2025年7月23日に“バウンダリー”が2nd Full Album『ミラクル』をリリースしました。今作には、弾けるようなポップな表現で“沼”る様子を描いたリード曲「沼。」を始め、女性ならではの目線でロックンロールを歌う、大ボリュームの全10曲が収録。メンバーの“今”が詰め込まれた曲達は、聴くひとの全てを包み込む強くて優しい1枚に。
さて、今日のうたではそんな“バウンダリー”の中道ゆきによる歌詞エッセイを3週連続でお届け。最終回は収録曲「輝く」にまつわるお話です。何か壁にぶつかるたび、自分と向き合うたび、どんよりモードに入ってしまうあなたへ…。ぜひ、歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。
◆紹介曲「輝く」
作詞:中道ゆき
作曲:バウンダリー
私のつくる曲は、Aメロで落ち込みがち。
落胆、落胆、少しの希望!…こんな調子で進んで行ったりする。
いろんな曲でいろんな気持ちを歌詞にしているけれど、そういうところはずっと変わっていない気がする。
落ち込むキッカケはたくさんあって。
自分自身のこと、他人と交わるなかで起こること、なかなか理想通りうまくできないこと。
そのどれもが、考えれば考えるほど、こんな自分なんか…と思えてくる。
それから、バンドをもっと広く知ってもらうために、たとえば就活なんかもそうだが、
「自分はこんな人間です」「こんなことができます」って、アピールしなきゃいけない場面があると思う。
「自分はこんな人間です」「こんなことができます」って、アピールしなきゃいけない場面があると思う。
理由をつけて自分を説明しなきゃいけない場面があると思う。
自分と向き合って見つめたとき、できないことが積み重なって壁としてそびえ立ったとき、やっぱり、
ああ、こんな自分なんか…と、自信を持てなくなってしまう。
ああ、こんな自分なんか…と、自信を持てなくなってしまう。
や~ネガティブ族なもので、ついついどんどん暗くなって申し訳ない。
結局、なにが言いたいかって、案外ちょっとの幸せで生きられるし、
私は私、それだけでいいのにね。
どんよりモードは突然やって来たりするから、さっきまでスキップしちゃうくらいルンルンとしていたのに、今は涙をこらえていたり。
と思ったら、ふと目に入ったインスタのリール動画にふふっと笑っていたり。
心は割と気分屋で、不思議だ。
なるべく落ち込みすぎないように、真っ暗闇ばかりに居ないように。
明るい場所だと気付かれないような小さな光でも、暗闇ではしっかり光っているから大丈夫。
派手じゃなくていい、君が気付いてくれたらそれでいい。
私という存在=小さな光は、まだまだ輝ける。そう信じてる。
こんな自分だから書ける歌詞、そんな歌詞だから届く人がいる。
くじけそうなとき、支えられる歌になれますように。
バウンダリーに気付いてくれたみんな、エッセイに気付いてくれたみんな。
みんなに会えたら嬉しいです、私たちがいちばん輝く場所で。
<バウンダリー・中道ゆき>
◆紹介曲「輝く」
作詞:中道ゆき
作曲:バウンダリー
◆2nd Full Album『ミラクル』
2025年7月23日発売
<収録曲>
1. 沼。
2. カレンダー
3. エナジー
4. 三月の風
5. いちについて
6. ハシレ
7. たとえばロックンロール
8. こんなに
9. もう、思い出
10. 輝く