人を数で見るのはすごく怖いなって思う。

 2019年9月18日に“ウソツキ”が最新ミニアルバム『0時2分』をリリース。真夜中の<0時2分>…。今作は、この時間に起きた出来事をコンセプトに、5つの物語が繰り広げられる内容となっているんです。同じ時刻、それぞれの登場人物に、それぞれの場所でどのようなストーリーが生まれたのでしょうか。どんな感情が描かれているのでしょうか…。

 さて、今日のうたコラムでは、そんな今作をリリースするバンドのボーカルであり、全曲の作詞作曲を担当している“竹田昌和”本人が歌詞エッセイを執筆!3週連続でのスペシャルな記事をお届けいたします。今回は第1弾エッセイに続く、第2弾。是非、歌詞と併せてご堪能ください。

~ミニアルバム『0時2分』歌詞エッセイ~

例えばインスタグラムで
自分よりたくさん“いいね”がついてる人を見ると
ああ、やっぱりこの人の方が自分より
価値があるんだなぁとか考えてしまうと思うんです。
だから、みんな“いいね”欲しくて必死に加工して
バズったら勝ちみたいな雰囲気になっている気がする。
だけど、
そもそも人間には価値なんてないと思う。
それに、
もしこの世に「価値のある人間」がいるとするならば
誰かを愛していてその人に愛されている人
かけがえのないってやつになっている人なんだと思う。
だって、価値を決めるのはやっぱり人だから。

はうああぁぁぁ。。
冒頭からかっこいいこといってしまったあああ。。
「愛」だって!ひゅ~~!・:*+.\(( °ω° ))/.:+

今回は
そんな話をしたいなって思っているんですけど
まず何が言いたいかって言うと
人を数で見るのは
すごく怖いなって思うということです。
考えたらもっと深くなるからあまり言及しないけど
だから戦争も起きてしまうんじゃないかなって
少し思います。

忘れないで欲しいんです。
その投稿にも“いいね”を押した誰かがいるってこと。
逆に言えば
馬鹿みたいに“いいね”がついた写真があったとして
好きじゃないって人が1人いるかもしれないってこと。
普段なら誰かに好きじゃないって言われたら傷つくのに
その時はなんとも思わなかったとする。
それは人を数で見てる証なんだなってぼくは思う。
本当だったら100万人が“いいね”と言っていたって
1人が良くないと言ったら傷つくべきだと思うし
100万人が良くないって思っていたって
隣にいるあなたが「それ変だよ」って
笑っていればそれでいいんだと思う。

どんなにインターネットで生きていたって
人間でいたいってぼくは思う。

さて、
毎度毎度音楽の話で申し訳ないけど
君は価値があるんだ!とか
人生の意味はあるんだ!みたいな
自己啓発曲と呼ぶんだろうか
そう言う意識の高い曲が苦手だ。

生きている意味とか人生の価値とか
それもぼくはないと思うんです。
同い年のメジャーリーガーが海外で活躍している中
自分は就職に失敗して、なのに家でゲームしていたって
その人生のどちらに価値があるかなんて
そんなの決められないと思う。
だって可能なら許されるならぼくは
仕事しないで一生ゲーム出来るそっちがいいから、、、

でも人間は比べてしまうと思う。
隣の芝がオーシャンビューモスグリーンに
見えてしまうと思う。
誰かと比べて自分なんてって思ってしまう。
ぼくがそうだ。

こんなことを書いていても
他の人と比べては幸せを図ってしまう。
でも、そもそも価値なんてないし
意味なんてないって思うようにしてからは
少し生きるのが楽になりました。
だから、もし生きるのが辛かったり
仕事が辛かったり勉強が辛かったり
うまく 友達できなかったり
(書いてて気づいたけど全部自分だった、)したら
そう考えてみても良いかもしれない。

時速2000キロメートルで回っている地球でも
ぼくら立ってるわけなんだから
それだけでもマジですごいってぼくは思う。
何よりぼくは半分以上横になってるけど、
たぶんあなたは朝ちゃんと起きて歩いているんだから
ぼくより全然すごい。。だから偉い。。
と思います。

<ウソツキ・竹田昌和>

【最終回に続く!】

◆ニューミニアルバム『0時2分』
2019年9月18日発売
UKDZ-0201 ¥1,620(税込)

<収録曲>
01.0時2分
02.スープ
03.ネメシス
04.今だけは
05.大丈夫。