並列

小林私

並列

作詞:小林私
作曲:小林私
発売日:2023/08/28
この曲の表示回数:2,605回

並列
やがてそっと目を閉じてとうとう消えてしまったのね
今度日を改めても戻れぬ場所まで貴方と行くことはないかしら

あっ貴方のその温度が初めて触れる冷たさだったら
余計なこと言わないで済んだのかしら

栄養の足らない頭に何を載せても軽くてみすぼらしい
行き止まり、未知ばかり、空っぽ動かない皿秤
美意識の先ロゴスばかり詰めたポプリの香りがしないなんて
当たり前、名ばかりで威を借りただけ代わり映えのない
最小の感傷を表す言葉達はいつか君を見放すだろう

自動操縦の乗り物が足に括られているような感じ、
損はない異論もないが不快や具体のない着心地の服ばっかり
売られてるブティック、一歩で分かる国に愛やダイヤ、
又、本当も嘘もない、そんなこと考えたって得しない

雑踏で時折こちらと目が合う人の部屋で今、ガスが漏れている

恣意性で飾られた机は手を伸ばせば何もかもがあり、
烏合の衆、積もる郷愁、錆びたてのバネ、草臥れた鶴
泥酔した昨日の毛布まだ温かく出られない檻のなか
獲物になる獣を待つ時間に気付いていながらも
排気音、サイレンが遠ざかる窓の外で誰かが何かに怒り、泣いている
程なくと消えたはずの音がまだ耳の奥に残っている

雑踏で目が合う人の部屋でガスが漏れている
あの花壇もきっと誰かが世話している
この世界で僕一人きりでも影は遠くからでも届いている
だからなんていうか、それが気持ち悪い

言いたいこと土に沈め生えた葦がまだ黙って揺れている
覚え書きの文字、絵日記、埃被ってるだけ
サラバ!不可欠を欠いて不安を煽って木を切って飲み干す酒を囲う食卓、
時計、幾許、悪い夢なら残さないで
愛を逆さまに後は順番に並べるだけ

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