アンノウン

最底辺だよ正直 愛されていたいだけ
思っていないことばっか今日も歌ってさ
八月 坂道 誰ひとり気付かれないまま
パンクした自転車 汗まみれ 手押しで嫌になったよ

笑うだなんて無理承知だ
生まれた時すら泣いて喚いていたから ねえ

『嫌いなんだよ』ってなんだよ いつも
目の前塞いでも 耳塞いでいても 消えない どっか行け
『嫌いなんだよ』ってなんだよ 今は
綺麗事 何でも 聴かせることさえできるのなら もう

それだけでよかった

考えようじゃすぐにでも消えてしまえるよな
あの空に溶けるように青い僕だから
それでも夕にはオレンジに裏切られるから
置いてけぼりを食らってひとり佇んでる 見捨てんなよ

また飢えてるんだ 愛されたいんだ
どうせこの詩も蝉に敗けてしまうけれど

『叫びたいんだよ』ってなんだよ いつも
大声を張っても 振り絞っていても それじゃ足りないの?
『叫びたいんだよ』ってなんだよ 今は
静かでいたいのに誰だよ 本当馴れ馴れしい

嗚呼 もう
焦るだけの日がループして
感情だって遂に飽和して
ぐしゃぐしゃになるよ 嫌になるな
押し殺したはずの声が今
酷く歪で胸打たれたんだ
それは確かに僕の音

『嫌いなんだよ』ってなんだよ いつも
目の前塞いでも 耳塞いでいても 消えない どっか行け
『嫌いなんだよ』ってなんだよ 今は
認めなくないこの傷を正直に曝け出すから

惨めさごと歌ったよ

ねえ分かったよ 君は
紛れもなく僕だ そのひとりだけに突き刺さるなら もう

それだけでよかったんだ
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