吉野寿作詞の歌詞一覧リスト 112曲中 1-112曲を表示
曲名 | 歌手名 | 作詞者名 | 作曲者名 | 編曲者名 | 歌い出し |
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浮き雲BiS | BiS | 吉野寿 | 吉野寿 | SCRAMBLES | 今、午前の空の下 目に滲みいる青と白 舗道が焼ければ 濁った憂いが溶けて流れる 歩く速さで人生は逃げる 想いを連れ去る 苦りきって空を見る 立ち止まって空を見る 漂える我は浮き雲 道すがらに様々の 今日は千切れて転げている 木立ちの緑が 私の迷路に午後を告げている 頭上を飛び去る飛行機の音が 怠惰を叱る 苦りきって空を見る 立ち止まって空を見る 漂える我は浮き雲 「どこまでゆこうか どこへゆこうか 浮き雲なれば何処へも行けるだろう また流されて日々から日々へ また流されて流れてやるさ。」 そして 電信柱も枯れる頃 雲散霧消の君の顔 流れて漂う浮き雲の 旅は続く |
時計台の鐘eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | 時計台の鐘が鳴っている俺のどん底には 喜びも悲しみも孤独もなんにもねえのさ 交差点に立たされて 証明を迫られる 灰のような雪が降ってくる 本当は雪なんて降っていなかった ただ吐息だけが降っていた 時計台の鐘なんて鳴っていなかった ただ鼓動だけが鳴っていた ただ鼓動だけを聴いていた 感傷必要ねえ 俺の感情回路を 夜の環状八号線が掻き消してゆく 感動は路肩の塵 明日は見えない 過去は朧げで触れられない ただ今だけが横たわっている 地平線に 去って行く今日を見送って 背中で夜明けを待っている 訪れる何かを待っている 本当は雪なんて降っていなかった 吐息だけが降っていた 時計台の鐘なんて鳴っていなかった 鼓動だけが鳴っていた 鼓動だけを聴いていた それだけを信じていた | |
循環バスeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | 今日も俺は猫以上に猫背だったよ 一体何がどうなってこんな風な俺になった そっと触れることさえ出来た影たちも 日が落ちて黄昏に消えてゆく 一足飛び何処へも行ける でもこんがらがって縺れた足の もどかしさにふと諦めてしまうのさ 循環バスの窓には 誘って遠すぎる空が広がっている 循環バスの窓には 逃げ出したくて逃げられない街が広がっている あの時だって これからだって あの人だって 誰かだって 心がしんと静まり返る瞬間があるのさ カラスだって 野良猫だって 俺たちだって あいつらだって 押し黙って天を仰ぐ瞬間があるのさ 循環バスの窓には 泣きたくて泣けない空が広がっている 循環バスの窓には 消したくて消せない過去が広がっている こんがらがって縺れた日々の もどかしさにふと笑ってしまうのさ 循環バスの窓には 飛びたくて飛べない空が広がっている 循環バスの窓には 誘って遠すぎる空が広がっている | |
歩いた果てに何もなくてもeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | また見飽きた景色の隙間から 妙に寂しくなるような風が吹く なんだってんだって なんか用かって 今日も無用の男に日が過ぎる 分かりきった話さ 行くか行かざるなら そうさ 行くだけさ 歩くだけさ 歩いた果てに何もなくても ほらまた涙が 悔し涙のにじむ時 真夜中過ぎの青い月 俺とお前だけさ青い月 避けえない話さ 行くか行かざるなら そうさ 行くだけさ 歩くだけさ 歩いた果てに何もなくても みんな通り過ぎて 取り残されて 追えば追うほどに 取り残されて 雨が降ってきた 風が吹いてきた 追えば追うほどに 取り残されても 行くだけさ 歩くだけさ 歩いた果てに何もなくても | |
グッドバイeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 太陽に暈がかかっていた 歪んで水面に浮かんでいた 記号のような言葉だけが 次々と降り積もっていった どうして涙が出るんだろう? 夕立、バラバラと爆ぜるように 靴音、バラバラと爆ぜるように 褪せて汚れたビルの壁 打ち捨てられた傘の骨 角のメシ屋の壁時計 アバヨ サヨナラ 午後三時 灯りは滲む 地は歪む ぶつかり合って行き交う肩と肩 声は絶え間なく かしましく チクショウ バカヤロウ 泣くもんかよ 下り電車の暗い窓 疲れて微かに開いた口 いつも遅れる腕時計 アバヨ サヨナラ 真夜中 夢だったのか? 嘘だったのか? 面影が濡れてゆく 涙は乾いてゆく そこから 花を散らして風が吹く 兆して白む窓ガラス 見えぬ彼方で鳥が鳴く アバヨ サヨナラ 夜明け前 |
目眩の街eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 歩き飽きた道をノロノロと 行き先なんかは決めてない 忘れかけてた横顔が ふと浮かんで消えた なにをどうしてきたのやら 今となっては遠すぎて 八月のスモッグの空の下 また振り出しに戻る 2012年 目眩の街 頭の上の環八雲 皮膚を伝って流れる汗 焼き付けられて震える影 愚かなヤツだと疎まれて 違いねえやと苦笑い 歩けば逃げ水は逃げてゆく また追いかけて歩く 歩けば 日が暮れる 街並に 灯が点る 立ち止まり 歩き出す 立ち止まり 歩き出す 2012年 目眩の街 |
空に三日月 帰り道eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 雨上がりのアスファルトが 湿った記憶を呼んで 口笛で誤魔化している 一足毎、移り変わる心の風景を 宵闇が塗込めてゆく 絶妙にズレてる 完璧に引き剥がされてる 明らかに狂ってる それでいてあまりにも ナチュラルな穏やかさ 燃えているように見える地平が 夏の終わりを告げるサインを 空に向かって投げ返している 何も知らぬ 何も言わぬ ただバスを待っている 次のバスを待っている 古い傷をシャツで隠し 呼吸を数えたり 爪先を眺めたり 関係は捩れてる 交信は閉ざされてる とっくに壊れてる それでいてあまりにも ナチュラルな立ち姿 濡れているように見える路面が ドブ川のように見える路面が 暗い明日を映し出している いずれ消えるか 消えざるか 空に三日月 帰り道 |
呼んでいるのは誰なんだ?eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 僕を呼んでいるのは誰なんだ? 君を呼んでいるのは誰なんだ? 明日に待っているのは? そこで待っているのは? 真っ暗闇で何も見えなかった 喉が乾いて何も言えなかった 眠れぬ夜は窓辺に 君の名前をそっと呼んで 聴こえるだろ? 聴こえるはずさ 見ろよ 空は広がっている どこまでも空は広がっている あの街まで空は広がっている その窓まで空は広がっている 果てしなく空は広がって 悲しみを乗せた雲が 流れてゆく 流れてゆく そうさ どこまでも空は広がっている あの街まで空は広がっている その窓まで空は広がっている あの街まで 窓まで |
ひなげしが咲いているeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 合鍵を持ってる 扉は見つからない 探し倦ねて汗ばんでいる 朝の陽を浴びながら ひなげしが咲いている 突っ立って全ての問いに答えながら そこで 今を生きている 独りぼっちで 雷鳴が近付いて また空が泣き出した 屋根が歌えば 街の色が滲む そこで 夜を待っている 傘に隠れて 腕時計の針が規則的に回る やって来る 去ってゆく 突っ立って待っている 待っているふりをして 立っているだけ 突っ立っているだけ 合鍵は錆びてる 鍵穴は見つからない ひなげしが咲いている 時計の針が回る そこで 今を生きている 今を生きている 明日を待っている 突っ立っている |
残像都市と私eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 信号が変わる 人が押し寄せる 見事に擦れ違ってゆく 電車が滑り込む 人が押し寄せる 素早く入れ替わってゆく さっきの人の背中も影も 三つ数えたら見えなくなる ラララララララ 入り交じって色が混じってゆく やがて灰色になる 家をブッ壊す 空き地が現れる 一瞬空が広くなる クレーンがブッ立つ 人が押し寄せる 街の顔が変わる あの日の街の 地図も景色も 三日と経たずに忘れちまう ラララララララ 道が変わって顔が変わってゆく やがて違う街になる 私の影だけが取り残されてゆく |
長い登り坂eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 土煙を上げて明け暮れが 軋む音を立ててこの日々が 長い登り坂 立ち止まり仰ぎ見る空 泣いちまえ 泣いちまえ 月明かり 思い出せぬ歌 遠い街 なんでもねえ なんでもねえ 星が降る ゆっくり ゆっくり 坂を登る 夜明けには再び兆すだろう 暗く澱む闇に架かる虹が 静かに現れるだろう |
地図のない旅eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 背負っているその荷物が何であれ 持っているその力が何であれ やるしかねえ いつだって やるしかねえんだ 行くしかねえ いつだって 行くしかねえんだ 遠く稲妻走る 嵐が来る 猛スピードで雲が流れる 約束は何一つ為されていない 確証は何一つ得られていない やるしかねえ いつだって やるしかねえんだ 行くしかねえ いつだって 行くしかねえんだ いつか心に灯した小さな炎で 迷い道を照らしながら歩くんだ 一歩目は躓く足 二歩目には挫く足 雨に打たれて 風に吹かれて 一歩目は躓く足 二歩目には挫く足 三歩目を諦めるな 足踏み鳴らせ 地図のない旅 傷だらけの旅 地図のない旅 果てしない旅 傷だらけの旅 |
驢馬の素描eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 描かれた自画像は酷く歪んでいた 描き損じばかり足の踏み場もない部屋 窓に映る姿が痩せた驢馬のようで 俯いてカーテンを静かに閉めてから 居眠り 目を覚まして、それから、 夕焼けを追いかけてゆく 朝焼けを携えてゆく 昼でもなく夜でもない お終いと始まりの繋がりを 破り捨てた自画像が 別の顔を作り出してゆく 夕焼けを追いかけてゆく 朝焼けを携えてゆく 昼でもなく夜でもない お終いと始まりの繋がりを 破り捨てた自画像が 別の顔を作り出して 破り捨てた昨日が 新しい素描を描いてゆく |
ゼロから全てが始まるeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 広げた手のひらを隅に翳す 翳した手のひらに何もない 何にもない 手を翳せば空には空ばかり 手のひらにも空にも何もない カラッポだ それで全部だ そして ゼロから全てが始まる ゼロから全てを始める 道は始めは土だった 岩だった 風荒ぶ荒野だったはずさ 言葉は始めは音だった 呻きだった 泣き叫ぶ声だったはずさ 東の山並みが朱に染まる 翳した手のひらを染めてゆく 染めてよく 道は始めは土だった 岩だった 風荒ぶ荒野だったはずさ 言葉は始めは音だった 呻きだった 泣き叫ぶ声だったはずさ 人間は始めは泥だった 水だった 蠢く悲しみだった 歌は始めは音だった 呻きだった 泣き叫ぶ声だったはずさ ゼロから全てが始まる ゼロから全てを始める |
ドッコイ生キテル街ノ中eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | 手にしたものはガラクタばかりであったが それ等は今もポケットの中で燃えている 越して来た日々は無価値なものであったか? 今朝も街は広がり続けている 辿り着く宛のないままこの人生は 風が吹く度にヒラヒラと震えるばかり 見果てぬ夢 途切れ途切れ 破れかぶれ 泣きながら笑って 笑いながら泣いて 彼方此方から聞こえてくるのは 押し殺したような溜息ばかりじゃないか 上辺をなぞって必死に燥いで消える 空騒ぎばかりじゃないか 雪と花弁と灰が降り積もって 風と交差点と背中が過ぎて行った 解ったようで解らなかった答えを 空に投げ返して 追いかけて走って 雲の切れ間から落ちて来たのは どうにでもなって構わない明日じゃないか 昨日を捨てて拾った今日じゃないのか? 心臓で刻む真昼の街 蹴飛ばし歩く午後の木漏れ日 | |
這いつくばったり空を飛んだりeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | 椅子に座っている チャンスは此所にはない 鳴き交わす烏が 今朝はやけに騒いでいる 家を出て歩き出す 地図が何処にもない 行き交う自動車の 速度が襟を揺らしてゆく そして 逆光に浮かぶ万物の影 雑踏に沈む種々の影 魂のネジを一つ、二つ、もっと多く、 どこかへ落っことしてきた 俺の不正確な振り子時計 泣くな青き心 泣くな苦き心 届かざるを嘆くな その遠さを悲しむな 泣くな暗き心 泣くな弱き心 その一歩を恐れるな その一言を恥じるな 入り組む細い道 雲は浮かんでない 逆さまにぶら下がるようにも見える俺達 | |
靴紐直して走るeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | 八月某日 床に寝そべって 眼を閉じている 建築現場の足場をバラす音が聞こえて来る 歌うような掛け声 定刻通りに時報が響く 空の上から あれからどうして此所まで来たか これから何処へゆくか 真夏の午後が燃えている いつだって あの時だって そうだっただろ? 今だって これからだって そうするだけさ 靴紐直して走るだけさ 遠雷 夕立 歪んだ足取り 『今なんて言ったんだ? 聞こえないぜ。』 踏切に快速がグラグラと通る時 「ダメだ」って言ったんだろ? 本当は聞こえてたんだ 知らん顔したままで遮断機は上がる いつだって あの時だって そうだっただろ? 今だって これからだって そうするだけさ 誰だって 何処にいたって 夜が明けたら 靴紐直して走るだけさ | |
東京westeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | 進んでいるんだろうか? 戻っているんだろうか? 頭の上には通勤電車 足の下には汚れたアスファルト 同じ街 同じルート 同じ靴 同じ店からは いつもの匂いがする 花弁は枯葉のように見えるし 真夏は真冬のようにも見えるんだ 進んでるように見える景色は 戻ってるようにも見える景色 さ 東京west 西の外れ 歩く速度は昨日と同じさ 東京west さらば青春 go away 東京west 日暮れ前 赤く染まった巨大なロウソク 東京west 記憶と現実 行ってくれ それが何だったのか 君は誰だったのか 一歩毎に崩れて 一歩毎にこぼれて これが何であるのか 俺は誰であるのか 一歩毎に損なって 一歩毎に追いかけて 笑ってるように見える顔は 泣いてるようにも見える顔 さ 東京west 西の外れ 歩く速度は昨日と同じさ 東京west さらば青春 go away | |
砂を掴んで立ち上がれeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | 白昼 馬鹿に景気良く打ち上がる花火は 色がない 味気もない じゃ やってられるかよ だが 虚しくなって足を止めるな 腐ってちゃ進まねえよ 砂を掴んで立ち上がれ 喰らわせてやりな 白昼 黒い石つぶて 物陰の悪意は 顔がない 姿もない じゃ 話になるかよ ほら 悲しくなって絶望するな 泣いてちゃ分からねえよ 砂を掴んで立ち上がれ 喰らわせてやりな 真っ黒な口を開けている 憎しみの墓穴 錆びた空洞が鈍く光っている 微かに震える大地に 膝をつき息を切らしては あふれそうになる何かに耐えている 「ちくしょう!」 それでいいのかよ? 「クソクラエ!」 それでいい 息を整えろ 濁る眼を狙え | |
尻を端折ってひと踊りeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | 繰り返される俺達の泥に塗れた物語 甲斐性なし 性懲りもなし 足取り常に心許なし 何度も何度も諦めて 飽き飽きする程 へこたれて 白、上げて 赤、上げて 白、下げないで 赤、下げて 夢は夢のまた夢なんだろ? 日々は流れゆく 心には穴が空いてる 傷口を雨が洗う 尻を端折って ひと踊り 馬鹿を喰らって ひと踊り いつしか雨は止んでいた いつしかみんな消えていた ヘリコプターが飛んでゆく 馴染みの猫が振り返る 繰り返される俺達の汗に塗れた物語 涙の川 怒りの山 どっこらよいしょで踏み分けて 泥を被って俺達は尻を端折ってひと踊り 「ふざけんな 笑わせんな」 ふざけて 狂って ひと踊り そうさ 夢はまだ続いてる 暗くなっても 心には穴が空いている 傷口を雨が洗う 尻を端折って ひと踊り 馬鹿を喰らって ひと踊り エッサ ヤレサ ホイサ エッサ ヤレサ ホイサ | |
午前0時eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | 睫毛が濡れているのはこの霧雨のせいさ 砂が降るようにそれはサラサラと軽く 寝静まっている路地で昼間見た猫が 一瞬、俺を見止めて物陰に消えた 何処を歩いて来た? 何を手に入れて来た? ポケットの中を探して取り出したものは 電球と 喧噪と そこに付随する諸々の影 笑う声 長い髪 ガラスに映った自分の顔 サラサラと雨が落ちてくる 砂が降るように落ちてくる 公園を斜めに通り抜け 昨日と今日が入れ替わる 見慣れたいつもの暗い道 見慣れて今も尚、迷う道 悲しみによく似たこの景色 寂しく懐かしきこの景色 昨日ヲ捨テル時刻 午前0時 真夜中 今日ヲ拾ウ時刻 午前0時 真夜中 睫毛が濡れているのはこの霧雨のせいさ そうじゃなくても今更もう気にするものか 睫毛に溜まった雨が頬を伝って ポタリと爪先を濡らす ポタリと小さく爪先に染みる サラサラと雨が落ちてくる 砂が降るように落ちてくる 公園を斜めに通り抜け 昨日と今日が入れ替わる 見慣れたいつもの暗い道 見慣れて今も尚、迷う道 悲しみによく似たこの景色 寂しく懐かしきこの景色 | |
雑踏eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | 埃混じりの風が吹く 街は昨日のままさ 油模様にギラギラと 浮かぶ狂った決意の鼻唄 昼飯時の騒ぎと午後の人いきれ かわして歩く街路に春の陽が注ぐ 明日の墓場を誰が知ろ 俺は俺のままさ 無駄に踵を擦り減らし 歩き去るだけさ 宵待つ街の気配とその手足と顔 紛れて歩く街路に淡く灯がともる 埃混じりの風が吹く 空は黙ったままさ 誰が助けを呼ぶものか 強張った肩の木漏れ日 擦れ違うだけの朝のその光と影 はぐれて歩く街路に青く葉が茂る 立ち止まって後をふと振り返れば 似たような顔の誰かが俺の方を見ていた | |
直情バカ一代eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | そんな事はどうでもいい事だ 肝心なのはそういう事じゃない筈だ 不確かなものを 不確かな足で 追いかけ回す 嘆きを吐き捨て眼を上げりゃ 血が滲むような月が出た そうか、そうだった なかなか良い感じ 気合いが走る 体勢を立て直してやり返せ 叫べ 今日を生きている その声で 白旗を降ろして染め直せ 我等 今日を生きている その色に 敗北を認めず反古にして 鼓動がゴトリと高く鳴る ジタバタするな 深呼吸ひとつ 間合いを保て 体勢を立て直してやり返せ 叫べ 今日を生きている その声で 白旗を降ろして染め直せ 我等 今日を生きている その色に そんな事はどうでもいい事だ 肝心なのはそういう事じゃない筈だ 不確かな足で 不確かな道を 転げて急ぐ 体勢を立て直してやり返せ 叫べ 今日を生きている その声で 白旗を降ろして染め直せ 我等 今日を生きている その色に | |
再生工場の朝eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | モウ烏ガ騒ギ出ス頃 直ニ夜ハ明ケル 窓ガラスヲ震ワセテ 光ガ降ル 光ガ降ル 用意は出来たか? 扉が開くぞ! ギラリと差し込む朝日 ネジガ外レテ 部品ガ割レテモ ナルヨウニナル 時ハ来タル 時ハ来タル 理由も答えも 何処かへ紛れて 逆巻く世界の右往左往 用意は出来たか? 装置が動くぞ! グラリと回り出す歯車 あの時 本当は本当の事を言おうと 思ってたのに言えなかったよ 何年経っても 折れたり 萎えたり 拗ねたり 間違い探しは 間違いだらけ 用意は出来たか? 扉が開くぞ! ギラリと差し込む朝日 理由も答えも 何処かへ紛れて 逆巻く世界の右往左往 用意は出来たか? 装置が動くぞ! グラリと回り出す歯車 | |
一切合切太陽みたいに輝くeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 多分、これで良いはず そうさ、これで良いはず きっとこれはどっかに 繋がっている、はず 絶対これで良いはず なんてそれで良いはずねえはず! きっと何かが変わるべき、な、はず みっともないほどぶっ壊れた 泣きっ面が 太陽みたいに輝く 電線の烏が太陽みたいに輝く 雨垂れの跡が太陽みたいに輝く 横断歩道が太陽みたいに輝く 銀杏の葉っぱが太陽みたいに輝く なんだ、もう終わりか? あっけないもんだな 奇跡なんて起こらねえもんだな そうか、それで、何か、 悟ったようなつもりだったが 案外そうでもねえもんなのかもな 救われないないほど放り出した 馬鹿っ面が 神様みたいに輝く 流行らないメシ屋が太陽みたいに輝く 潰れたスナックが太陽みたいに輝く ダサいTシャツが太陽みたいに輝く 手書きの看板が太陽みたいに輝く 空車のタクシーが太陽みたいに輝く 物干竿売りが太陽みたいに輝く 溢れたゴミ箱が太陽みたいに輝く 軒下のダルさが太陽みたいに輝く 何処に立ってたって一緒さ 俺達は 力一杯、泣いて笑って それが全てさ それが全てさ 青い作業着が太陽みたいに輝く 快速電車が太陽みたいに輝く 肉屋のばあさんが神様みたいに輝く 放置自転車が太陽みたいに輝く 項垂れた背中が太陽みたいに輝く くだらない日々が太陽みたいに輝く 一切合切この世の全てが 一切合切太陽みたいに輝く |
いつだってそれは簡単な事じゃないeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 街はいつも僕を置き去りにするから 僕も街を置き去りにする事にしたのだ 誰が僕に正義を指し示し得るのか 僕は誰にそれの教えを乞えば良いのか 君はいつも僕に恐怖をもたらして 見えそうになっていたものを隠してしまうんだ だから僕は君の意地悪な目配せを ありったけの勇気を込めて無視する事にした いつだってそれは簡単な事じゃない 僕はいつも誰かを傷付けてばかりいて そんな事はずっと前から気付いているけれど 僕に出来る事は手を振る事だけだ 僕はずっと此所に立っているから構わず行ってくれ いつだってそれは簡単な事じゃない いつだってそれは簡単な事じゃない |
まともな世界eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 目的も無しに生きていちゃ駄目かよ 行く先も無しに歩いてちゃ駄目かよ ここからは今日も夕焼けが見えるよ それよりもっとスゲェ事があるのかよ まともな世界があるという 誰と誰と誰がそこから来た? クソ喰らえだ!クソ喰らえだ!クソ喰らえだ! 震える空はひび割れて落ちるよ 折り重なって思い出に化けるよ 見飽きた感傷が壁に張り付いている 来る日も来る日もずっと張り付いている 正しい世界があるという どこの誰のどれがそれなのか? あいつなのか? お前なのか? 見せてくれ!見せてくれ!見せてくれ! クソ喰らえだ!クソ喰らえだ!クソ喰らえだ! |
明日を撃てeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | メソメソすんな 泣いて世界が変わるかよ 涙はもっと大事な場面に取っておけ 事実は今日も鉄橋みたいにそこにある 握り拳はポケットの中に突っ込んどけ 傍目に見れば全く無惨な姿でも 冗談じゃねえぞ 勝負はまだまだこれからだ 浮き足立って色をなくした街の角 今更なんだ 生まれた時からこの通りさ そこで怒れ!明日を撃て! そこで走れ!明日を撃て! 恥じ入る思いが泡立つ度 消え入りそうになる明け暮れに 揮発する涙に火をつけて 閉じかける扉を抉じ開けろ 抑圧は逆巻き荒れ狂い 均衡は震えて保たれる 何がどうした?それがどうした? 百万回目の再生 そこで叫べ!明日を撃て! そこで超えろ!明日を撃て! |
歩く速度の風景eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 焼けつく白い道には 焦げついた黒い影が 誰かが捨てた昨日が 置き去りにされた日々が 忘れたって良いんだぜ 捨てたって良いんだぜ 一歩一歩塗り替えて 変わってゆく 線路脇の細い道には 記憶を繋ぐ匂いが 壊れて消えそうな明日が 消えそうで消えない炎が 壊れたって良いんだぜ 消えたって良いんだぜ 一歩一歩甦って 現れる ガタゴトと 走る電車を見送って いつもだったら通らない 路地に入るよ 誰も皆そうなのか? 俺だけがそうなのか? 拾って捨てて拾って捨てて 歩いてゆく ノロノロと歩く速度で流れ去る 歩幅通りの風景に 日が暮れるよ |
デクノボーひとり旅ゆくeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 石コロだって誰かの為に? まさかそんなつもりじゃないだろうが 転がって、在る 吹く風だって何かの為に? 止めろ! そんな事が一体何の足しになる? 歩幅の分だけ遠ざかる 遠ざかる程、彼所を頻りに恋しがり 自ら望んで背を向けて 背を向けるからこそ 背後の世界が気にかかる 1・2・3・4 旅の途中 5・6・7・8 立ち止まる 峠の道から見下ろせば 拒んで追われた街灯り 空から何かが落ちてきて 急いでそいつを追いかけて 見知らぬ場所までやって来た 突然悲しくなってきて 涙がどんどん湧いて出て そいつが枯れたら笑うだけ 1・2・3・4 旅の途中 5・6・7・8 まだ行ける 夕立 土砂降り 破れ傘 上がれば彼方に虹が出る 石コロが転がって 吹く風が転がって |
曲名 | 歌手名 | 作詞者名 | 作曲者名 | 編曲者名 | 歌い出し |
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オオカミ少年eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 嘘を持って来い 大切にしている嘘を 嘘をついて来い 嘘を打ち破る嘘を 嘘を持って来い 赤々と燃える嘘を 嘘をついて来い 嘘だらけの世界に オオカミ ガ 来ルゾ オオカミ ガ 来ルゾ ナリ振リ捨テロ 身モ世モ捨テロ ソノ足取リニ真実ガ宿ル 嘘が腐ってゆく 借りてきた台詞ばかり 嘘が死んでゆく 嘘みたいな世界で 逆さまに吊るされて 逆さまに地球が廻る 落っこちるみたいに空を飛んだり 笑ってるみたいに涙流したり 本当ガ本当ニ本当カヨ? オオカミ ガ ヤッテ来ル! オオカミ ガ ヤッテ来ル! オオカミ ガ ヤッテ来ル! オオカミ ガ ヤッテ来ル! 嘘を持って来い 大切にしている嘘を 嘘を持って来い 赤々と燃える嘘を 「オオカミ ガ ヤッテ来ル」 |
影達は陽炎と踊るeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | パズルの欠片みたいに 小刻みに切り取られて 八月の空が 窓に嵌め込まれている 踵から溶け出すような 山手通り午後二時 汗を流しながら 口笛を吹いている ギラッときてグラッとくる太陽に 陽炎は踊るよ グラッときてフラッとくるステップで 陽炎と踊るよ 歪む八月の太陽に陽炎は踊る 彷徨える影達は陽炎と踊る 陸橋の上に立てば 手招きばかりが見える 向こう側を見せてくれ いつか辿り着けたら 高層ビルに反射する太陽に 陽炎は踊るよ 地鳴りする国道のグルーヴで 陽炎と踊るよ 歪む八月の太陽に陽炎は踊る 彷徨える影達は陽炎と踊る |
脱走兵の歌eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 逃げて逃げて逃げまくれ 地平の果てまで逃げ回れ 海越え山越え砂漠越え この世の果てまで逃げ回れ 勲章なんていらねえよ お仕着せなんて着るもんか ヤレ、号令一つで右、左 ホレ、群集心理で左、右 スタコラサッサと走り出す 自由はいつでも聳え立つ壁の 向こう側にある 明日が来なくても走り出す 動物みたいに飼い馴らされて 死にたくないから イチ抜けて逃げるぜ 何処までも逃げるぜ 命を誰かに預けて 人生を何かに委ねて 安い満足で買い叩かれて 何と言われても逃げるぜ 泣きたいくらい晴れ渡る空が 呼んでいるから スタコラサッサと走り出す 自由はいつでも聳え立つ壁の 向こう側にある 明日が来なくても走り出す 動物みたいに飼い馴らされて 死にたくないから イチ抜けて逃げるぜ 何処までも逃げるぜ |
角を曲がれば人々のeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 夕陽が照り返して 街中が真っ赤になっている 解らない事も それで良いとしとくぜ今は 空気が動き出して 季節が入れ替わってゆけば きっと見えてくる ゆっくりと見えてくるはずさ 遠くの方で雨が降り出したんだろう 微かに雨の匂いがする 伝わってくるのは雨の匂いだけじゃない 降っているのは雨だけじゃないはず 角を曲がれば人々の いつも通りの靴の音 街の外れの分かれ道 いつしか風の音ばかり 心はいつも此所に帰って来る 出口はどれも此所に通じている 遠くの方で雨が降り出したんだろう 微かに雨の匂いがする 訪れるものは過ぎて遠くなってゆく 遠くなって見えなくなって 角を曲がれば人々の いつも通りの靴の音 街の外れの分かれ道 いつしか風の音ばかり |
東京eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | 点滅を繰り返してそれは 遠くまで連なっている 笑っているように見えて 泣いているようにも見えるのは 輝く都市の栄光 戯れて退屈になって澱んだ光は 鳩の背中に乗って飛んでいった 午後の気取った憂鬱 借りて来たような台詞 開いて暴いて捨てて 路面に落として踏んで それを素手で拾って喰らう それの泥を払って喰らう そこで喉を鳴らして笑う 汗を流して笑う 東京 花と夢 走って止まって 止まって走って 廻って終わって 終わっても走れ 追いかけながら追われている 陽炎に歪む影達は 水をかけ合ってズブ濡れて 主張はもつれた知恵の輪 創造と消費と再生 今日も謎は謎のまま 反復するエナジー 廻る巨大な回転木馬 吊り革にぶら下がって彼は 未だ産まれていない もののような顔をして 市街地の方に運ばれて行く 花は落ちきって緑色 ベランダに布団は干されたまま 時は止まっている 止まったままで動き出す 東京 熱と風 どうにでもなれ どうにでもなる 何とでも言え 何にでもなれる 東京 花と夢 走って止まって 止まって走って 廻って終わって 終わっても走れ | |
ギラリズム夜明け前eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 硬直した感受性は泣かない くたびれ果てた感受性は泣かないもんだ 寄り集まって慰めあって 文殊の知恵を手に入れた 老成して出来上がって 立派な知恵を手に入れたって それがなんだろう? それがなんだろう! 汗が冷える 夜明け前 あれがこうなったらいいのになぁ これがああだったらもっといいんだがなぁ そんな訳が無ぇだろうと 科学的な検証だ そんな訳が無ぇだろうと 現実的な訓戒だ それがなんだろう? それがなんだろう! 汗が冷える 夜明け前 帰ろう帰ろう俺に帰ろう 滾る想いもそのままに ああ、遠すぎて見えない ああ、近すぎて気付けない 遠すぎて見えないからって 見ない訳にはいかない 近すぎて気付けなくとも それでいい訳ぁ無ぇだろ さあ! もっとくれ! もっとくれ! もっと!もっと!もっと それでいいんだよ それでいいんだよ! ギラギラしてる 夜明け前 帰ろう帰ろう俺に帰ろう 滾る想いもそのままに |
裸足で行かざるを得ないeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 遍く照らし出す光へ 渋々歩み行く毎日へ 嬉しかれ悲しかれ道すがら 声高く歌はある 誰にでも 朝を告げるベルの鳴る頃は 夢は海の底に沈み行く 孤立無援の花、咲くばかり 明日の在りや無しや、知るものか そぼ降る雨に濡れ帰り道 『過ぎ去りし夢だよ』と気取るなよ その命、燃ゆるなら何時の日も 声高く歌はある 誰にでも 五時の鐘の音が鳴る頃は 夕闇に心を解き放つ 孤立無援の花、咲くばかり 明日の在りや無しや、知るものか そして何時の間にか消えていて 氷細工の様に脆過ぎた |
いずこへeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 揺れるアスファルトに白い雲 『幸せなの?』 『幸せだよ』と頷く命 さらば少年の夏の宵 『死んでしまえ、死んでしまえ』と嘯く命 溢れ出る涙は拭わない いずこへ、彷徨い消える 馬鹿でかい暮らしの怒鳴り声 売り払えば物悲しくも安らぐ命 消えかけても尚、絶え間無く 風に吹かれ雨にも打たれ求める命 溢れ出る涙は拭わない いずこへ、彷徨い消える |
沸点36℃eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 後手にバタンとドアを閉めて もう後には退けないなんて 分かり切った事さ 生まれたくて生まれたんじゃないと 拗ねて世界に唾を吐いて 楽になったか? 相変わらずさ 風が人々を 連れ去るのを見てる 気付かないふりで 長く変わらない信号を待っている トンネルを抜け切ったと 思ったらそこは真夜中だった 一切合切、終わりか? 終わりでも何でも構わない 沸点は掌に 沸点は首筋に 沸点は足の裏 それだけがある 沸点は青い空 沸点は白い雲 沸点はビルの影 汗に塗れている 消えるから良いんだ 口笛も、面影も、 だから今日もここに立って 嘘と真実の風の中で 悪あがきを続ける だから今日もここに立って 肩に降り積もる月明りで 孤独を研いでいる 漸く夜が明けたと 思ったら辺りは砂漠だった ここらで旅路も終わりか? 道なんてどうでも構わない 沸点は掌に 沸点は首筋に 沸点は足の裏 それだけがある 沸点は青い空 沸点は白い雲 沸点はビルの影 汗に塗れている |
ばかやろう節eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 不法投棄されて 夕陽を反射している 軽トラックみたいに 暮れ残って俺は 小さな橋の上で 風景を拒否する 首を傾げたり 足をブラブラさせたり 目を瞑ったり 俺は確かめる 俺だけのやり方で 世界の全てを 悲しい事などあるものか そうして何時でも生きて来た そうさ 闘う相手はいつだって 心の底から湧いて来て 崖っぷちに俺を追い詰める 「生きてる価値など何も無い 存在自体がクダラナイ 死ネ!死ネ!」 と俺を追い詰める 拗ねて甘えても 助けを叫んでも 誰も振り向かない 誰も振り向かない 死んだふりしても 生きているふりしても 事実は変わらない 事実は変わらない 孤独がどうして珍しい そうして此所まで生きて来た そうさ 闘う相手は何時だって ドブ河の底から湧いて来て 路地裏で俺を待ち伏せる 打ち据えられては、ばかやろう 引き倒されても、ばかやろう 孤立無援で、ばかやろう 満身創痍で、ばかやろう 此所までそうして生きて来た 此所からそうして生きて行く 不法投棄されて 夕陽を反射している 軽トラックみたいに 暮れ残って俺は 小さな橋の上で 風景を拒否する |
夜がまた来るeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 坂の道を長く下る時 街灯りは遠く広がる この夜に二度目など無いから 想いの全てを込めて 口笛を 夜がまた来る 空が落ちて来る ゆっくりと色は褪せてゆく もう一度、静かに呼吸を 整えて 夜がまた来る 空が落ちて来る 頬を打てば凍てつく 吸い込んでは胸に沁む 冬の空気を引き連れて 夜の気配を身にまとい 歩く 夜がまた来る 空が落ちて来る |
白昼の行方不明者eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 纏わりついて来る蝿のように 何処までも寄り添って来る 安っぽい絶望が 安っぽい涙が 薄暗い何かが また一人、誰かを 何処かへ連れて行く サヨナラが今、 小さな声が 坂道を転げて行く 正直に生きれば生きる程 向かい風ばかりが強くなる 「踏み越えて楽になれ」と オーロラビジョンが喚き散らしている 薄暗い何かが また一人、誰かを 何処かへ連れて行く 行かないでくれ、 小さな声で 背中に投げかける 真昼の街で 息を殺して、耐えて、生きて、 繰り返すだけ 声を上げて、笑って、泣いて、 いたいだけ、さ 薄暗い何かが また一人、誰かを 何処かへ連れて行く サヨナラが今、 小さな声が 坂道を転げて行く 真昼の街で |
野良犬、走るeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 立っているだけで精一杯でも 努めて何でもないような眼差しで 雨が降ったら 野良犬、濡れて走る 言葉など持たないが 悲しみなら溢れる程ある 雲間から差し込む陽の光 隔てられ慈悲無き陽の光の中 走り疲れて止まる時 破れて夢の終わる時 彼の空を引き裂いて バリバリと引き裂いて 新しい今日が顔を出す 必ずそれは動き出す 有無無く風は吹き付けて 留まる事は許されず 野良犬は走り出す 野良犬は走り出す 怯えて闇を映し出す 潤んだ二つの眼から 嬉しい涙、流れるか? 悲しい涙、流れるか? 野良犬、走る 足元が震えているのは 恐怖の故か 静かに滾り駆け巡る 赤き血潮の故か 雲間から差し込む陽の光 隔てられ慈悲無き陽の光 与えられ負わされ急き立てられ 生かされ立たされて陽の光の中 走り疲れて止まる時 破れて夢の終わる時 彼の空を引き裂いて バリバリと引き裂いて 新しい今日が顔を出す 必ずそれは動き出す 有無無く風は吹き付けて 留まる事は許されず 野良犬は走り出す 野良犬は走り出す 怯えて闇を映し出す 潤んだ二つの眼から 嬉しい涙、流れるか? 悲しい涙、流れるか? 野良犬、走る |
地球の裏から風が吹くeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 六車線の朝に 霞む空に 窓に映る顔に 地球の裏から風が吹く また今日が手渡される 夜の暗闇なら 背中に背負ったままさ 赤くなった眼で探してる 謎を解く光る鍵 街を横切る 旅路は続く 靴音響く 旅路は続く 擦れ違いざまに少しだけ 交わされ合う鼓動 地球の裏まで投げかけろ 声にならない歌を |
サンセットマンeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 湧き上がる悲しみを 恥じて殺さないでくれ 耐え切れない涙を 笑う奴等に負けないでくれ 転げ落ちる不安と 這い上がれない焦りと怒り 薄っぺらく笑う時 心の底まで冷たくなるのさ 何も言わぬ入り日が 明日に続く行方を示す 大丈夫だ 大丈夫だぜ 道は見えぬままで 傷は癒えぬままでも 震えている風は見えるぜ 心で見たものだけが 目に見えない答えを示す 大丈夫だ 大丈夫だぜ 真昼の月が見える さすらう詩が見える 大丈夫だ 大丈夫だぜ 悲しみを消さないでくれ 涙を捨てないでくれ 滲む入り日を 忘れないでくれ |
五月の空の下でeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 狂い出した歯車が今、 加速を付けて廻る 笑い出して走り出す朝 高架下 白いシャツ 五月の空の下で 直射日光にメッキを剥がれて 地金を晒す午後 立ち尽くして聴こえないふり 時計を見てるふり 五月の空の下で 足に絡み付くアスファルト 古いお伽話のような 救いの光を待つのだが それらは遥か遠く 色淡く 地平の彼方に揺れている 狂い出した歯車が今、 加速を付けて廻る 構わねえさ 行くも戻るも背中の風に訊く 五月の空の下で 足に絡み付くアスファルト 五月の空の下で |
滑走路と人力飛行機eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | eastern youth | eastern youth | 空から落ちて来る 得体の知れない狂気は 45度の角度で 放り出してやれ 背後から付けて来る 陰険な影達は 路地を抜けた場所で 走って振り切れ 滑走路に立っている 翼は持ってない 雨ならザーッと降って来い 風ならドンと吹いて来い 前にも後ろにも どうせ何にも無いから 両手を広げて 飛べるつもりになって 一瞬よぎる恐怖と 踏み出す勇気 この淋しさが生きてる証さ 震える足元が生きてる証さ 時間は訪れて 今一度息を飲んで 見送る言葉など もう必要無いはず 死ぬ気で走り出して 駄目ならそれまでだ 死んでいるみたいに 生きていたくはないから 滑走路に立っている 翼は持ってない 滑走路に立っている 翼は持ってない |
365歩のブルースeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | ここが旅路の終点なんだろうか それとも全ての始発駅なんだろうか 春風吹いたら、今度こそ飛べる筈さ 現実はいつでも無愛想な壁のよう 足が止まる度に明日が遠くなる 雨が降る度に心が細くなるけど あの日の空の色、忘れた事は無い ポケットの中でギュッとそいつを握りしめ 欠伸を噛み殺して 朝の街に立っている 波に足を攫われて コケながらも尚、走る、走る 「太陽は一体、誰の為にあんなにも燃え盛るのか。 我々は一体、何の為に涙の唄を繰り返すのか。」 欠伸を噛み殺して 朝の街に立っている |
瓦の屋根に雪が降るeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 瓦の屋根に雪が降る 人、皆眠らすように 高層ビルに雪が降る 憂いを眠らすように、降る 都会の雪はすぐ溶けて 醜く汚れてゆく 汚れた雪に雪が降る 汚れ続けながらも、降る 大通りを逃れて細い路地へ 大通りを逃れて、雪の中へ ああ、降るは涙か夢か 音も無きそれらに 鼓膜が震えている 東京は今夜、雪の中 瓦屋根もビルも雪の中 |
赤い背中eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 知っている事なんて砂で出来た城さ 波に攫われて瞬く間に消える 残されるものは何?残された私は誰? 雲が逃げて行く 背中に赤く背負い込んだ夕焼け色は 暗く疼く傷か 焼けるように生きている証か 後悔は何時の日も排水溝に流す 道に迷う日は裸足で歩く 立たされた位置を知る それを知り、超えて行く それが今日なんだ 背中に赤く背負い込んだ夕焼け色が 赤く、赤く、赤く、 悲しいまでに炎を上げている 何がそれを癒すと言うのか? 雨を待っている ただ、雨を待っている 背中に赤く背負い込んだ夕焼け色は 暗く疼く傷か 焼けるように生きている証か あの日のままさ 全てあの日のままさ 背中に赤く背負い込んだ夕焼け色のままさ |
小羊と月明りeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | ビルの屋上 日暮れ前 流れる雲を眺めてた 物音は全て遠くにあり 子供等の声が聴こえる 「結論はまだ出ない」 人々の影が消える頃 私が言葉を捨てる頃 顔の無い人が駅前で 誰かの顔を拾う 「結論は先送り」 暗い道程 楽しげに 本当は楽しくも無いくせに 無理に作った笑顔には 泣きたいような淋しさがある 大都会の真夜中に月明り 空から星が落ちて来て 私はそれを受け止めて 暫く眺めていたけれど 結局、道端に捨てた 「結論はまだ早い」 沈黙が明日を塗り潰し 溜息が顔を剥ぎ取って ポロリと落ちた駅前で 誰かがそれを拾う 「結論は何処にある? 暗い道程 憂鬱げに 本当はそうでもないくせに 無理に作った理屈には 狂ったみたいな虚しさがある 大都会の真夜中の月明り 未明の空気を引き裂いて 一番列車が今日も又、 新しい朝を告げて行く 私はそれを見てる 「結論は求めない! 結論は求めない! 結論は求めない!」 大都会の月明り サヨナラさ 大都会の月明り サヨナラさ」 |
夏の光eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 背中を丸めて奴は駅前で 週末の街の風景に溶けている 手に入らぬものなら多くある 甘い夢は逃げてゆく 興醒め顔が見送っている 花のように 着飾った男や女が過ぎてゆく 今、あまりにそれ等は遠過ぎて 麻痺した心に風だけが 生きている事実を告げている 歌うように、微笑むように 静かに凍りついてゆく夏の光 イントロが鳴りだしそうな雲行きだ 夕刻に嗚咽のような鐘の音だ ふと、泣き顔と笑い顔は入り交じる いつもの見慣れた街角が 知らない何処かに見えてくる 終わりの始まりのような 黄ばんだ雲が光っている 手厚い祝福のように 悪魔の囁きのように |
非力なる者eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 人生は運命塗れ 午後三時、敗北塗れ ふざけるな、生きてんだ 一から十まで抗って 締めと納得だらけ 縄張りと暗黙だらけ 死んだって構うもんか 一から十まで抗って おお、太陽 火の玉のように 怒りと悲しみを燃やせ! それ等は朝に、昼に、夜に、 音無く、形無く、破裂するのだ 「出しゃばるな、身の程知らず 弁えろ、世の中知らず」 誰なんだ?指図すんな! 一から十まで抗って 躓いて明日をも知れず 負け切って行方知れず 認めるな!引っ込めるな! 一から十まで抗って おお、月光 真冬の吹雪のように 孤独と寂しさを磨け! それ等は朝に、昼に、夜に、 音無く、形無く、破裂するのだ 人生は運命塗れ 顔半分、泥塗れ ふざけるな!ふざけるな! 一から十まで抗って 抗って、抗い負けて それでも尚、抗い続け 人生は俺のものだ 一から十まで抗って おお、哀れ 無知で無能なる者 おお、哀れ 無垢で非力なる者 それ等は朝に、昼に、夜に、 音無く、形無く、破裂するのだ |
希望の丘eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 「今日こそは良い事がある」 背後から声はする、が 頭の上の雨雲は今も晴れないままだ 闘う誰かの歌は 夜明けの街に今日も又、 脆い夢を震わせながら 歌われて空になる 足音だけが生きている証のようだ 裸足で駆け出したい、そんな気持ちは 路地の朝の霞の消されてゆく 「今日こそは良い事がある」 背後から声はする、が 頭の上の雨雲は今も晴れないままだ 足音だけが生きている証、のようだ 裸足で駆け出したい、そんな気持ちは 路地の朝の霞の消されてゆく 誰かの声が聴きたくて 今日も又、此処に来たが 誰の声も聴こえない 空に黒い鳥が飛ぶ |
ひとり道、風の道eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 「なあ、みんなそうなのか?」 街の中 「君はどうなんだ?」 分かれ道 君の後ろ姿、消えてゆく 空に渡り鳥も消えてゆく いつだってそうなんだ 足元に いつだってそうだった 長い影 お前だけがいつも付いてくる 風に砂埃が舞い上がる 「今暫く、待ってくれ 今ちょっと笑えないから」 空ばかり見上げて歩いて来た 影だけが後ろを付いてくる 何も言わないから、それが、いい 空と影ばかりで、それが、いい 友情とビジネスは紙一重 情熱と虚無は紙一重、さ 「またここらでお別れだ またいつか、何処かで会おう」 両足を揃えて息を吐く 一歩目を踏み出して風を知る 空ばかり見上げて歩いてゆく 影だけが後ろを付いてくる 何も言わないから、それが、いい 空と影ばかりで、それが、いい |
片道切符の歌eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 降り立ったホームには 温い風が吹いている 帰らない覚悟を決めて この街にやって来た 嘘みたいな風景 でも嘘じゃない風景 空が割れて落ちてくる アスファルトに影が 歩き疲れた影が 焼き付いて動かない 誰もが知っている、 誰でも知っている事が 未だに分らないから 探してばかりの、 迷ってばかりの日々を 今日も又、繰り返すだけ 地平線の彼方で夕空が 小さな俺を嘲っている やがて月日も流れ去り やがてそれ等も忘れ去る 「目を覚ます。目を覚まして家を出る 歩き出して何処へ行く 歩き出して彼所へ行く 四番線、色が剥がれて消えて行く 慣れてしまえば大丈夫 何が起きても大丈夫」 みんな分っている、 全て分っている事が どうしても捨てられないから 探してばかりの 迷ってばかりの日々を やっぱり今日も繰り返している 地平線の彼方の朝焼けが 小さな背中を押すようだ 握りしめた切符は片道だ 分らない儘、 列車は走る 迷った儘で、行け。 |
荒野に針路を取れeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 生れて来た意味は知る由も無いが 此処に立って「今」を見据えている それは傷つき疲れ果ててはいるが 走り出す姿勢を保っている 見渡す限り、青空 旅立つには良い日和だ 水たまりに映る街が 心の風景によく似ていた 「夜が明ける前に覚悟を決めろ」 幾千夜、それを唱えたか 迫りくる闇の中にこそ 探していたものがある筈だ 身を乗り出して手を振って サヨナラを繰り返して 人々の旅は続く 境界線を飛び越して 嵐の荒野に踏み出して 人々の旅は続く 明日に何があるか知る由も無いが 生きている「今日」を見据えている 悲しみは不意に溢れて来るけれど 溺れてちゃ走れないんだ 頭の上から嵐が吹いて 涙代わりの歌を歌って 人々の旅は続く 歩幅をちょっと広く取って 目を開いて、風を切って 人々の旅は続く |
窓辺eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | イースタンユース | 窓辺に立つ私の想いは 遥かの空の何処まで届くか 窓辺に立つ私達の涙は 遥かの夕陽の呼び声を映すか 此処では花弁が舞っている 時折、鳥達が鳴いている 窓辺に立つ私達の明日は 遥かの山並の向こうから訪うか ビル風に砂ぼこり舞っている 時折、電線が鳴っている 窓辺に私達立っている 此処から遠い空見ている |
夜更けと蝋燭の灯eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | イースタンユース | 蝋燭の小さな灯が揺れる度 消えては現れて 今迄が揺れている 窓の外は雨 後悔が濡れている 今は遠過ぎて その姿さえ曖昧だ 音無く夜は更けて 想いは一秒刻みだ 音無く夜は更けて 潤んだ赤茶けた風景だ 見知らぬ街の角 風だけが親しい 騒ぎ立つ木立が私の今を告げる 虹を追い掛ける その嘘を知りながら 窓の外は雨 光と闇が曖昧だ 音無く夜は更けて 想いは弛んだ弦のようだ 音無く夜は更けて 漂う愛おしい一秒だ |
安手の仮面と間抜けた男eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | イースタンユース | 立ち上がって 意地になって 振り解いて行く 懈い人生 懈い安寧を その気になって 飛び上がって 飛べぬ毎日 降り積もってカビが生えていく 午前零時 言い訳 逃げ道探し 何処へ行く? 安手の仮面を被ったままで 霧になって消えて行った面影達 後尾灯の暗い光 恥ずかしくて 情けなくて うつむく度 保身の鎧を継ぎ足して来た 塗り込んで 誤魔化した 空の色 涙ぐんで夜を待っている 「駄目なんだ 嫌なんだ」長い影 つまらん仮面は被ったままで 街灯の白い光が歪む 何処にある? 誰かが言ってた「本当の姿」 ―草葉ノ影カラ虫ノ声― 午前零時 奴等に別れを告げろ 午前零時 間抜けた素顔のそのままで |
曲名 | 歌手名 | 作詞者名 | 作曲者名 | 編曲者名 | 歌い出し |
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街はふるさとeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | イースタンユース | 「何がどうなっているんだろう?」 見えぬ眼で睨むれば 「何がどうだって言うんだろう?」 縺れながらも走るだけ 悲しいなら泣けよ 泣けば世界は土砂降りの雨だろう 泣き飽きて 泣き飽きて夕焼けがくすぐったい くすぐったくて 笑い転げて涙出た 涙拭いたら、もう行くぜ 冷めて張り付いた横顔のままで 彷徨えば 足許、今日もフラフラ 歌は今日も涙と風の その声だ 人間万事グラグラ 地平の果て 決して届かぬ虹が 架かっている まるで陽炎のように 水に映る空が それを見ている俺の 眼鏡に映る 人並み縫うように 風は吹く |
敗者復活の歌eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | イースタンユース | 避けて通れぬ道さ どの道も 見ろよ 朝日がそれを告げている 此処が世界の果ての果て 暗く寂しい故郷さ 感傷に絡まって見失う 現実に踏み出して取り戻せ 燃える太陽 背に受けて 歩き出せ 風の彼方に何がある それの彼方に何がある 妄想に捕まって動けない 執着を断ち切って歩き出せ 燃える太陽 背に受けて 廻る世界を 背に受けて 歩き出せ |
大東京牧場eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | イースタンユース | 上空 白い雲 羊の群れたち 東京 白いシャツ 羊の群れたち ラララララ 何もかも ラララララ 無視する 雑踏 文庫本を右手にぶら下げて 雑踏 新宿通り 良く晴れた月曜日 ラララララ 何もかも ラララララ 無視する 大東京牧場で羊の群れは草を食む 有象無象の夏祭り 善良市民の面の皮 今日 接点ゼロ ノ風景 毛穴ニ詰マル 苦イ電波 今日 接点ゼロ ノ人類 号令一下 ノ盆踊り ラララララ 踊り出す ラララララ 踊り出す お池の岬に佇めば 水面に映る私の姿 多少毛色は違えども やっぱり私も羊だった ラララララ そうだったんだ ラララララ そうだったんだ 大東京牧場で羊の群れは草を食む 有象無象の夏祭り 善良市民の面の皮 |
JET MANeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | イースタンユース | 一足飛びに彼方の街へ 風吹く速さのままに 手を振り別れ 誰かと出会う 花と涙を携え 月の無い夜を一跨ぎ 絶望の谷を一跨ぎ 飛んで行け 飛んで行け ツバメや雲やジェット機みたいに 捨てて行け 捨てて行け 捨てて行け 捨てられる全てを 一足飛びに知らない街へ 躓く弾みのままに 「誰の指図も受けない」なんて ナカナカ難しいもんだなあ そうさ、アイツ等も一跨ぎ そうさ、夕焼けを一跨ぎ 飛んで行け 飛んで行け 目蓋に残る傷の向こうへ 捨てて行け 捨てて行け 捨てて行け 追い縋る全てを 旅の夜空に俄に浮かぶ あれは迷い、恐怖、失望 黒い影ニヤリ 「道は閉ざされた 明日は閉ざされた!」 飛んで行け 飛んで行け ツバメや雲やジェット機みたいに 捨てて行け 捨てて行け 捨てて行け 捨てられる全てを |
街灯に明りが灯る前にeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | イースタンユース | 雨が降る 雨が降り続く 傘に日が暮れる 帰る道 濡れて帰る道 猫も濡れ、走る 誰か涙を奪ってくれ、今すぐ 街灯に明りが灯る前に 笑う顔 泣いて笑う顔 交差点に立つ 青になり、渡り、擦れ違い 滲む影 消えた 早く涙を奪ってくれ、俺から 次の角、あの信号に着く前に 黒い傘に 濡れた猫に 滲む影に 世界中に 雨が降る 誰か涙を奪ってくれ、今すぐ 街灯に明りが灯る前に 雨と共に 時は過ぎる 時と共に 雨は降る |
暁のサンタマリアeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | イースタンユース | 暁のサンタマリア 光る雲 綺麗だよ 真夏のサンタマリア 噛み殺す苦い夢 また見えないものばかり追い掛けて 見慣れぬ空の下 またひとつ詩を手に入れて それだけ それだけ 何なんだか見えねえんだよ でも何なんだか知りてえんだよ 山影のグラデーションに 心が壊れそうだ また遠くの方ばかり眺めてる いつもの空の下 溢れ出た歌を聴いたのは 風だけ 風だけ 夏の朝焼けに星が消えるよ 深く息を吐き涙を捨てるよ 1,2,3で元に戻るよ サヨナラさ 暁のサンタマリア 夜明けに佇む時 暁のサンタマリア 何時だって君を想う |
DON QUIJOTEeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | イースタンユース | 馬鹿な男が立っている 雨上がりに 唇噛んで太陽が去るのを待っている 連なるテールライトが 河のように赤く流れる国道で 独り突っ立って風の中 憧れて 人の世に焦がれて 窓枠のもどかしさを 飛び越えてやって来た 魂は燃えている 夕焼けに負けない程 無様に転げ落ちたって どこまでも信じている 見えざる影に刃を振り翳しては 敗れる事が唯一の生きている証 馬鹿な男が立っている 大事そうに胸に抱えているものは 二束三文のシケた詩 二束三文の真実 現れて 忽然と消えて行く 暁の儚さを 携えてやって来た 魂は燃えている 雷鳴を蹴散らす程 励ましなんて用は無い 目隠しで立ち向かうさ そうさ 「明日はきっと晴れる。俺には判る。」 |
矯正視力〇.六eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 何回だってやり直す 悲しみなんて川に捨てる 本当は内ポケットに仕舞ったままだ 仕様が無いから連れて歩く 午後の陽が陰って来て 俺は目を挙ぐ 何も見えちゃいないが 朝な夕なに俺達独り あんな街 こんな街さ 其処で風を見たり 月を見たり、さ 擦れ違って すぐ見えなくなる 携帯電話を破壊して 漸く世界と繋がった 馬鹿な俺は何時でも爪先立ちで ヘッドライトに怯えて歩く 遠くで犬が吠えている 俺は手を振る 誰も振り向きやしないが ビル間に夜に雨は落ちて あんな人 こんな人さ 其処で夢を見たり 花を見たり、さ 四つ角でまた見えなくなる 何回だってやり直す 何回だってやり直すんだ 静かに朝がやって来て それを迎えて涙をグッと飲み込んでいる ホームの一番電車にはわざと乗らずに 赤い空を見ていた 夜明けに雲が燃えて光って 横顔滲ませるんだ そして俺は右に 君は左、さ 振り向けばもう見えなくなる 朝な夕なに俺達独り あんな街 こんな街さ 其処で風を見たり 月を見たり、さ 擦れ違って すぐ見えなくなる |
ポケットから手を出せないでいるeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | ぶら下がった凧の残骸が 冬になって侘びしく揺れている ポケットから俺は手を出せないでいる 突っ立っている魂 雲が美しい 息が白めば落陽が突き刺さる 息が白めば色彩が突き刺さる この世は諸行無常か 永遠の変わらない誓いか ポケットから俺は手を出せないでいる 押し黙る魂 雪を待っている 薄紫の感傷が降り積もる 薄紫の現実が降り積もる 留まらぬその光と闇は 揶揄うように現れて嘘のように消えてゆく 薄紫の感傷が降り積もる 薄紫の現実が降り積もる ポケットから俺は手を出せないでいる 硝子窓に影が映る ポケットから俺は手を出せないでいる 歩みは止めない | |
走る自画像eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | まるで踊り出すような足取りで 長い坂道駆け降りる 俺を呼ぶのは誰なんだろう? 雪の匂いと白樺並木 靴音と連れ立って 逃げる逃げ水追い掛ける 俺を呼ぶのは俺なんだろう 倦めど絶えざる彼の呼び声 正体は危うく 燃焼は儚い 誰だってそうなんだって 人込みに逃げ込むのか 残像に火を付けろ 体温で駆け抜けろ 孤独のそのままで 人間のそのままで 夜の雨音寂しさに 胸の灯消えかけても 皮膚に眼に焼き付いた 蒼き決意を忘れるな 実体は小さく 諦念は根深い 誰だってそうなんだって 両耳を差し出すのか 残像に火を付けろ 体温で駆け抜けろ 孤独のそのままで 人間のそのままで | |
破戒無慙八月eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 手を叩いて俺はそれを呼んで 捕まえて闇夜に放り出す 泣いたって駄目だよ 逃げられねえよ もんどり打ってるデクノボウの八月 行かないでくれ!消えないでくれ! 波が押し寄せて波が去ってゆく 星は瞬く 葉は茂る 涙ぐんでる馬鹿野郎の八月 夢を片手、闇を片手に振り回す 真夏の交差点 俺は血だ 俺は花だ 俺は存在だ 無尽蔵の発熱体だ 踏み出して 転がって そう! ホラ! 手の鳴る方へ! 焼けて我等に照り返す 狂ったようなエナジー 猛り立つエナジー 世界を俺を焼き払う 狂ったようなエナジー 猛り立つエナジー 夢を片手、闇を片手に振り回す 白昼の交差点 俺は血だ 俺は花だ 俺は存在だ 破戒無慙八月 | |
ドアを開ける俺eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 憂い深く暗く ドアを開ける俺だ 何処へだって行けると信じてる 背中を真昼の風が押す 「やれ、頑是ねえ子だ。駄々捏ねてよ。」 街は入り日の雨上がり また静かに燃え立つ富士の山 なんて豪華な夕焼けなんだろう だってそうだろ?なあ、そうだろう? 時を重ねて人は 訳知り顔に変わり 喜んで鎖に繋がれて それでも夜明けを待っている 「やれ、しょうがねえ子だ。ベソかいてよ。」 街は午前の帰り道 また怒りと息吹きの陽が昇る なんて豪華な朝焼けなんだろう だってそうだろ?なあ、そうだろう? 躍動 怠惰 陽が沈む 安寧 狂気 陽が昇る | |
東京快晴摂氏零度eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 上空一面に広がる真っ白な彫刻が 緩やかなスピードで悠然と去って行く 地上には俺の足音 地上には俺の鼻唄 笑えったって難しいが 苦笑いで見送るぜ また会おう あばよ さよなら 当て所無いのが似てるな、俺達 そうだな そうやって瞬間が過ぎて行く 目まぐるしいスピードは心臓のビートなんだろう 摂氏零度に色が弾ける 上り電車が街を引き裂く 澄み渡る冬の風に 右往左往の影と影 また会おう あばよ さよなら 彷徨う様が似てるな、俺達 青と白 赤と黄色 緑色 ねずみ色 ありふれた色でいいんだ 感じたいんだ 心の底の底まで | |
自由eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | そこから何が見えるか 西の窓は世界と繋がっている あの屋根の向こうでは何が 何が起きているのか 雀や鴉が飛び回り 学校帰りの子供等は戯れる ナンデモナイカラ ナンデモナイカラ 風吹いて忘れる 風吹いて消えてしまう それは何処から生まれ来るのか それ等は何処へ辿り着くのか 俺はアッという間に見失って 心の中で心を殺す なんて悲しい夕景なんだ 雀や鴉が飛び回り 学校帰りの子供等は戯れる ナンデモナイカラ ナンデモナイカラ 陽が差して忘れる 陽が差して消えてしまう 光の中で俺は自由か 光の中で何が出来るか | |
ジグザグジグザグチクタクチクタクeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 雨が降り出して 言論を封鎖する 窓を開けられない 膨張と緊縛 雨が突き刺す矢に見える ジグザグジグザグチクタクチクタク 背に刺さる 雨が降り出して 観念を殴打する 神様が降りてきた 盲信と執着 雨が裁きの声になる ジグザグジグザグチクタクチクタク 知らしめろ! 膨張 緊縛 盲信 執着 有罪!有罪!有罪!有罪! 遍く我等に降り注ぐ ジグザグジグザグチクタクチクタク 背に刺さる | |
声eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 花に曇の空模様 俺の心は何処にある 彼方此方を駆け回り 辺り構わず呼ぶのだが 「神様は死んじゃったよ」 まだ俺は生きているようだ 「もう花は散っちゃったよ」 だが日々は続くんだ 鐘を打ち鳴らす 何回も打ち鳴らす 雨雲を打ち壊し 俺を打ち壊せ 喉の奥から沸き上がる 風の吹くような声が 風に四月が砕け飛ぶ 砕け飛ぶなら砕け飛べ 気が済むまで彷徨って 気が済んで微睡んで 両頬を打ち据える幻に飛び起きる 窓を開け放て 魂を開け放て 過去を開け放ち 未来を開け放て 地平の果てを叩き割る 雷のような声を 焼き付く声を 引き裂く声を 血潮の声を 声を! | |
秋風と野郎達eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 風を切って行く 秋の肌寒き路地裏を オープン D が焼き払う 俺は知っている 光るその目の イルカの様な単純さの素晴しさ 焦れて焦がれて 俺達は何時だってそう 遠雷が呼んでいる その火薬を その狂気を 飲み干して笑え そしてまた走れ 顧みる迷いを振り捨てて 俺は誰なんだ 此処は何処なんだ 決めるのは誰なんだ? そして何処へ行く 何が出来る 決めるのは誰なんだ? 街灯が照らし出す 去って行くその影を 月光に抱かれて 俺達は何時だってそう 飲み干して笑え そしてまた走れ 顧みる迷いを振り捨てて | |
世界は割れ響く耳鳴りのようだeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | イースタンユース | 足を一歩踏み出す毎に 世界は割れ響く耳鳴りのようだ 千切れる程手を振れば 朱に染まれるビルの窓 風も茜に鳴り響くのが見えるぜ 割れて響いて壊れて消える 消えるよ 風は歌に変わる 歌えば天気雨 歩道橋の上 Oh! ハレルヤ! もっと降ってこい! 世界に降り注げ! 耳鳴りのように! 駅前では鳩の群れが 陽の行方を追いかける 嬉し悲しが鳴り響くのが見えるぜ 割れて響いて壊れて消える 消えるよ 顔を上げて 目を逸らすな ありのままの世界から 割れろ響けよ 遍く日々に 俺達に 割れろ響けよ 耳鳴りのように 響けよ! |
夜明けの歌eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 夜が明ける 見えるだろ? 東の空 白むのが 朝が来る 判るだろ? 涙眼に陽が映る 俺にも その部屋の窓にも 朝が来る 涙よ止まれよ今直ぐ もう朝だから 夜が明ける 悲しみを笑い飛ばして 夜が明ける 朝が来る 甘い夢叩き壊して 朝が来る 逃げても逃げても逃げても 朝が来る 涙よ止まれよ今直ぐ もう朝だから |
静寂が燃えるeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 駆け出したはいいが 靴音が跳ね返り突き刺さる 月曜の太陽に静寂が燃えて姦しい 花には風が 風には雲が 揶揄う様に戯れる 誰か私を知らないか? 誰か私を知らないか! 六月の囁きが 狂おしい午後には 屋根には雨が 時計の音が 震えて饐えて 血を吐く様だ 誰か私を知らないか? 誰か私を知らないか! (この静けさに耐えかねて嗚咽を漏らしているのは誰だ!) 哀れ明日知らずの灰色の魂よ |
踵鳴るeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 窓を叩く空は 割れる様に笑うよ 汚れ眼鏡が青く染まれば 足を鳴らして俺も笑うよ どうもこうも無い 只、それだけだ 一握の生命のカケラだ 行けば帰らざる雲が行きゃ 俺は口笛を吹きまくるさ 解答は知らない 教典はいらない 歩く踵がそれを識るだろう 朝の地鳴りが告げるだろう 怠く横たわる川面の憂鬱を 赤く煮え立つ空が染めれば 俺は涙をそこに捨てるよ 日も暮れた帰ろうかな 午後六時 全てが遠いが それを誰一人尋ねども 血巡り季巡り撃ち放つさ 道程など知らない 標識はいらない 微笑を湛えて闇と遊べば 誰ぞ知り得ぬ灯も点る |
黒い太陽eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 留まって発達中の真っ黒雲に 抗って戦闘中の俺の午後は 傷も露わに前進する 怒り露わに前進すれば また風は止む またヤツが来る また風は止む 血を吐く様な三十三℃ 黒い太陽 焼き付く感傷 街は陽炎 黒く雪は降り積むばかり ひっ絡まってもんどり打って転げ廻って 突風三秒、猛り狂って花が散るんだ 神の非力 驢馬の背中 手を拱いて呆けた面 また風は止む またヤツが来る また風は止む 皮膚を抉る三十三℃ 黒い太陽 焼き付く感傷 街は陽炎 黒く雪は降り積むばかり 嗅覚神経人格 |
素晴らしい世界eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 急ぐ言葉は千切れて落ちて足元に転げる 気にすんな、それは蹴飛ばしとけよ 次はすぐ顔出す 笑い、歌い、弾んでいけよ 命かけて笑えるなら 素晴らしい世界 命かけて泣けるなら 素晴らしい世界 君は背中に羽根を生やして 何処へでも飛んでけ 街が季節を飲み干す様に 過ぎし日を飲み干せ 朝に、夜に、弾んでいけよ 命かけて走れるなら 素晴らしい世界 命かけて立ち止まるなら 素晴らしい世界 青い窓開け放て 風の色が見えるだろ? 闇が明日を覆っても 俺達いつもそのまんまさ 時を知る影を知る 笑おうぜ 笑える筈だぜ やがて何処へ消え去るのか そんな事は言わない 目覚めた時が生まれた時だ 鐘の音鳴り響く あそこへ、ここへ、弾んでいけよ 眼に今日も炎を映せ 素晴らしい世界 眼に今日も涙を満たせ 素晴らしい世界 素晴らしい世界の果て 素晴らしい光と影 |
曇天と面影eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 曇天の心に私の今日は 押し黙る 淡々と流れて 影踏み遊び 鳥の声 何と儚げな 何と朧げな 面影だろうか 何と透き通った 何と淋しげな 囁きだろうか しんしんと降り積む 感傷が降り積む NHKのラジオを小さな音で聴きながら 沈黙が心に染み広がって 夜が降る 何と儚げな 何と朧げな 面影だろうか 何と透き通った 何と淋しげな 囁きだろうか しどけない長雨に 待ち侘びて来る便り 幻だって良いんだ そのまんまが良いんだ 「ほら、もう朝だぞ。もう起きな。」 「ほら、もう今日だぞ。泣き止みな。」 | |
夜の追憶eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | さらば春の日よ また会おう 何時の日か さらば過ぎし日の 青白い三日月よ あの日も あの時も 月影に縫い付けて置いてきた 淋しさよ 追憶を噛み締める 夜が連れてくる寂寞を弄び 今は噎せ返る夏の夜を感じている カーテンが揺れる度 過去達も揺れている あの日の あの時の 君の目が揺れている さらば春の日よ また会おう 何時の日か さらば過ぎし日の 青白い三日月よ 「帰らざる思い出よ 待ってくれ。 待ってくれ。」 振り返り呼ぶけれど 何もない 何もない… |
葉桜並木eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 心を眠らせ 人々の中へ 花は終わった様だ 葉桜並木 遥か地平に立ちのぼる 焼却場の煙 鍵穴はいつか 合わなくなっていた 雨はあがった様だ 埃の匂い 寝惚け眼に陽光は ぶれる視界を示す そぞろ歩きの疲れ 足の裏との対話 せめて一時、通い合う そっと笑顔を交わし合う 水の底に深く、光る鍵が見える だけど、それは、いまだ、水の底。 |
地下室の喧騒eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | あなたは本物なのか? これ等は現実なのか? その声は聞こえる 姿も見えるのに その壁は成層圏に達する様だ その溝は地核にさえも達する様だ そうなんだ! 俺とアンタは出会ってない! 幻とビールと煙草の煙 地下室の喧騒は 水洗便所の水に流れて消える 微笑を凌駕する嘲笑の世界で その距離は月への道より遠い様だ 寂寥は砂漠に落ちた一夜の様だ どうなんだ? 俺とアンタは出会うだろうか? 幻とビールと煙草の煙 そんな日の朝は常に悲しいもんだ そんな日の朝は何故か晴れている |
小さな友人eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | きこえない ふりをして なにをみているの? くうきのなか おしゃべりも つかれたか つちくれで みたされし おもい ほら、また なみだがお でも、すぐ ばかわらい 彼は心の中の影法師 泣いたり笑ったり忙しい奴さ どうだ 少しは気分がすぐれたか? むずかしい かおをして どうしたんだ? よさむのまど とおく めをこらしては おもしろい しらせをまっている あら、また きえちゃったよ でも、まだ いけそうだぞ 彼は心の中の影法師 何時でも何処でも足踏みしている 今尚、何かに焦れている 寄り添い歩み行こうぞ この世の果てまでも 彼は心の中の影法師 時折、迷えば眼鏡もくもる だが目に燃え立つ火を忘れるな |
砂塵の彼方へeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 砂の様に 霧雨の様に 真昼は降り注ぐ 拒絶の矢は雲間を射抜いて 空を射落とす 「目蓋に菜の花、思い出哀しい」か、 馬鹿げた感傷だぜ 目を上げる それを識ろうが識らざろうが 目の前に広がる世界は砂塵の中 流れて消えて行くちぎれ雲 秋風身に滲むビル影の中 鼻唄をぶら下げて立っている 「ソレハアマイノ? ソレハニガイノ? アタタカイノ? ツメタイノ?」 恥じるな声 躊躇うな声よ 太陽の真下へ! そぞろに歩めば何時の日か 懶惰の闇さえ慈しむ様に 口元に薄笑み浮かべている 何時でも心に鳴り響く 俄かに眠りも打ち覚ます あれは声無き声 歌無き歌 それを識ろうが識らざろうが 目の前に広がる世界は砂塵の中 流れて消えて行くちぎれ雲 秋風身に滲むビル影の中 鼻唄をぶら下げて立っている (言葉は持たずとも) |
浮き雲eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 今、午前の空の下 目に滲みいる青と白 舗道が焼ければ 濁った憂いが溶けて流れる 歩く速さで人生は逃げる 想いを連れ去る 苦りきって空を見る 立ち止まって空を見る 漂える我は浮き雲 道すがらに様々の 今日は千切れて転げている 木立の緑が 私の迷路に午後を告げている 頭上を飛び去る飛行機の音が 怠惰を叱る 苦りきって空を見る 立ち止まって空を見る 漂える我は浮き雲 「どこまでゆこうか どこへゆこうか 浮き雲なれば何処へも行けるだろう また流されて日々から日々へ また流されて流れてやるさ。」 そして 電信柱も枯れる頃 雲散霧消の君の顔 流れて漂う浮き雲の 旅は続く |
未ダ未ダヨeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 鳥ガ飛ブ 街路樹ノ枝 子供等ノ走ル声 窓ニ焼キ付ク 長イ影 何気ナク頬ニ笑ミ 番茶を飲んでは裁きを待っている 鼻唄混じり 洗濯しながら運命を待ている 小躍リ踊ル 家ヲ出ル 何処ヘ行コウカ 人イキレ 街ニ夜 飲メバ飲マレテ空回リ 夜ノ底 街ノ底 大酒飲んでは裁きを待っている ヨロメキ歩く 酩酊しながら運命を待っている 心ニ雨ガ降ル 『背中ヲ激シク叩カレテ 勢イ余ッテ飛ビ出シテ 右モ左モワカラナイ。 東西南北サマヨッテ 行クモ千里 戻ルモ千里 泣イタッテナンニナル。』 枯れ草を蹴り上げて 何もかも飛び越える 泥まみれで舞い狂う 東西南北さまよって 行くも千里 戻るも千里 未ダ未ダヨ 未ダ未ダヨ ホラ、夜ガ明ケル 夜ガ明ケル アンナニ遠クマデ夜ハ明ケル |
天沼夕景eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | ブラリブラリの一人旅 口笛吹けば 悲し侘しの嘆きさえ 路肩の塵よ 滑稽デ、OKダ。 片道切符ダ、サヨナラダ。 コンニチハ。 ドーデスカ? ゴキゲンヨウ。 マタ、イツカ。 今日も 屋根の間に間に陽は落ちて 彼方此方に夜は降る 鳥の声も遠ざかる 馴染みの路地に 夕餉の灯 人々の足並み淡い 何デモナイ今日ダッテ 片道切符ダ、サヨナラダ。 コンニチハ。 ドーデスカ? ゴキゲンヨウ。 マタ、イツカ。 見ろよ 屋根の間に間に陽は落ちて 彼方此方に夜は降る 明日は何かが起こるかな? 無邪気な心は夢を見る そう! 明日もそこらに立っている 駅前で、環八で、何かを待っている 馬鹿は承知のけもの道 涙の花が 明日も何処かに咲くだろう 又、咲くだろう そうさ! 又、陽は落ちて 又、夜が降って 巡り来る 巡り来る |
風ノ中eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | 裂けて弾ける様な 怒り持て 今日は 又、茜入り日の中 薄らぎて 霞か雲か 梢を揺らしているのは 都市の木枯らし 吹き曝しの一日は くれてやるから連れて去れ 今、西日 街を打てり 宵待つ人波に 吹き抜け 吠える 風の音 遠く 連ね連なる 甍の波を 埓も無く眺めていた 寒空に冴えて 青い月 午前四時の風景画 四辻に 路地に 彼らの背中は消える 擦れ違う 日々の狭間に 今、朝日 街を撃てり 徒労の始まりに 聞こえ来るのは 風の音 響き渡る 数多の夢 水は流れ 空に星 野には徒花 風の中 |
雨曝しなら濡れるがいいさeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | eastern youth | コンクリートの隙間から顔出した 草の様な花の様な 「なんだってかんだったって知らないよ」 なんでもねぇやと突っ立っている 『雨曝しなら濡れるがいいさ だって、どうせ傘など持って無いんだ 時が来たなら終わるもいいさ それが俺の最後の運命だったら その時、瞼に吹く風も見えるだろう 静かに揺れるだろう 吐き出した溜め息は干涸びて 鳥達が啄んでいったよ 雲が誘いに来るけれど 君の背中には乗れないもんな 雪が降ったら泣いてやるのさ 涙がちょっとの雪なら溶かしちまうだろう 凍りついたら怒りを燃やす それが全ての景色を燃やしちまうだろう その時、心も焼け焦げてしまうだろう 煙と変わるだろう 生まれた日から 後ろは無いさ 広がる世界が在るばかり 見据えてやるさ 強がりばかり並べてやれば ホラ雨雲さえも逃げ出す気配 時が来たなら消えるもいいさ それが俺の最後の運命だったら その時、瞼に吹く風も見えるだろう 静かに揺れるだろう』 |
寄る辺ない旅eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 面映ゆい記憶の窓に 映る顔、どんな顔? 涙顔、声無き声を憶えている 夢の間に見た日々に サヨナラダ! 遠く遠くと来る程に 『カエロウ、カエロウ』と声がする。 旅空に、ぼやけて過ぎる 並木道 街灯り 笑顔持て擦り抜けて行く 虚しさよ 日々の間に間に見た夢に サヨナラダ! 遠く遠くと来る程に 『カエロウ、カエロウ』と声がする。 旅路ニ季節ハ燃エ落チテ 虚ロナ心ニハ雪ト風ダケ 遠く遠くと来る程に 『カエロウ、カエロウ』と声がする。 | |
何処吹く風eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | あれは多分遠いんだろうな ツイタリ、キエタリ 誘われてノロノロ歩いて 濁って悲しむ 『アカイソラ、キレイダネ。 ナカナイデ、カエロウネ。』 誰の名を呼んでいた? 誰と誰が死んでいった? 時々なら感じる光 ツイタリ、キエタリ 燃え終わればポロリと落ちて 何度も悲しむ 『オツキサマ、キレイダネ。 ウタウタッテ、カエロウネ。』 誰と誰が知っていた? 誰と誰を知っていた? オモカゲ、ミズタマリ、ミナミカゼ。 オモイデ、ハシリサリ、ドコフクカゼ。 | |
徒手空拳eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 此処から始まる物語 歩く姿も軽やかに ところが俄に雨と雲 白む吐息と冬の街 『雪になりゃあ良いなぁ』と呟いて 歩幅さえ変わらない ココロニ、 ココロニ、 何ガアル? ココロニ、 ココロニ、 何モナイ。 『明日晴れるだろうか』 まだまだ終わらぬ物語 立ち枯れて尚、日々は続く 何時しか心も色褪せて 日毎夜毎、燻る想い 気が付けば昔日を抱きかかえて 哀れ気な薄笑い ソノ手ニ、 ソノ手ニ、 何ガアル? ソノ手ニ、 ソノ手ニ、 何カアル。 明日が呼んでいる 幾度も、幾度も、幾度も、 繰り返し繰り返す 明日が呼んでいる | |
泥濘に住む男eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 消したくて 消えなくて 消えたくて 消せなくて 朝が濁り 溜め息濁り 又後悔と戯れて過ぎ去る 『戻れない』 『否、戻らない』 『道がない』 否、道を知らずに明日へと旅立つ 吹き付けろ 打ち付けろ 打ち付けて 打ち抜いて 黄泉の国へ我を誘え 修羅の闇を彷徨える世界へ 『歩けない』 『まだ止まれない』 『ホラ、笑う顔』 否、笑う顔さえ光を遮る 泥水に身を横たえて 待っている 君が来るのを 『いずれ又会おう、 ぬかるむ街角で。』 | |
歌は夜空に消えてゆくeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 燃え尽きて 一日を道連れに 太陽が死ぬ時 雲さえ泣いている 今の今迄生きて来た 何がどうやらやって来て 歌は夜空に消えてゆく 夕焼けよ この俺も連れて行け 背中に手を振る 笑顔の淋しさ 行こか戻ろか路地裏を 何が何やらやって来て 歌は夜空に消えてゆく 『明日また、陽が昇るなら、 笑えるさ。 笑ってみせるさ。』 何を儚む事があろう 何を失うものがあろう 歌は夜空に消えてゆく | |
足音eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 黄昏に 行き交う影も伸びれば 味気無く私の空も暮れ行く 足跡なんかは残らない 誰もが昨日に帰れない 弛まなく 続く命の呪縛か 見失い路頭に迷う それでも 行き先なんかは解らない 今更後へは退けないさ 昨日と明日が擦れ違う 足音ばかりが消えて行く | |
夏の日の午後eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 神様 あなたは何でも知っていて 心悪しき人を打ち負かすんだろう でも真夏の太陽は罪を溶かして 見えないが確かに背中にそれを焼き付ける 蝉時雨と午後の光 まだ生きて果てぬ この身なら 罪も悪も我と共に在りて 俄雨と濡れた舗道 傘持たず走る街の角 追い付けない 追えば逃げる影に 明日を呼べば雲垂れ籠めて 甘い夢を見れば雷光る 濁り河流れ、水面に揺れる 拙い歌はゆっくりと沈みゆく 日暮れる街 風凪ぐ道 灯も遠く 誘えども 『振り返るな』 どこかで低い声 月の明かり 縺れる足 酔い痴れて帰る帰り道 感じている永遠に続く闇を | |
淡い影eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 戯れる声は朧気 諭す声は怪し気 虹を架ける空にさえ 笑えない時がある 正しい様でも 答えじゃないんだ Yeah 一人と、一人と、又一人 見渡す限りの淡い影 散るや散らざるやも 時の波に捲かれて 酔えば風に鼻唄は 泣き濡れては消えたよ 音無く転がる 砂利屑みたいに Yeah 一人と、一人と、又一人 見渡す限りの淡い影 「答エガ無クテモ 移ロウ儘ダロウ」Yeah 一人と、一人と、又一人 見渡す限りの淡い影 | |
青すぎる空eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | あの人が あの雲の彼方で 呼んでいる様な そんな気がして 足を止めるよ あの人が あのビルの彼方で 待っている様な そんな気がして 足を止めるよ 『かかる暮らしの味気無さ』 遠くには電車の音もある 青すぎる空 嘆く心をあやし歩むよ 歩みては擦れ違う人達 笑い声やら泣き声やらも 寄せて消えるよ 『馳せる想いのいじらしさ』 絶え間無く震える現身は 幻の誰ぞや夢む 『いずれ暮らしの果てに散る』 | |
男子畢生危機一髪eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 数多の溜め息が 季節を飲み込むので 私は思わず目を伏せる ―小さな影法師― 何処へ行く 足早に急ぎ行く 名も知れぬ人 走って、走って、走り去る! 月光と太陽を駆け抜ける! 真昼の眩しさが 景色を燃やすので 私は思わず口籠る ―さざめく屋根瓦― 現れて消えて行く 夏の雲 冬の朝焼け 走って、走って、走り去る! 月光と太陽を駆け抜ける! | |
街頭に舞い散る枯葉eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 彷徨えば戸惑えば 泣き顔もその儘で良い 雪の様に降り積もり 喜びやら悲しみは 積もる儘に積もらせる 放り投げて眺めやる 『舞い散る枯葉の姿を知りたいのだ』 『舞い散る枯葉の心を知りたいのだ』 唯、途方に暮れる 魂が揺れる 泥道を遊びに行く 醜さもその儘で良い 当たり前の顔で在る 正しさやら優しさは 縛りつけて放さない 闇のドアが開かない 『舞い散る枯葉の姿を知らねぇのか』 『舞い散る枯葉の心を知らねぇのか』 唯、途方に暮れる 魂が揺れる | |
鉛の塊eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 穏やかだ 何も無い 友達は皆死んだ 昼下がり 微睡んで 横たわる鉛の塊 言わないで その先を 取り戻す術など無い 『大丈夫、この儘で何処までも行ける』 飛び立って消えて行く島達の姿を 取り残された様な心持て見送る 君が居て 夜が明けて 日が暮れて 私が居る 掌に汗を掻き 毎日を漂う人に 見せないで その先を 何処へ行く宛など無い 『大丈夫、この儘で何処までも行ける』 飛び立って消えて行く鳥達の姿を 取り残された様な心持て見送る 呼ぶ声がする 誰かが待っている そんな夢を見た 訊かないで その訳を 語り果て灰になる 消えないで灯 胸に咲け | |
俄か雨を待つeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 雲に別れの散る朝 青梅街道の朝焼け 幽かに風は吹いている 後ろ姿はもう無い 瞬きをする間に消えて行く 仄淡き想いの儚さよ 降り出す俄か雨が面影を洗い流す 花に別れの散る朝 『サヨナラダケガ人生』と 無理な笑顔で吐き捨てて 明日に命を繋ぐのだ 瞬きをする間に消えて行く 仄淡き想いの儚さよ 降り出す俄か雨が面影を洗い流す そして何時もの通り路地を行く そして何時もの通り日々を行く 降り出す俄か雨が面影を洗い流す | |
扉eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 目の中には君は居る 横顔は笑っている 誰なんだろう、まだ見ぬ君 目の中に幽かに在る 『時計を止めてくれ。あと少し寝かせてくれ。』 目覚めては何を知る 微笑みで何を拒む 道行けど何も無く 眼差しは社会を拒む 『時計を止めてくれ。あと少し寝かせてくれ。』 目の前に誰かが居る その顔は笑っていない 誰なんだろう、佇む君 目の前に確かに在る 『震えを止めてくれ。今、永遠の力をくれ。』 | |
今日eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 雲切れ一つ無い青空だ 迷いの影の無い あなたはいないのだ 自分すらも夢の骸 あれが今日だろう あぁ、夢なんだろ? 何が今日だろう あぁ、嘘なんだろ? ダッテ、サッキ、イッテ、アッテ、 ナンデ、ドウシテ、ソコデ。 見る物全て 雨を吸いこんで 濡れていた 濡れている 地を這う物憂さも泥まみれだ 水面に揺れる月夜 あなたは現れる 現れてはすぐに消えた あれが今日だろう? あぁ、夢なんだろ? 何が今日だろう あぁ、嘘なんだろ? | |
さらばよ、さらばeastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 窓から覗く顔は青白い 目が醒めても気が付け無いもどかさよ 唯、流れる儘に流れるのだろうか 唯、佇む儘に佇むのか 姿、無様、 耐え難くも絶えざる息吹き さらばよ、さらば 過ぎし日の 寄せては返す幻よ 日射しの中、道を行けば君に出会う 三十五度に溶ける汗、夏の真昼 この太陽の中に何があるのだろう この毎日の中に何があるのか 強く、弱く、深く、浅く、 縺れる命 さらばよ、さらば 夏の日の ユラリ消える戯言よ さらばよ、さらば… | |
道端eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 何処までも何処までも 道は唯唯、其処にある 何気無く口ずさむ あの歌は昨日の夢か 立ち止まりては振り返る 影とそぞろに歩むれば 子供等の声もする街の角 誰ぞやの声もする 諫める声のある 道の端で苦笑い 道の端で我に返る 何時までも何時までも 今日も唯唯、其処にある 巡り来る悲しみの 行く果ては眠りの底か 見知らぬ街に立ち在りぬ 己が力の頼り無さ 子供等の声もする街の角 誰ぞやの声もする 諌める声のある 道の端で苦笑い 道の端で我に返る | |
木枠の窓eastern youth | eastern youth | 吉野寿 | 吉野寿 | 雨降りの暗き朝の 目覚め悪しきは 凡そくだらん人生 悪夢の中 今すぐ立てよ、男よ 窓を開ければ 雨雲の黒き儘に 鈍く光る 力と風 渦巻く今日だなぁ 孤独と雨 身を打つ今日だなぁ 西の空は予感に満ちていた 開けっ放している木枠の窓 拓かれて味気の無い 日々の行く方に 項垂れて諦め顔 『さよなら、君』 木漏れ陽に手を翳して 『死ぬな、生きるな』 哀れ人 悲しき性 微笑む癖 力と風 木々が揺れているなぁ 孤独と雨 傘を差そうかなぁ 西の空は薄日が射していた 開けっ放している木枠の窓 ―あれは二十八年の虚無と怠惰の形 あれは二十八年の嘘と欺瞞の形― | |
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