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Q1. 歌詞を書くことになった、最初のきっかけを教えてください。
高2の時、詞を書く人と、メロディーを書く人、歌う人が同じシンガーソングライターという存在を知り、私にもできるかなとチャレンジをして、ポプコン(ヤマハ・ポピュラーソング・コンテスト)に出場するために書き始め、2回目のチャレンジでグランプリをいただきました。
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Q2. 歌詞を書く時には、どんなところからインスピレーションを得ることが多いですか?
映画、洋楽、日常にあふれているすべてを自分の中で昇華して創ります。
最近、闘病中に支えてくれたリスナーさんへの感謝の気持ちをこめて書いたのが「女神の微笑み」です。どこを切り取っても実話です。 -
Q3. 普段、どのように歌詞を構成していきますか?
大体、サビのメロディーと詞が同時に出て、そこからひろげて行きます。
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Q4. お気に入りの仕事道具や、作詞の際に必要な環境、場所などがあれば教えてください。
チョコレートは必須です。
昔は家にあったパインのテーブルでしか書けませんでしたが、育児中は子供が寝ているベッドで書かなければいけない状態もあったため、どこでも書けるようになりました。 -
Q5. ご自身が手掛けた歌詞に関して、今だから言える裏話、エピソードはありますか?
あちこちで言い尽くしましたが「夢をあきらめないで」は失恋ソングで、ふがいない自分をムチ打つために書いたのですが、応援ソングとして受け止めていただきました。なので応援歌として歌っています。
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Q6. 自分が思う「良い歌詞」とは?
言葉は誰かに寄りそう魔法にもなるし、誰かを傷つける刃にもなります。出来れば前に踏み出す1歩になるような詞に触れていたいし、書きたいです。
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Q7. 「やられた!」と思わされた1曲を教えてください。
シーアの「シャンデリア」(ディオールのCMでナタリー・ポートマンが海に飛び込むシーンが有名です)。
ああいった詞を感情とメロディーとボーカルの表現ですごく芸術的に大人な曲に仕上げてるなぁ~と思います。 -
Q8. 歌詞を書く際、よく使う言葉、
または、使わないように意識している言葉はありますか?ある時期から、こだわらなくなりました。本当に今、自分の中から出た言葉なら何回使っても自分印だなぁ~と。
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Q9. 言葉を届けるために、アーティスト、クリエイターに求められる資質とは?
38年間、アルバムを通して聞いていただけるように丁寧に創ったつもりです。絵日記のように残せたアルバム(CD)は宝物です。北欧ではCDではなく、誰でも聞ける聞き方が盛んであるという対談を何年か前にしましたが、私はそういうものを取り入れつつも、変わらない何かを大切にしたいと思っています。 CDで通してアルバムを聞いて頂けるように、アルバムを通しての曲創りをしていきたい、と思います。
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Q10. 歌詞を書きたいと思っている人へのアドバイスをお願いします。
情報があふれている世の中だけど、自分の目で見たこと、感じたことを信じて目指している方のやり方で書くのが正解だと思います。
1985年ソロデビュー。1987年にリリースされたシングル「夢をあきらめないで」はロング・セールスを記録、中学校の音楽の教科書にも広く採用されるなど、今でも多くの人々に親しまれている。
1988年にリリースされたアルバム「SOLEIL」から6作連続アルバムチャート1位を記録。吹き抜ける風のような軽やかさ、女性の誰もが共感を覚えずにはいられない世界観、紡ぎ出されるメロディーと歌詞には時代の流行り廃りとは無縁の普遍的なテーマが宿る。
2019年5月、前作から6年振りとなる18枚目のオリジナルアルバム「fierte(フィエルテ)」(6月2日、愛知県で行われた「第70回全国植樹祭」大会イメージソング「と・も・に」を含む)をリリース。 2021年9月、ソロデビュー35周年記念ベストセレクションアルバム「T’s BEST」リリース。