靴音

もうすぐ そのドアの チャイムが鳴って
優しい声が 聞こえてくるわ
足早に近付く 靴音に
愛を感じた あの日
心変わりの 理由(わけ)なんて
聞いても 仕方がないわ
冷めてゆく あなたの心
止められないから
出て行くまで 何も 聞かないから
何も 何も 何も言わないで…

今すぐ 追い掛けて 引き止めたなら
あなたの愛は 戻るのかしら
足早に遠のく 靴音を
ずっと聞いてた 私
二人育てた 文鳥が
窓辺で 鳴いているわ
消えてゆく あなたの心
呼んでるみたいに
大丈夫よ 私 平気だから
どうか どうか どうか鳴かないで…

二人暮らした この部屋は
楽しい 想い出ばかり
涙さえ 愛しい記憶
捨てられないから
忘れないで あの日 出逢えたこと
どうか どうか どうか憶えてて…
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