辛い浮世の しがらみ格子
義理が情を 通せんぼ
姿やくざに 姿やくざに やつれていても
瞼はなれぬ 母の顔
「おかみさん- 二十年前番場の宿に置いていかれた、
あんたの伜、忠太郎でござんす。
よっく顔をみてやっておくんなさいまし。え、
それじゃ、覚えがねえとおっしゃるんでござんすかい、
覚えがねえと- - - - - -」
来るじゃなかった 水熊横丁
筑波おろしが 身にしみる
責めちゃなるまい 責めちゃなるまい
おふくろさんを
これが親子の さだめなら
「そうだ今更ら恨んでみたって、どうにもならねえ、
こうやって上と下の瞼を合せりゃ
逢わねえ昔のやさしいおっ母さんの面影が浮かんでくるんだ。
それでいい、逢いたくなったら、逢いたくなったら、
俺ァ瞼を つぶるんだ」
何処へ飛ぼうと 番場のからす
西も東も 風まかせ
浮世旅笠 浮世旅笠
幾山越えて
今日も瞼の 母と行く
「おっ母さん おっ母さん」
義理が情を 通せんぼ
姿やくざに 姿やくざに やつれていても
瞼はなれぬ 母の顔
「おかみさん- 二十年前番場の宿に置いていかれた、
あんたの伜、忠太郎でござんす。
よっく顔をみてやっておくんなさいまし。え、
それじゃ、覚えがねえとおっしゃるんでござんすかい、
覚えがねえと- - - - - -」
来るじゃなかった 水熊横丁
筑波おろしが 身にしみる
責めちゃなるまい 責めちゃなるまい
おふくろさんを
これが親子の さだめなら
「そうだ今更ら恨んでみたって、どうにもならねえ、
こうやって上と下の瞼を合せりゃ
逢わねえ昔のやさしいおっ母さんの面影が浮かんでくるんだ。
それでいい、逢いたくなったら、逢いたくなったら、
俺ァ瞼を つぶるんだ」
何処へ飛ぼうと 番場のからす
西も東も 風まかせ
浮世旅笠 浮世旅笠
幾山越えて
今日も瞼の 母と行く
「おっ母さん おっ母さん」
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