どんな情報から昔のことを思い出しますか?

 2023年2月1日に“Benlou”がキャリア初となるEP作品『煙』を配信リリース!収録曲にはフジテレビ系音楽番組『Love music』EDテーマソングとなった1stシングル「Ripple Mark」、忘れることのできない大切な記憶をテーマに歌った2ndシングル「ミラージュ」、J-POP全盛期の歌謡曲を彷彿とさせるエモーショナルな3rdシングル「路地裏」、そして本作のリードトラック「煙」を含む新曲3曲を加えた全6曲が収録されております。
 
 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Benlou”の仙田和輝による歌詞エッセイを2週連続でお届け!今回は第2弾。綴っていただいたのは、今作『煙』のテーマである“記憶”にまつわるお話です。自身の楽曲制作と記憶の関わりとは。みなさんはどんなときに昔のことを思い出しますか…?



みなさんこんにちは。Benlouの仙田です。
先週に引き続き、エッセイ第2弾を書かせていただきます。
どうぞよろしくお願いします!
 
本日1st EP『煙』が配信リリースされました!ありがとうございます!
新曲3曲を含む全6曲収録を収録した、Benlou初となる記念すべきEP作品です。
タイトルトラックの「煙」を始め、自信をもってお届けできる楽曲が詰まっていますので、ぜひぜひお聴きください!
 
そんなEP『煙』ですが、収録曲を振り返ってみると、特に過去への思いがテーマとなっている楽曲が多いなぁと感じました。
タイトルトラックの「煙」も遠く離れていく人についての記憶をテーマに書いた1曲です。
ということで、今回は私の楽曲作りと“記憶”との関わりについて書いていきたいと思います。
 
風景、匂い、音、言葉…
みなさんはどんな情報から昔のことを思い出しますか?
そのきっかけは人によって様々だと思いますが、特に嗅覚は五感の中で唯一、脳の記憶や情動を司る領域と直接つながっているため、香りの成分が脳に届くと、情緒的な記憶を思い起こしやすいのだそうです。
 
ちなみにこの現象には名前がついていて、フランスの文豪マルセル・プルーストの長編小説『失われた時を求めて』にちなんで「プルースト現象」と呼ぶそうです。
 
私が歌詞を書く時は、何らかの記憶がきっかけとなっていることが多いです。
そしてその記憶には様々な感覚が結びついています。
 
例えば、生まれ育った町の風景、町を歩きながら感じた空気の匂いや温度、今ではもう無くなってしまったお店、久しく会っていない同級生の表情、当時交わした他愛もないやりとり…
 
言い換えれば、私にとって歌詞は写真や日記のような存在でもあります。
内容の全てがノンフィクションというわけではありませんが、かつて思ったこと、感じたことが根幹にあります。
楽曲を聴いてくださった皆さんとそっくりそのまま同じ記憶や感覚を共有することはできませんが、何かを思い起こして向き合うきっかけとなればと思います。
 
記憶といえば、最近薬局で「記憶力を維持するサプリメント」なるものを見かけます。
一体どれほどの効果があるのだろうと興味本位で飲み始めてみたのですが、結局三日坊主で効果が分からないという体たらくです。
記憶力よりもまず継続する力を身に付けたいと思うこの頃です。
 
それではまた。
2週に亘りご覧いただきありがとうございました。

<Benlou・仙田和輝>



◆1st Digital EP『煙』
2023年2月1日発売
配信サービス一覧:https://benlou.lnk.to/kemuri