大阪情話 ~うちと一緒になれへんか~

人はこころや銭やない
泣いたらあかん 泣いたらあかん
別ぴん台なしや
飛田のお店に出るという
十日戎の前の晩
あんたがいうた 言葉を忘れへん
うちは今でも忘れ 忘れへん

「泣きながら通天閣見上げ
これでウチの人生終わりやと思った
けど死んだらあかん。精一杯生きてみよ
あんたの言葉きいてそう思ったんや」

何が不足や知らんけど
すねたらあかん すねたらあかん
男がすたります
無い無い尽くしで来たクセに
愚痴を肴に はしご酒
道頓堀の鴎に嘲われる
うちも厭です 嫌い嫌いです

「なァあんたヤケ酒呑んでも何にも変らへん。
この世で起こったこと この世で納まらん筈がない
山より大きい獅々は出えへん。気を大きい持ちいなァ-。」

夢を捨てたというのなら
ひろうて上げる ひろうてあげる
大事にあたためる花の十九と十五まで
共にどぶ板 踏んだ仲
焼けぼっくいに今こそ火をつけて
うちと一緒になれ なれへんか
うちと一緒になれ なれへんか
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