1位は、昨年メジャーデビューした片平里菜の2ndシングル。女子力全開の歌詞で、一気に注目が高まった。相手をどんどん好きになっていく所や、失恋に負けぬよう強がる所など読ませる歌詞&聴かせる歌声が魅力。彼女のリピーターも増えそうだ。
2位はback numberの9thシングルでデビュー前から温めてきたという失恋ソング。発売前からの歌ネット内での高い支持から「花束」を上回る代表曲にもなりそう。3位は、ファンキー加藤のソロ・デビュー作。FUNKY MONKEY BABYSよりも熱さや実直さが増したよう。ちなみに、2位のback numberとファンキー加藤、それに現在ダウンロードで大ヒット中のSPICY CHOCOLATEはすべて同じ事務所(イドエンターテイメント)所属で、人間味溢れる作品が共通しているのが興味深い。
TOP15全体を見渡してみると、元旦に4thオリジナル&ベストアルバムを発売したJ Soul Brothersが4曲もランクイン。これまで、オリジナルアルバム発売時に、3曲以上ランクインするのはONE OK ROCKや嵐などごく限られたアーティストに起こる現象だったが、三代目JSBも今回のヒットでそのステージにまで上り詰めたということだ。実際、今市隆二と登坂広臣のツインボーカルが交互に歌う様子は、それぞれが個性的で安定した歌声を聞かせつつも、二人で攻めていく息もピッタリなので、聴いていても自然に耳に入ってくる感じで、先輩のEXILEにも、後輩のGENERATIONSにもない魅力を放っている。現在アルバムは30万セットの売上だが、着実に40万セットを超え、最終的には年間TOP10級のヒットになりそう。
そして、最も注目すべきなのは、Rihwa(2作連続フジテレビドラマのタイアップ、ちなみにどちらのドラマにも出演する三浦春馬と同じアミューズの所属)、片平、安室、AZU、家入とTOP10に5人もの女性ソロの新曲がランクインしていることだ。しかも、片平、Rihwa、家入はいずれも若手の女性シンガーソングライターだが、タイプもバラバラ。つまり、CDシングルチャートでは依然として女性アイドルを中心とした複数買い(しかも、「5枚買った人にだけイベント参加券プレゼント!」など、ファンが喜んでそうしているというよりも、運営側が強制的にそうさせているものが多いのも困り者)が多く、ヒット曲が見えづらい状況が続いているが、ファンが重複閲覧を強制されない歌詞サイトでは、既に女性ソロのヒットがはっきりと見えているのだ。その意味で、今年後半に向けて、女性ソロ、特にシンガーソングライター系が活発になりそうな気配を感じさせる。このようなヒット現象がもっともっと世間一般に広がれば、音楽業界の真の活性化に繋がるのではないだろうか。
以上のように、今年発売限定で人気曲を見てみると、ヒットの萌芽がたくさんあることが分かった。懐メロで過去の想い出に浸るのも良いですが、最新曲で未来の想い出を大切な人と作っていくのも楽しいですよね♪