達人たちは1曲の詞を書くために、言葉を巧みに操り、その時代を象徴する言葉を探した。
その言葉は多くの老若男女の心を掴んで離さず、その歌は大ヒットした。
「孤独がつらく感じるとき」、「愛することがよくわからなくなったとき」いつも、
勇気と力を与えてくれた…、作詞家は言葉の魔術師である。
そんなプロの「作詞家」の皆さんをゲストにお招きして、毎月、紹介していくこのコーナー。
今回は、「淋しい熱帯魚」「愛が止まらない」等、Winkの作詞でお馴染みの「及川眠子」さんをゲストにお迎え致しました。
「淋しい熱帯魚」「愛が止まらない」(Wink)
「東京」(やしきたかじん)
「残酷な天使のテーゼ」(高橋洋子)
「魂のルフラン」(新世紀エヴァンゲリオン主題歌)(高橋洋子)
「はんぶん不思議」(CoCo)
「原始、女は太陽だった」(中森明菜)
「I'll be there」(Tina)
「文句があるなら来なさい!」(Rie ScrAmble)
「ハリケンジャー参上!」(忍風戦隊ハリケンジャー主題歌)(高取ヒデアキ)
私はあくまで職業作詞家だと思っているので、自分らしさや哲学みたいなものは特に考えたことがありません。相手の要求に応えられてこその職業作家であり、むしろ決められた範囲内でどれだけこだわれるか、また割り切れるかが、常に書くことにおいての私自身の課題です。さらに、今までの自分をどう裏切れるかが、新しいものを手掛けるときの楽しみです。
私の場合、作品は自分の手を離れた瞬間に人のものになるという考えなので、一つ一つの作品に対してあまり思い入れを抱いたりしないのです。また、詞だけがよくても「歌」としてよくなければダメだという考えでもあります。
この作品は、私の趣味(戦争と軍事)が生かされたという意味で思い出深いです。「命」を扱った作品はほかにもあるのですが、この楽曲が最も言葉とメロディーのバランスがいい。
1960年2月10日生まれ 水瓶座 血液型B型 和歌山県出身 株式会社及川眠子事務所代表高校生の頃、加川良や大塚まさじなどの関西フォークに影響を受けシンガー・ソング・ライターを目指してみるが、ギターのFのコードでつまずいてしまったため、作曲は無理だと判断。さらには、音痴だということも発覚し、歌うことも断念。あっさりと作詞家に進路を変更する。
その後、上京。原宿を歩いていたところ「作詞家になりませんか?」とスカウトされたのがきっかけで……というのは嘘で、1985年、三菱ミニカ・マスコットコンテスト最優秀賞受賞。和田加奈子『パッシング・スルー』でデビュー。悔しいかな人目を引くほどの美人でもなく、また田舎者にはコネもなかったので、地味ぃ〜な汗を流しながら売り込みを続け、そこそこヒットも出たお陰で今に至る。
今まで職を転々と変え、転職歴は12回。とりあえず今のところは作詞家に収まってはいるが、この先不明。「自分で自分を決めない」というのがモットー。
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