拝啓 新山詩織 様

 2024年3月29日に“Ran”がリスペクトする新山詩織との初のコラボ楽曲「あの日 feat.新山詩織」をリリースしました。Ranのコラボ企画第1弾となる今作。
 
 さて、今日のうたではそんな最新作を放った“新山詩織”と“Ran”による文通的エッセイをお届け!【前編】はRanから新山詩織へのお手紙です。今回は音声版もございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。


Ranの朗読を聞く

拝啓 新山詩織 様
 
4月を迎えすっかり春の装いをした風が吹いていますが、いかがお過ごしですか。
 
詩織さんを知ったのは私が高校生の頃でした。私は地元から1時間半をかけて福岡の都心のボーカルスクールに通っていた普通の学生でした。学校で友達と話すのは、恋バナかテレビの話。
その当時観ていたドラマで、黒いハットを被った歌声の透き通る綺麗な歌手を見つけたのです。
それが新山詩織さんでした。
すぐにネットで検索したのを覚えています。
思春期の葛藤の波に飲み込まれていた私にとって、新山詩織さんの楽曲が刺さらない訳がありませんでした。
いわゆる“シンガーソングライター”になりたかった私にとって、憧れにしかならない方でした。
 
詩織さんが活動を再開された渋谷 WWW でのライブで、はじめて新山詩織さんとしっかりご挨拶させていただいたとき、何を話せば良いのか迷った挙句、私はラブレターを送ってしまいましたね。
 
誰ですか? と思われても良いと腹を括り、詩織さんへの愛を綴らせていただきました。
はじめて生で聴いた詩織さんの歌声、醸す空気に胸を打たれました。
本当に本当にあの瞬間にあそこに居たことを誇りに思っています。
 
今回、楽曲を制作からレコーディングまでたくさんの時間を共有していく中で、改めて詩織さんの凄さを体感しました。
制作中、詩織さんのアイデアに、おこがましいですが悔しいなと思ってみたり、家に帰って自分の足りなさに腹が立ったりしてみたり。
貴重な経験をさせていただいて、本当にありがとうございます。
 
まだまだまだまだ本当は書きたいことがあるんです。
お散歩という名のデートをした浅草のお話とか。一緒に食べたオムライスのお話とか。
先日、2人で少しお酒を飲みながらお話した時に「ゆっくり飲みに行こう!」とお約束したので、その時にじっくり2人でお話させてください。
 
まだまだ背中を追わせてください。
詩織さん、大好きです。
 
<Ran>



◆紹介曲「あの日 feat.新山詩織
作詞:Ran・新山詩織
作曲:Ran・新山詩織