「焼肉屋さんの看板で牛さんが笑っているのおかしいね」

 2024年7月3日に“超能力戦士ドリアン”がミニアルバム『おおぞらクルージング』をリリースしました。「この1枚をきっかけに音楽業界という大海原を大きく羽ばたきたい」という熱い気持ちが込められた今作。フェスでお客さんを悩ませるあるあるを歌った「被りまくりタイムテーブル」や、公式に名前使用許可を取った「ヤバイTシャツ屋さんと同じ人数」など、ドリアンらしさが爆発した珠玉の8曲が収録されております。
 
 さて、今日のうたではそんな“超能力戦士ドリアン”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第2弾です。代表曲を挙げると見えてくる、自身が歌詞を書くときのニッチなテーマへのこだわり。そして難しさ。逆に他者から言われたくない言葉とは…? ぜひ今作と併せて、エッセイをお楽しみください!



Uta-Net・うたコラムをご覧の皆様はじめましてこんにちは! 超能力戦士ドリアンのギターボーカルやっさんです。
歌詞エッセイを3回に渡って書かせていただくこととなりました! 今回第2回目です。「歌詞エッセイ」とか言いながら前回何一つ歌詞の話をしなかったことを深く反省しております。
わざわざかたまたまか、この文章を読んでくださっているそこのあなたに向けてエッセイを書きます。ブラウザバックはしないで。最後まで読んでからにして。
 
歌詞の話に入る前に、まず超能力戦士ドリアンの代表的な楽曲をいくつか挙げさせてください。「焼肉屋さんの看板で牛さんが笑っているのおかしいね」「カフェかと思ったら美容院だった」「恐竜博士は恐竜見たことないでしょ」。はい。わかりますか。「そうだね」の一言で終わるワンテーマで歌詞を書くことへのこだわりと難しさ。
 
例えば「愛」とか無限の切り口、表現があるじゃないですか。ラブソングって数々名曲が既にあり、これからもどんどん生まれていくでしょう。それがどうですか。「焼肉屋さんの看板で牛さんが笑っているのおかしいね」って。「カフェかと思ったら美容院だった」って。このテーマでもう一曲世の中に生まれたら最早嬉しい。ちょっと聴いてみたい。
 
こういうニッチなテーマ選び(選ぶっていうか勝手に気になることがどんどん湧いてくる)がバンドの武器にもなり、作詞段階だと自分を苦しめる枷にもなっていますが、その分メロに当てはめて会心の表現が出来た時の喜びはひとしお。楽しいです。
 
逆に楽しくないことでいうと、「〇〇って曲書いてやー(笑)」って言われることですね。お前が書け。あとコレを言ってくる人は総じて面白くない、もしくは構想段階で既に僕がボツにしている様なことが多い。
逆に面白い着眼点だったりすると、それはそれでアイディア先に出されたみたいな感覚で腹が立ちます。俺より先に真っ白な雪を踏むな。俺が1番に踏むんだ。
 
普通に愚痴を言ってしまいましたがエッセイってそういうものですよね? え、違うの。ごめん普段文章読まないからわからねぇんだ……!
 
次回3回目の最終回はもうちょっと深掘りした自分らしさ・オリジナリティの話をしたいと思います。おっ、コレはかなりコラムとかエッセイっぽい発言。2回目にして小慣れて来たのか。次が最後なのがあまりにも惜しい。惜しみつつ、次回最終回、刮目して待つべし。さようなら。
 
<超能力戦士ドリアン・やっさん>


 
◆ミニアルバム『おおぞらクルージング』
2024年7月3日発売
 
<収録曲>
1.ヤバイTシャツ屋さんと同じ人数
2.恐竜博士は恐竜見たことないでしょ
3.ドラゴンの裁縫セット(笑)
4.ゾンビの噛ミニケーション
5.ムカつく奴は敵
6.寝るまでは今日
7.被りまくりタイムテーブル
8.負けヒロインでも君がいい