物心ついた頃から
母さんはずっと病院のベッドの上にいた
俺は毎日病室に遊びに行った
母さんと二人で過ごす時間が大好きだった
親父がたずねてくる日、母さんは必ず念入りに化粧をする。
チークをはたいて、うっすら色づくリップを塗って、
楽しそうにメイクをする母さんを見て、
俺は自分にもやらせてほしいと言ってみた。
目を閉じる母さんの頬にブラシを滑らせていく
青白かった頬がばら色に染まり
まるで魔法をかけているようだった。
見舞いに来た親父が母さんを見て言った。
「いつもより顔色がいいな」
俺と母さんはこっそり目くばせをした。
それから、俺は毎回母さんのメイクを手伝うようになった。
でも……
いくらメイクで顔色をごまかしても
母さんの病気は良くなるどころか
悪化するばかりで
母さんは、「莇のおかげでずっと綺麗なままでいられる」
とほほ笑んでくれた。
そして……。
もうメイクではごまかしきれないくらい白い顔をした母さんがくれたのは、
あの魔法のチークブラシだった。
もっと綺麗にしてあげたかった
もっとそばにいてほしかった
どんな魔法を使っても
母さんはもうどこにもいない
母さんがくれた魔法のブラシで
また幸せな魔法をかけてみたい
母さんにできなかった分も
他の誰かに魔法をかけてあげたい
そしたらきっと母さんも喜んでくれるから……
母さんはずっと病院のベッドの上にいた
俺は毎日病室に遊びに行った
母さんと二人で過ごす時間が大好きだった
親父がたずねてくる日、母さんは必ず念入りに化粧をする。
チークをはたいて、うっすら色づくリップを塗って、
楽しそうにメイクをする母さんを見て、
俺は自分にもやらせてほしいと言ってみた。
目を閉じる母さんの頬にブラシを滑らせていく
青白かった頬がばら色に染まり
まるで魔法をかけているようだった。
見舞いに来た親父が母さんを見て言った。
「いつもより顔色がいいな」
俺と母さんはこっそり目くばせをした。
それから、俺は毎回母さんのメイクを手伝うようになった。
でも……
いくらメイクで顔色をごまかしても
母さんの病気は良くなるどころか
悪化するばかりで
母さんは、「莇のおかげでずっと綺麗なままでいられる」
とほほ笑んでくれた。
そして……。
もうメイクではごまかしきれないくらい白い顔をした母さんがくれたのは、
あの魔法のチークブラシだった。
もっと綺麗にしてあげたかった
もっとそばにいてほしかった
どんな魔法を使っても
母さんはもうどこにもいない
母さんがくれた魔法のブラシで
また幸せな魔法をかけてみたい
母さんにできなかった分も
他の誰かに魔法をかけてあげたい
そしたらきっと母さんも喜んでくれるから……
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