心のドアをひらいていれば、会えない人にもきっと会える。

 メジャーデビュー10周年を迎え、2022年3月27日(日)に初の日本武道館単独公演開催を発表した“Ms.OOJA”が、2月16日にベストアルバム『10th Anniversary Best ~私たちの主題歌~』をリリース!1月16日には先行配信シングルとなる新曲「Open door」をリリースしました。ドラマティックでどこか懐かしさを感じさせるサウンドに、Ms.OOJAの伸びやかでエモーショナルなヴォーカルが印象的な楽曲で、これまでとこれからの決意を感じるメッセージが込められた1曲となっております。
 
 さて、今日のうたコラムではそんな“Ms.OOJA”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「Open door」のお話です。Dr.R Sakaiと麦野優衣とのコライトによって制作され、歌詞ははるか遠い宇宙をさまようような感覚で生まれたという楽曲。あなたにとってのたくさんの愛を、もう会えない誰かを、思い浮かべながらこのエッセイを受け取ってください…!


みなさま、こんにちは。Ms.OOJAです。2022年ですね、、、ついに2022年になってしまいました。未来は必ず今になってそして過去になる。そうはわかってはいても、ついに来てしまったか、、、と身が引き締まる思いで2022年を迎えました。
 
そうです、3月27日(日)、Ms.OOJA初の日本武道館単独公演がついに迫ってきたからです。ゲストも続々と発表になり、具体的にいろんなことが進んで来て、さらに頑張っていこうという気概に満ちた思いであります。
 
そんな中、1月16日にリリースされたのがMs.OOJA連続配信第12弾の新曲「Open door」です。10周年企画ということで昨年の2月16日から毎月様々な弾を打ち続けて来たMs.OOJAですが、この曲はまさに今、そしてこれからの私を表現した曲になりました。
 
昨年12月にリリースされた「Who Are You」と同時期に制作をしたんですが、「Who Are You」がコンセプチュアルな楽曲だったのに対して、「Open door」は本能的に書いた曲と言えます。
 
今作は数々の曲を生み出して来たDr.R Sakaiと麦野優衣とのコライト。制作時、スタジオに入るまでに「こんな曲作りたい!」というイメージをして入る時もあれば、全くノープランでスタートする時もあって、「Open door」は後者でした。
 
近年の制作は「普遍的である」ということを大切にしています。しかし普遍的と言ってもその感覚は人それぞれ。あくまでも自分の中の普遍性というものを軸にしながら、決してひとりよがりにならない音楽を目指しています。 その軸がピタッと合うこのお二方との制作はいつも楽しく、その能力の高さと音楽に対する情熱に助けられてばかりです。
 
そんな信頼できる二人との制作だったこともあってか、私の意識はこの時はるか遠い宇宙をさまよっていたような感覚があります(笑)。歌詞を書いていると、思考より先に無意識が言葉を紡ぐことがあって、この時もメロディーが出来上がる前に冒頭の<立ち止まり足元を見れば 曲がりくねった道の上 守れなかったものたちとも どこかでまた会えると>、 <冷たい水の中を泳いで 感覚さえなくしたまま 見つけたぬくもりに生きていく 強さを感じていた>の部分を、宇宙をさまよいながら(笑)、自身のPCに打ち込んでいました。それが酒井さんの作ったトラックと麦野ちゃんが生み出したメロディーにピタリとハマったのです。なにか運命的なものを感じました。
 
2021年9月に長年一緒に暮らしていた愛猫が天に召されました。私のすべてのような存在でしたから、深い悲しみに暮れ、大人になって初めて声を上げて泣きました。その深い悲しみの底まで落ちたときに、何かあたたかなものに触れた気がしました。
 
それは今までその子がくれたたくさんの愛でした。姿形はなくても数え切れないほどの場面が私の中で生き続けていました。そして悲しみは幸せだったことの証なのだと気付きました。たくさんの愛が私の人生には満ちていて、まさに消えない歌のように響き続けている。愛猫が残した悲しみはそう優しく教えてくれました。
 
心のドアをひらいていれば、会えない人にもきっと会える。無意識が紡いだ言葉が私の思考を越えて未来に繋がっていく。その扉の向こうはきっと光で満ち溢れている。
 
「Open door」一人でも多くの方の心の支えになれたら嬉しいです。

<Ms.OOJA>


◆紹介曲「Open door
作詞:Ms.OOJA・Yui Mugino・Ryosuke“Dr.R”Sakai
作曲:Ryosuke“Dr.R”Sakai・Ms.OOJA・Yui Mugino