LIVE REPORT

サカナクション ライブレポート

サカナクション

『SAKANAQUARIUM 2015-2016 "NF Records launch tour"』

2015年10月27日@日本武道館

撮影:山本マオ/取材:石角友香

2015.10.30

ベースの草刈愛美の妊娠、出産でライヴ活動を休止していたサカナクションが1年半振りにステージに帰還。しかも、5年振りとなる武道館公演(今回は2デイズ!)は、ロックバンドが表現し得るスペクタクルの限界を突破し、サブでもメインでもない大文字の“カルチャー”を体現する内容だった。後半のホールツアーも開催されるので詳述は避けるが、ヒントとしては我々が普段“日本的”とか、“EDM的”とか、ジャンルとしてカテゴライズしているものが角度を変えて見れば同じ根を持っていることを和太鼓チーム“GOCOO&GORO”とコラボレートすることで表現したり、お馴染みラップトップを操り5人が横一列に並ぶシーンも破格のスペクタクルとしてアップデートされていた。そんな“チーム・サカナクション”の総力戦たる演出に、スタンディングライヴ状態のアリーナは山口一郎(Vo&Gu)が“みんなもっと踊れる?”と煽りを入れる以前からダンスフロアー状態に。そして、アッパーな楽曲から一転してバンド対オーディエンスひとりひとりが対峙するようなディープな選曲からなるブロックを日本武道館キャパで成立させた集中力も破格だった。エレクトロニックな要素はもちろん、ギターロックバンドとしての地力には、新曲「新宝島」から初期ナンバーまで、時系列を感じさせないバンドアンサンブルで証明。自身のレーベルのローンチツアーと題しただけあって、その存在意義を今後につなげる覚悟ももちろん大きいはずだが、細分化されたミュージックシーンにあって堂々と“これが日本の今の文化だ”と世界に発信したくなる、そんなライヴだった。
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  1. 現在ツアー中のため、セットリストの公表を控えさせていただきます。

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