回夏

(覚えているから 存在を変えていく 息をして 息をして)

ぬるい潮の匂い 蝉時雨 忘れられるものなんてない
ひどい後悔に飲まれないように 命を燃やしている

あなたと繋いだ掌の熱だけで 生きていける

あまりに短い夏だけで 何を残していけるのかな
一度きりだから僕らは変わりたい 変わりたい

草いきれの匂い うだる風 あなたと見たこの砂浜で
まだ言い損ねたことがあるから 命を燃やしている

あまりに短い夏だけで 何を残していけるのかな
燃え尽きたトーチ それでも終わらない夕立

覚えていて 波が押し寄せて
思い出すら 連れて行っても
呼声が 熱を点すから
時間よりも速く 駆けたい

あまりに短い夏だけで 何を残していけるのかな
一度きりだからあなたと変わりたい 変わりたい
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