ランキング表を見ると、案の定、4人組は総合TOP50にシドの「妄想日記」と、GReeeeN の「キセキ」の2曲のみでかなり少ない。しかも、2曲とも今年発売のものではない。ちなみに、TOP50中で3人組は6曲、5人組に至っては17曲(うち11曲が嵐。ちなみにソロ曲を入れるとさらにプラス5曲!)で、どちらも新曲中心。しかも、4人組の大半は、表からも分かるようにバンドのアーティスト。これは、スタンダードな編成がボーカル、ギター、ベース、ドラムとなることからも、納得できる。・・・つまり、バンドを除くと、4人組は圧倒的に少なくなるのだ。昨今活発なダンスグループでも、3人組なら三角形に、5人組なら星型にとフォーメーションがサマになるが、4人組なら四角形・・・ってちょっと変かも(笑)。
とにかく、そんな希少な4人組で最も人気曲が多いのは、ランキングの1/3を占めるRADWIMPSで、最新曲「マニフェスト」から2006年の「ふたりごと」まで、新旧バランスよくランクイン。地上波TVに殆ど出演しない彼らの人気を歌詞の魅力が大きく支えていることが分かる。
他には、4位のかりゆし58「オワリはじまり」は、シングル「雨のち晴れ」のカップリング(後にアルバム『めんそーれ、かりゆし』に収録)ながら、『行列のできる法律相談所』や『24時間テレビ』、『深イイ話』など、"日本テレビ総プッシュ効果"で上昇、9位のMONKEY MAJIK「Fast Forward」も7月発売のベストアルバム内の新曲だが、読売テレビのアニメ『ぬらりひょんの孫』のオープニング曲としてオンエアされて人気と、TVタイアップが大きく関係している。なお、次点のDA PUMPも、10年前の楽曲ながら、芸人によるカラオケ対決番組では定番のため、このように人気なのだ。そういえば、90年代活躍したダンスボーカルグループのSPEED、MAXも4人組。3組とも、所属事務所はヴィジョンファクトリー。しかも、メインボーカルは現在のダンスグループに多い横並びではなく、1〜2人に絞られているのが特徴。この辺の違いも、現代の行き過ぎた平等意識が影響しているのだろうか。
以上のように、4人組ランキングは、勢いに乗って売れていない分、楽曲にチカラのあるものが多いようにも感じる。その意味では、「4人組で上位のもの」こそ、今後の注目作がより多いのかもしれない。