闇に散りけり…

陰と陽とが激しく閲ぐ 夜の挟間に迷い出る
魑魅魍魎も頸を垂れる 諍いの焔が燃える
呪詛を架けたる式を操る 白と黒とが睨み合う
言霊は呑み込まれたままに
退くか退かぬか 火花を散らして
刃を交す
天と地とが震える程に 鍔競りの響きを発てる
神も鬼も眼を背ければ 現世は闇に散りけり
朱の色の羂索で絡めた 妖しの者を従えて
戻り橋へと歩みを速めほくそ笑む弐陣の疾風よ
天と地とが震える程に 鍔競りの響きを発てる
神も鬼も眼を背ければ 現世は闇に散りけり
あさましきは背後の闇よ 薄嗤い浮かべた暗よ
操られし木偶の傀儡は 孰れとも判らざりけり
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