WHITE ASH ライヴレポート　2014年03月15日

WHITE ASH ライブレポート

WHITE ASH

『WHITE ASH One Man Tour "Lilium"』

2014年03月15日@SHIBUYA-AX

撮影:柴田恵理/取材:高良美咲

2014.03.27

2ndアルバム『Ciao, Fake Kings』を引っ提げ行なわれたツアーの最終日。the pillowsのカバー「White Ash」で幕を開けると、矢継早にソリッドで重厚な楽曲が繰り出され、WHITE ASHのペースに飲み込まれたのが目に見えて分かるほど、超満員のフロアーはモッシュを巻き起こす。

一転、“僕がとびっきり楽しめる曲をやります”(のび太/Vo&Gu)と、手を広げてゆらゆらとただようようにしなやかな歌声を響かせた「Zodiac Syndrome」では、メンバー全員が楽しそうに演奏している様子がうかがえ、オーディエンスも身体を揺らしながらそれに呼応していた。また、思わず圧倒されるライヴでの凛然とした姿とは反したMCでは、そのゆるさに会場からも思わず笑みが綻び、続く「Bacardi Avenue」では山さんがギターをギロに持ち替え“ギロさん”として演奏する場面も。そんな異国情緒あふれる温かい雰囲気を生み出した後は、前日がホワイトデーだったということで披露された「Would You Be My Valentine?」で会場をハッピーな空気に包み込んだ。そして、クライマックスに向けて繰り広げたキラーチューンの連発に誰もが熱狂した本編が終了すると、アンコールの「Xmas Present For My Sweetheart」では白い衣装をまとった“Lilium聖歌隊”を迎え、雪が降るというサプライズに季節外れではあるが幻想的なクリスマスの雰囲気に会場は酔いしれた。

時にしとやかに、時に熱量高く、さまざまな面を見せ、ツアーファイナルに相応しい盛り上がりを見せたライヴ。ラストの“これからもカッコ良い音楽を作り続けていきます”という意欲的な言葉に、誰もが今後の彼らへ期待を募らせたことだろう。