自分はメロディ、アレンジ、ライブは得意だけど、作詞が得意なわけではないし、天才肌では無いですが、それでも約200曲の中で言葉を紡いできて常に大切にしているのは、「何を言うのか」よりも「誰が言うのか」という観点です。例えば「人生は素晴らしい」という言葉を10歳の子供が言うのと90歳の人が言うのとは意味合いが違ってくるように。
また、「恋する季節」では<あのビルのシルエットだって 今日はまるでピラミッドだって>と歌っていますが、世界を歩いてきたという経験値を含めて、想いや経験により言葉の説得力が滲んでくるような作詞家になりたいと想っています。
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Q1. 歌詞を書くことになった、最初のきっかけを教えてください。
中2の秋に「人間みんな生きている」という曲を書きました。初めて自我に目覚め、自分はなぜ生きているんだ、死ぬとどうなるんだ、と俯瞰で見はじめることができた多感な時期。実は数学の授業が嫌いだったのですが、その授業時間に書いたと思います。その時には歌詞と曲が同時に浮かんできたな~。
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Q2. 歌詞を書く時には、どんなところからインスピレーションを得ることが多いですか?
映画や本などの作品からでなく、自分の経験と感情から言葉が湧いてきますね。特に感情の振幅が激しくなった時。日常の生活からも歌詞の卵となるものを育てているということなのですが、それこそ20年分以上の言葉ストックがあると言えると思います。
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Q3. 普段、どのように歌詞を構成していきますか?
サビの大きなキーワードや、「夏」というようなテーマを決めてから膨らませていきます。独自の丸秘技としては、デモ音源の段階で替え歌でフニャフニャ歌っている時に出てくる言葉を大事にしていて、直感でそれを広げていくこともよくあります。
例えば「オモワクドオリ」という曲は<君が話ややこしくさせてるだけだろ?>というフレーズとして出てたんですが、自分でも「なんで?」と掘り下げていく過程を通して出来上がった曲です。 -
Q4. お気に入りの仕事道具や、作詞の際に必要な環境、場所などがあれば教えてください。
最後、言葉たちを歌詞に落とし込んでいく時は必ず一人で作業に没頭します。ツールとしてはiPhoneのメモアプリとmacのメモアプリが同期されていることが必須です。シチュエーションを問わず作詞できますから。これを「同期している喜び」と呼んでいます笑。
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Q5. ご自身が手掛けた歌詞に関して、今だから言える裏話、エピソードはありますか?
SMAPさんの「君とBoogie Woogie」の作詞作曲をさせてもらった時、爽やかさよりも格好良さよりも「セクシーさ」のようなものを表現できないかと取り組みました。結果、物凄くセクシーな表現をたくさん詰めこんだ曲が出来上がり、「SMAPでは難しいね」とダメ出しが来るほど過激と思いましたが、逆に「いいね!」と言われて驚きました。 しかもメンバーの皆さんがライブで歌ってくださった時、「SMAP史上もっともセクシー」とMCも頂けてとても感激しました。
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Q6. 自分が思う「良い歌詞」とは?
「海を見たことのない人に対して、言葉だけで海を伝えられるような歌詞」です。
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Q7. 「やられた!」と思わされた1曲を教えてください。
Mr.Childrenの櫻井和寿さんと共作した「Amor y sol with 桜井和寿」です。部屋で一緒に作詞に取り組んだのですが、ラテンの風味をたっぷり纏っているこの曲に対して、櫻井さんのワードのチョイスとその速さ、そして発想の素晴らしさにやられっぱなしでした。なにせラテン風味の曲で冒頭一発目が<サンタクロース>ですから!
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Q8. 歌詞を書く際、よく使う言葉、
または、使わないように意識している言葉はありますか?たとえば皆が避けがちな汚い表現でも、言い回しによってそうでなく感じさせられたり、「好き」という使い古された言葉でも工夫と仕掛けによっては深みを持たせられることがあると思うので、「無い」という答えになっちゃいますね
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Q9. 言葉を届けるために、アーティスト、クリエイターに求められる資質とは?
世界中、昔からそうなのだと思いますが、オリジナリティ、これが最も大切だと思います。その人やそのバンドにしか紡げない歌があるはずです。
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Q10. 歌詞を書きたいと思っている人へのアドバイスをお願いします。
その時その時にしか書けない言葉があるから「歌詞を書くぞ」と構えないで。
今想っていることを大学ノートに2~3ページ殴り書きをしてみれば、その中に必ずオリジナリティやアイデンティティがある言葉があるはず。それが作詞ということのスタートだと思います。
世界70カ国以上を一人で渡り歩き、各地でLIVEを行い、世界の音楽と文化を体感。
『インティ ライミ』とは南米インカの言葉で『太陽の祭り』を意味する。
自らのソロ活動の他、コーラス&ギターとして Mr.Childrenツアーサポートメンバーに抜擢され、知名度を上げていく。2010年にメジャーデビュー。
「タカラモノ ~この声がなくなるまで~」、「今のキミを忘れない」では100万ダウンロードを超えるヒット。2012年リリースの3rdアルバム「風歌キャラバン」は自身初となるオリコン・ウィークリーチャート1位を獲得。同年にはNHK紅白歌合戦に初出場を果たす。 2015年の6月には初のベストアルバム「THE BEST!」が発売。年末には自身初となる大阪、京セラドームでのLIVEも行い4万人の観客と共に大成功のうちに収める。
2016年7月リリース18thシングル「Overflows〜言葉にできなくて〜」はフジテレビ系「痛快TV スカッとジャパン 胸キュンスカッと」テーマソングとしても起用され、配信開始と共に主要配信9サイト・18部門で1位を獲得し、iTunes・レコチョク・歌ネットなどでは週間ランキング1位を獲得。
2017年もう一度自分の原点に戻るための旅に出ると宣言し、世界19ヵ国の旅を経て7月10日のスペシャルLIVE「ナオトの日」にて完全復活。
俳優活動としてはTBSドラマ「コウノドリ」にも出演を果たした。
2018年3月からは自身初となる全国47都道府県弾き語りツアーを開催し無事に完走。
年末には約3年ぶりのドーム公演もナゴヤドームにて開催した。
2019年8月には22ndシングル「まんげつの夜」がフジテレビ「痛快TVスカッとジャパン“ファミリースカッと”」のテーマ曲に起用された。 また世界三大レーベルのうちのひとつである「ユニバーサルミュージック ラテン」から「Naoto」名義で世界デビューした。
2020年には初の生配信ライブも実施し、10月には初のEP「オモワクドオリ」を発売。
2021年、予定していた「10周年!アニバーサリーおまっとぅりYEAR」がついに始動!
1月にはTBS「逃げるは恥だが役に立つ」新春SPにも出演。7月に2曲の配信シングルがリリースされ、9月には10周年記念ベストアルバムのリリース、10月からは全国ツアーも実施。
また、11月公開のディズニー・アニメーション最新作『ミラベルと魔法だらけの家』 では日本版エンドソングアーティストも務め、本作で声優デビューも果たした。
2022年4月からは全国ホールツアーを完走し、11月に4年ぶり8枚目のオリジナルアルバム「虹色∞オクターブ」をリリース。
12月にはぴあアリーナMMにて6年ぶりとなるアリーナ2Days公演を開催した。
そして2023年は「リリースおまっとぅりイヤー」として立て続けに配信シングルをリリース。7月からは初の夏の開催となる全国ホールツアーが決定している。