螺旋

枝垂桜に幽か漂う 月の灯に沁みる笛の音
それは優しく それは哀しく 闇と混ざりて弧になる
遠く遥かに眠る 彼の人を包んで
色褪せ消えた季節 独り訪ねてみても
この手に触れる物は 淡雪の様な花弁よ
廻り逝く歳月に 置去りの葉双が
奏でる美しさに もどかしくて泪する

夢に彷徨う 影と光が 時と混ざりて連なる
数え切れない星に 彼の人を映して
哀しみは谺する この胸を駆け巡る
永劫の愛しさを 衣の様に纒い
色褪せ消えた季節 独り訪ねてみても
この手に触れる物は 淡雪の様な花弁よ
廻り逝く歳月に 置去りの葉双が
奏でる美しさに もどかしくて泪する
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