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WANIMA ライヴレポート

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【WANIMA ライヴレポート】 『WANIMA Everybody!! Tour』 2018年4月21日 at 幕張メッセ 国際展示場 9~11ホール

2018年04月21日@幕張メッセ 国際展示場 9~11ホール

撮影:瀧本 JON... 行秀/取材:荒金良介

2018.05.07

WANIMAのメジャー1stアルバム『Everybody!!』(エビバデ!!)レコ発ツアーも終盤に差し掛かる中、幕張メッセ2デイズ初日公演を観て度肝を抜かされた。バンドのスケール感やエンタメ性は、桁違いにビルドアップしているではないか。

スタンティング形式の場内に足を踏み入れると、360度のセンターステージから電飾が煌めく4本の柱が真っ直ぐ伸び、上部にスクリーンを備え付けた豪華極まりないセット。そのステージからKENTA(Vo&Ba)、KO-SHIN(Gu&Cho)、FUJI(Dr&Cho)の3人がせり上げるかたちで登場し、FUJIが盛大に銅鑼を叩くと、1曲目「OLE!!」でスタート。すると、スモークが噴き上げ、メンバー3人の立つステージが回転(!)するサプライズに観客も興奮状態。続いて2ビート炸裂の「花火」でさらに演奏を加速させたあと、“夢の国へようこそ!”というKENTAの挨拶で合点がいった。そう言えば、開演前BGMにミッキーマウスマーチが流れていたけれど、彼らは音楽でアミューズメントパークに匹敵する...いや、それを超える夢の空間を作りたいに違いない。

「CHEEKY」に入ると4本の柱に赤、黄、緑のラスタカラーの電飾が付き、スクリーンにはゴリラが踊る映像が流れ、開放感あふれる曲調に観客も大熱狂。「TRACE」を経て「BIG UP」を放つと、曲中にFUJIがファンにはお馴染みのあの人に扮してステージを練り歩き、例の掛け声を連発する脱線&暴走ぶり。また、“幕張!”“ミッキーマウス!”などと観客とコール&レスポンスするやりたい放題っぷりで、KENTA、KO-SHINのメンバーふたりも大爆笑。それからまた演奏に戻るスキルの高さには感服した。それから映画『OVER DRIVE』主題歌となった新曲「Drive」もプレイ。切ない歌メロを配したミドル曲で、KO-SHINの高音コーラスも抜群に映えていた。

中盤にはアコースティックセットで「雨あがり」「昨日の歌」「終わりのはじまり」の3曲を披露。WANIMAが持つ普遍的なメロディーの良さをとことんアピールしたあと、「ともに」「SNOW」「オドルヨル」、本編後半には「シグナル」が飛び出すと、大勢の観客の声で幕張メッセが満たされる光景は感動的であった。アンコールでは最新作の表題に引っ掛け、“エビの気持ち選手権”としてエビの被り物を着たメンバー3人がプールで泳ぐ映像が流れたりと、楽しい仕掛けもてんこ盛り。ここで観客のリクエストにも応えて「Hey yo...」「エル」と2曲演奏するなど、時間を忘れるほど愉悦に満ちた2時間半のショーだった。

この日は熱い思いだけでなく、笑いも涙も、そして下ネタも全開だったりと、今のWANIMAはノーブレーキで全感情を放出する、真のモンスターバンドへと成長を遂げたと言っても過言ではない。今の彼らは絶対に観ておくべきだ!

撮影:瀧本 JON... 行秀/取材:荒金良介

WANIMA

ワニマ:2010年結成。熊本出身の3ピースロックバンド。14年10月、1stミニアルバム『Can Not Behaved!!』リリース後、11月から全国ツアー『Can Not Behaved Tour』を33カ所で行なう。その後、大型フェスティバルへの出演を軒並み果たし、いくつもの入場規制を記録。15年8月に1stシングル「Think That...」を、同年11月には1stフルアルバム『Are You Coming?』を発表。17年5月にはワーナーミュージックのレーベルunBORDEよりシングル「Gotta Go!!」をリリースし、勢いよく駆け抜けた同年末、『NHK紅白歌合戦』の出演までも果たした。

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