“らむ”にとっても“らみ”にとっても特別な歌。

 2025年3月5日に“こはならむ”が2nd ALBUM『Iam』をリリースしました。変わるわたしと、変わらないわたし。アルバムタイトルは、ストレートな訳は“私は”ですが、“Lam(らむ)”とも読めるダブルミーニング。こはならむの中で、変わっていく部分と変わらない部分がアルバムで表現されております。新曲を含む全10曲が収録!
 
 さて、今日のうたではそんな“こはならむ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け! 最終回は収録曲「Tonight~月の下眠る君~」にまつわるお話です。自身にとって特別な存在になったこの歌の背景にある、エピソードや想いを綴っていただきました。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。



アルバム『Iam』に収録されている「Tonight~月の下眠る君~」は、私にとって本当に大切な曲です。この曲が生まれた瞬間、そしてその後に曲が様々な人に愛されていく過程は、今でも鮮明に記憶に残っています。
 
この曲は、ストグラ(『グランド・セフト・オートV』を元にした仮想都市“ロスサントス”)で生まれました。この街で私たちは、自分のキャラクターを作成し、まるで第二の人生を歩んでいるかのようにメタバース × ロールプレイを楽しんでいます。私は“こはならみ”役、ゲーム配信者ライトさんは“マクドナルドさん”役です。
 
最初にこの曲を生み出したのは、マクドナルドさんです。
あの日、「勘弁してくれよ」と言いながらギターを弾き始めてくれて、即興でメロディが生まれました。そのメロディはすぐに耳に残り、気づけば鼻歌を口ずさんでしまうほどでした。その後、この歌をマクドナルドさんとこはならみが所属するGBCのメンバーと一緒に歌った時の楽しさや幸福感は今でも忘れられません。
 
「Tonight」がストグラの世界で徐々に広まり、歌う人が増えていく光景に喜びを感じました。
私の曲ではないはずなのに、たくさんの人にこの曲が広がっていくことは、私の曲のように嬉しいです。
街中でこの歌を共有できること、それはこの曲が私たちにとって特別な意味を持つようになった証です。
 
昨年10月4日に開催した私のバースデーライブでは、ライトさんと「Tonight」を歌いました。この瞬間もまた特別でした。
 
ライブのリハーサル中に、「もうちょっと曲を長くしたい」とライトさんに相談したところ、ライトさんが5分ほどでフルバージョンに仕上げてくれました。即興で曲を膨らませるその才能に、改めて驚かされました。リハ中にそんな瞬間を目の当たりにできたことは、本当にラッキーで、「Tonight」の大切な一部分として私の心に残っています。
 
マクドナルドさんが即興で曲を作るところをらみが見てきたのと同じように、ライトさんの制作過程をらむが近くで体験できたことは貴重な体験でした。
 
「Tonight」には、多くの人たちの想いや手が加わっていると思います。それぞれの瞬間が積み重なって、今の「Tonight」があるのだと思うと、この曲は“らむ”にとっても“らみ”にとっても特別なものになりました。
 
マクドナルドさんがインタビューでこんなことを言っていました。

「楽曲は、制作した側にとってどんな曲かではなく、聴いている人がどう感じるかが一番大事で、聴き手にいろいろと考えてもらうのがいい」。

私もその考えに同感しています。私たちの感情を押し付けることなく、聴く人それぞれがこの曲を感じ取ってくれることが何より嬉しいです。
答えは一つではなく、それぞれの心の中にあるものが反映されるからこそ、この曲は多くの人に愛され続けているのだと感じています。
最近は、あまりストグラの街に行くことが出来ていませんが、また気軽に訪れて、この歌を歌い続けていけたらと思ってます。
 
最後に、歌ネットさんで3度もエッセイを書かせていただけたことはとても光栄でした。
普段は、なかなか文章で想いを伝えることが少ない私ですが、こうして今、読んでくださっているあなたに想いを共有できることがとても嬉しいです。
これからももっと曲を作り続けるのはもちろん、LIVEで直接歌を届ける機会もたくさんある予定なので、少しでもこはならむのことを気になって頂いたら、私の歌を聴いてもらえると嬉しいです!
 
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
 
<こはならむ>



◆紹介曲「Tonight~月の下眠る君~
作詞:マクドナルドさん
作曲:マクドナルドさん

◆2nd ALBUM『Iam』
2025年3月5日発売

<収録曲>
1 Overture
2 Have a Good Game!!
3 恋してる自分すら愛せるんだ
4 いつか見た空の色
5 Tonight~月の下眠る君~
6 感傷哀花
7 Attitude
8 ひとりじゃないんだ
9 僕らのファイトソング
10 Iam