長編歌謡浪曲 あゝ松の廊下

三波春夫

長編歌謡浪曲 あゝ松の廊下

作詞:北村桃児
作曲:伏見竜治
編曲:山倉たかし
発売日:2013/07/17
この曲の表示回数:9,600回

長編歌謡浪曲 あゝ松の廊下
「吉良殿、吉良殿。勅使に対し奉りこの浅野長矩が
お出迎えする場所はお玄関式台下にござりましょうか、
それとも上にござりましょうか、今一度お教え下されましょう。」
「何度言うたら解るのじゃ。さてさて頭の悪い田舎大名
それでも饗応役か、お主の様な人間を鮒侍と申すのじゃ、ウフフフ。
えゝッ!! そこを退かしちょれ!!」
「余りと言えば…。
己れ上野(こうずけ)!覚悟!!」

武士(もののふ)が
刃を一度び 抜く時は
死ぬも生きるも 命がけ
千代田の城の 奥深き
あゝ松の廊下
花に恨みの 風が吹く

「放して下され梶川殿、五万三千石、家をも身をも省(かえりみ)ず、
上野介(こうずけのすけ)を討つは、
将軍家の御威光(いこう)と役職を笠に着て、
私利私欲に走る人非人を斬る為じゃ、
その手を放して討たして下され梶川殿!!」

武士の
情けを貴殿(あなた)が 知るならば
止めて呉れるな 手を放せ
男の怒り 燃ゆる時
あゝ松の廊下
床に流した 血の涙

武士の
厳しき運命(さだめ)が 恨めしや
明日の命は すでになく
無念が残る 千代田城
あゝ松の廊下
忠臣蔵の 幕が開く

「役儀に依って言葉を改める拙者御目付当番、
多門伝八郎、さて朝散の太夫浅野内匠頭長矩。
其方儀御大法をも辯えず今日、
松の廊下に於て争いに及ばれたるは如何なる御所存あっての事か。」
「恐れ入りました。上(かみ)へ対し奉りては、聊(いささ)かのお恨み
もござりませぬが私の怨(うらみ)を持って
前後を忘れ刃傷(にんじょう)に及びました。」
「其方上野介を討ち果たす心であったか?
又、私ごとの怨(うらみ)とは?…」
「も早や此の場に於いては何事も…何事も…
ただ無念なわ上野介を討ち損じたる事。
この身の未熟お恥ずかしく存じまする。
この上は御定法通り御仕置賜るよう、お願いを申しあげまする」

両手を突いた長矩の
顔の白さが痛ましや
さすがに彼も武士よ
覚悟の程も潔(いさぎ)よし
噫ゝ(ああ) 外様大名の悲しさか
天下の法を振りかざし
将軍綱吉直々に
厳しく下る裁断は
家名断絶身は切腹
今朝の晴れ着と打ち変り
網乗物にて芝愛宕下(しばあたごした)の田村邸
泣くに泣けない家臣の一人
片岡源五は殊(こと)の外
おそば近くにつかえたが、
せめてはひと目御主君の
最後のお姿見届けん
又、二つには御遺言お聞きせねばと
田村邸

検死役なる伝八郎に
願い出でたるその時に
逢わしてやるぞ片岡よ
法に照らせばこの儂も
後でおとがめ受けようが
儂の知行の七百石など
惜しくはないぞ
武士の心は 武士の心は
武士が知る。

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