1位には、YUIの19作目となるシングルで、サブタイトルは主題歌となっている同名映画から付けられた。映画の内容も存分に考慮してか、パワフルかつガーリーな楽曲というのは彼女のシングルでは珍しい気がするので、セールス面での再浮上が期待できる。
2位と3位には、1月発売の2ndアルバム『ソナポケイズム②』がロングヒット中のソナーポケットがランクイン。確かに、「好きだよ。」や「ラブレター。」だけなら、過去にも似たような楽曲があるだろうが、そこに「〜100回の後悔〜」や、「〜いつだって逢いたくて〜」が入ると、感情の度合いがぐんと高まることが分かる。それにしても、ソナーポケットは、第20回の「数字うたTOP15」でも4位&5位にランクイン、また別の機会に分析しようと考えている"句読点付きタイトルTOP10」でも今月なら1位&3位、さらにはグループ名も英語表記のSonar Pocketからカタカナ表記に変更するなど、レコード会社移籍後は、楽曲を届けることやメッセージを伝えることを非常に大切にしているように思える。彼らのストレートな歌ヂカラもさることながら、周囲のスタッフの理解度も相当なハイレベルではないだろうか。
全体を見渡すと、4位のナオト・インティライミ「〜この声がなくなるまで〜」、6位のSMAP「〜幸せになろうよ〜」、7位のEXILE「〜旅の途中〜」、8位&9位のZONE「〜君がくれたもの〜」、次点のAKB48「-What can I do for someone?-」と、人気曲のサブタイトルはメインタイトルに比べてダイレクトで、また心の繋がりを感じさせるものが多い。震災以降、様々な人から人へのメッセージがクローズアップされる現代において、こういった傾向はますます顕著になりそうだ。ちなみに、9位のZONEは、8位のアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』のタイアップによるカバーに加え、歌詞通り"10年後"にZONEが再結成するという話題もランクアップの要因に。ふとしたキッカケに歌詞検索数が上昇するというのも、歌詞ランキングの面白さだろう。
以上のように、サブタイトルは、リスナーをさらに惹きつける効果があることが分かった。今後、サブタイトルと数字と句読点とカギカッコとフィーチャリング表記を併用した楽曲が現れるのも時間の問題かも?(笑)