白いマフラー

冬の匂いが季節のドアをノックして
街は新しい服で嬉しそうに
窓の向こうはおとぎ話の中のよう
群れをなす幸せは今も静かにおどけてる

そわそわ漣めいて溢れる声
醒めるつもりもない夢
空 から感じる雪の気配
部屋着の奥掠める

街の片隅で
君と偶然出会えたから
ただそれだけのことで幸せは巡るよ
高鳴る胸に任せて
いつもより少し着飾ったら
震れる光の先で君に逢えるから

何故か冷たい風が今日は心地よくて
弾む人々の声は白く煌めいてる

チカチカ めかした木々のシルエット
無駄に並ぶ車の列
靴音は優しく響くリズム
逸る想い縁取る

街を駆け抜ける
白い 輝きに怯んで
悪魔のささやきも今日は 静まり返って

街のあちこちで今日は笑う声が響くから
今夜は綺麗な色の魔法をかけて

街を駆け抜けて
空の色が変わったら
通りの向こう側を 邪魔する白い息
買ったばかりの
君へのプレゼント抱えて
待ち合わせ場所へ向かう
空からは白い雪
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