労が 目にみえる 可愛いお前の 幸福を 祈る男の このこゝろ 泣いてうらんで くれるなよ | 藤島桓夫 | 小池青磁 | 小池青磁 | | 雨の銀座の 街角で わざとつれなく 別れたが 泣いたあの娘の 横顔が なぜか瞼に ちらついて 暗い淋しい 夜の雨 好きな女に なぜ好きと せめて一言 云えなんだ どうせやくざな この俺に 恋の重荷は 野暮なこと あすは流れの 旅の空 こんな男に ほれたなら 末の苦労が 目にみえる 可愛いお前の 幸福を 祈る男の このこゝろ 泣いてうらんで くれるなよ |
小さな喫茶店それは去年のことだった 星のきれいな宵だった 二人で歩いた 想い出の小径(こみち)だよ なつかし あの過ぎた日のことが 浮かぶよ この径(みち)を歩くとき 何かしら悩ましくなる 春先の宵だったが 小さな喫茶店に入ったときも二人は お茶とお菓子を前にして 一言もしゃべらぬ そばでラジオが甘い歌を やさしく歌ってたが 二人はただ黙って 向き合っていたっけね 小さな喫茶店に入ったときも二人は お茶とお菓子を前にして 一言もしゃべらぬ そばでラジオが甘い歌を やさしく歌ってたが 二人はただ黙って 向き合っていたっけね | 藤島桓夫 | 瀬沼喜久雄 | レイモンド服部 | | それは去年のことだった 星のきれいな宵だった 二人で歩いた 想い出の小径(こみち)だよ なつかし あの過ぎた日のことが 浮かぶよ この径(みち)を歩くとき 何かしら悩ましくなる 春先の宵だったが 小さな喫茶店に入ったときも二人は お茶とお菓子を前にして 一言もしゃべらぬ そばでラジオが甘い歌を やさしく歌ってたが 二人はただ黙って 向き合っていたっけね 小さな喫茶店に入ったときも二人は お茶とお菓子を前にして 一言もしゃべらぬ そばでラジオが甘い歌を やさしく歌ってたが 二人はただ黙って 向き合っていたっけね |
月の法善寺横町庖丁一本 晒にまいて 旅へ出るのも 板場の修業 待ってて こいさん 哀しいだろが あゝ 若い二人の 想い出にじむ法善寺 月も未練な 十三夜 『こいさんが私(わて)を、初めて法善寺へ連れて来てくれはったのは、 「藤よ志」に奉公に上った晩やった。 「早う立派な板場はんになりいや」言うて、長い事水掛不動さんに お願いしてくれはりましたなア。あの晩から私(わて)は、 私(わて)こいさんが、好きになりました。』 腕をみがいて 浪花に戻りゃ 晴れて添われる 仲ではないか お願い こいさん 泣かずにおくれ あゝ いまの私(わて)には 親方はんにすまないが 味の暖簾にゃ 刃が立たぬ 『死ぬ程苦しかった私(わて)らの恋も、親方はんは許してくれはった。 あとはみっちり庖丁の修業を積んで一人前の料理人になる事や。 「な、こいさん、待っててや……。ええな、こいさん。」』 意地と恋とを 庖丁にかけて 両手あわせる 水掛不動 さいなら こいさん しばしの別れ あゝ 夫婦善哉(ぜんざい) 想い出横町法善寺 名残りつきない 燈がうるむ | 藤島桓夫 | 十二村哲 | 飯田景応 | | 庖丁一本 晒にまいて 旅へ出るのも 板場の修業 待ってて こいさん 哀しいだろが あゝ 若い二人の 想い出にじむ法善寺 月も未練な 十三夜 『こいさんが私(わて)を、初めて法善寺へ連れて来てくれはったのは、 「藤よ志」に奉公に上った晩やった。 「早う立派な板場はんになりいや」言うて、長い事水掛不動さんに お願いしてくれはりましたなア。あの晩から私(わて)は、 私(わて)こいさんが、好きになりました。』 腕をみがいて 浪花に戻りゃ 晴れて添われる 仲ではないか お願い こいさん 泣かずにおくれ あゝ いまの私(わて)には 親方はんにすまないが 味の暖簾にゃ 刃が立たぬ 『死ぬ程苦しかった私(わて)らの恋も、親方はんは許してくれはった。 あとはみっちり庖丁の修業を積んで一人前の料理人になる事や。 「な、こいさん、待っててや……。ええな、こいさん。」』 意地と恋とを 庖丁にかけて 両手あわせる 水掛不動 さいなら こいさん しばしの別れ あゝ 夫婦善哉(ぜんざい) 想い出横町法善寺 名残りつきない 燈がうるむ |
嫁ぐ娘に小さかったお前が いつの間にか 化粧なんかするようになり どこの奴だか知らん男と 腕など組んで 出歩くのかと思うだけで 父さんはとても たまらん気持やで もしもお嫁に行ったなら もう帰ってはこれへんねやから よく考えてほしい お嫁に行く前に 云うておくが 男はみんなさびしがりや 口ではなかなか云えんことが いろいろあって 時には機嫌も悪くなる かあさん見ていて 知ってるやろが 笑って酒でも一緒に飲んで しっかり女房になるよりは 陽気な嫁さんになってやれ お前が育ったこの家 遠慮はするな 子供と一緒に遊びにおいで 父さんいつでも お前の味方やで ぐちでも何でも聞いてやる 云うてくれるな お世話になりました 父さん涙は見せとうない お前が生まれた その日から 解っていたはずや 今日のこと 云うてくれるな お世話になりました 父さん涙は見せとうない お前が生まれた その日から 解っていたはずや 今日のこと | 藤島桓夫 | 佐藤信・加藤登紀子 | 加藤登紀子 | | 小さかったお前が いつの間にか 化粧なんかするようになり どこの奴だか知らん男と 腕など組んで 出歩くのかと思うだけで 父さんはとても たまらん気持やで もしもお嫁に行ったなら もう帰ってはこれへんねやから よく考えてほしい お嫁に行く前に 云うておくが 男はみんなさびしがりや 口ではなかなか云えんことが いろいろあって 時には機嫌も悪くなる かあさん見ていて 知ってるやろが 笑って酒でも一緒に飲んで しっかり女房になるよりは 陽気な嫁さんになってやれ お前が育ったこの家 遠慮はするな 子供と一緒に遊びにおいで 父さんいつでも お前の味方やで ぐちでも何でも聞いてやる 云うてくれるな お世話になりました 父さん涙は見せとうない お前が生まれた その日から 解っていたはずや 今日のこと 云うてくれるな お世話になりました 父さん涙は見せとうない お前が生まれた その日から 解っていたはずや 今日のこと |
流し舟唄船は櫓まかせ 唄まかせ 沖は日昏れる 夕焼小焼 啼いてくれるなヨー 岬の鴎 俺も一人でヨー 淋しじゃないか 船で渡った 旅の娘の うしろ姿が 愛しゅてならぬ 俺の妹にヨー 似ていた姿 郷里を出る時ヨー 泣いてたままの 昨日東に 今日は西 流し舟唄 船頭暮し 星を眺めてヨー 眺めて泣いた 棄てた故郷がヨー 恋しゅてならぬ | 藤島桓夫 | 豊田一雄 | 豊田一雄 | 安形和巳 | 船は櫓まかせ 唄まかせ 沖は日昏れる 夕焼小焼 啼いてくれるなヨー 岬の鴎 俺も一人でヨー 淋しじゃないか 船で渡った 旅の娘の うしろ姿が 愛しゅてならぬ 俺の妹にヨー 似ていた姿 郷里を出る時ヨー 泣いてたままの 昨日東に 今日は西 流し舟唄 船頭暮し 星を眺めてヨー 眺めて泣いた 棄てた故郷がヨー 恋しゅてならぬ |
のれん花ののれんに 夢が咲き おまえがいたから 出せた店 いろいろあったね あと振り返りゃ おもいで酒を 温(ぬく)め合い 飲めば出てくる 飲めば出てくる 故郷(くに)の唄 エンヤー 会津磐梯山は 宝のコリャ山よ 愛しお前は エー また宝の妻よ 故郷(くに)をでたときゃ もえていた おまえもあの頃 まだ二十才(はたち) 凍える夜道に 屋台を引いた 場末の町の 裏通り それも今では それも今では なつかしい 木の香漂う 店の隅 目と目でいたわる さしむかい 浮き草(ぐさ)ぐらしも 想い出話 しみじみ酔えば ほろほろと うれし涙の うれし涙の 夢のれん | 藤島桓夫 | ふかせかずを | 四方章人 | | 花ののれんに 夢が咲き おまえがいたから 出せた店 いろいろあったね あと振り返りゃ おもいで酒を 温(ぬく)め合い 飲めば出てくる 飲めば出てくる 故郷(くに)の唄 エンヤー 会津磐梯山は 宝のコリャ山よ 愛しお前は エー また宝の妻よ 故郷(くに)をでたときゃ もえていた おまえもあの頃 まだ二十才(はたち) 凍える夜道に 屋台を引いた 場末の町の 裏通り それも今では それも今では なつかしい 木の香漂う 店の隅 目と目でいたわる さしむかい 浮き草(ぐさ)ぐらしも 想い出話 しみじみ酔えば ほろほろと うれし涙の うれし涙の 夢のれん |
初めて来た港初めて来た この港 たった短い 四、五日だけど 汽笛ひと声 別れる辛さ 泪でうるむ 街灯り さいはての港 遠くに霞む あの港 今度来たときゃ 暫く暮らそう さらば愛しの 国後岬 淋しく月も ぬれている 北海航路 死ぬ程好きな あの人に 無理に別れる つもりはないが 男船乗り 荒波越えて またくる日まで 違う日まで 元気でさようなら | 藤島桓夫 | 豊田一雄 | 豊田一雄 | | 初めて来た この港 たった短い 四、五日だけど 汽笛ひと声 別れる辛さ 泪でうるむ 街灯り さいはての港 遠くに霞む あの港 今度来たときゃ 暫く暮らそう さらば愛しの 国後岬 淋しく月も ぬれている 北海航路 死ぬ程好きな あの人に 無理に別れる つもりはないが 男船乗り 荒波越えて またくる日まで 違う日まで 元気でさようなら |
波止場気質別れ惜しむな 銅鑼(どら)の音に 沖は希望の 朝ぼらけ 啼くな鴎よ あの娘には 晴れの出船の 黒けむり 熱い涙が あればこそ 可愛いあの娘の 楯となり 護り通して 来た俺だ 波止場気質を 知らないか 船を見送る この俺が 流す涙は 恋じゃない ほんにあの娘の 幸福(しあわせ)を 嬉し涙で 祈るのさ | 藤島桓夫 | 島田磬也 | 飯田景応 | | 別れ惜しむな 銅鑼(どら)の音に 沖は希望の 朝ぼらけ 啼くな鴎よ あの娘には 晴れの出船の 黒けむり 熱い涙が あればこそ 可愛いあの娘の 楯となり 護り通して 来た俺だ 波止場気質を 知らないか 船を見送る この俺が 流す涙は 恋じゃない ほんにあの娘の 幸福(しあわせ)を 嬉し涙で 祈るのさ |
村の駐在所村のな 村の駐在所に 若いお巡りさんが 来ただとよ 都育ちの とっても素敵な人だとさ 野良の草とり おっぽり出してヨ 村の娘たちゃ 寄るとさわると ハア その噂 背戸のな 背戸の花ちゃんたら 若いお巡りさんに ひと目ぼれ 赤いほっぺに ごってりお白粉ぬりこんで 用もないのに ほらいそいそと 今日も朝から 行くでないかよ ハア 村道を ゆんべな ゆんべ駐在所に 若いお巡りさんの 嫁さんが やって来ただと はるばる夜汽車で都から 花ちゃん空みて 泪をぽとり 権兵ヱかがしが かわいそうだと ハア 横むいた | 藤島桓夫 | 松井由利夫 | 原六郎 | | 村のな 村の駐在所に 若いお巡りさんが 来ただとよ 都育ちの とっても素敵な人だとさ 野良の草とり おっぽり出してヨ 村の娘たちゃ 寄るとさわると ハア その噂 背戸のな 背戸の花ちゃんたら 若いお巡りさんに ひと目ぼれ 赤いほっぺに ごってりお白粉ぬりこんで 用もないのに ほらいそいそと 今日も朝から 行くでないかよ ハア 村道を ゆんべな ゆんべ駐在所に 若いお巡りさんの 嫁さんが やって来ただと はるばる夜汽車で都から 花ちゃん空みて 泪をぽとり 権兵ヱかがしが かわいそうだと ハア 横むいた |