2025年4月29日に“愛内里菜”が、25周年を記念した両A面シングル『手紙/Let me fly』をリリースしました。今回の両A面シングルは2形態での発売。2000年3月23日にデビュー、これまでリリースした全楽曲の作詞を手掛けてきた愛内里菜。現在も音楽活動をしながら、YouTubeなどでの配信活動も行っております。
さて、今日のうたではそんな“愛内里菜”による歌詞エッセイをお届け! 活動25年のなかで、音楽から離れた際、抱いた気持ちや気づき。そしてその時間を経て放つ新曲「手紙」と「Let me fly」への思いを綴っていただきました。ぜひ楽曲と併せて、エッセイを受け取ってください。
25年という時の流れ。
その途中、私は一度、歌うことを手放しました。
音楽の世界から離れ過ごした日々。
それでも心のどこかには、いつも“自分の歌”が生きていたように思います。
その道のりの中で私の歌を待っていてくれた人たちがいました。
声をかけてくれた人、手紙をくれた人、静かに見守ってくれた人。
そのひとつひとつが心の奥で優しく灯り続けています。
離れてみて改めて気づいたのは、
私はやっぱり、誰かの心に寄り添う歌を歌いたいということ。
そして時を超え、また歌を形にできたことが心から嬉しいです。
誰かを想いながら歩く人生は、どこまでも続く旅。
その旅の途中で迷ったとき、悲しみに立ち止まったとき、そっと差し出された言葉のぬくもりに救われた経験が私にもあります。
「手紙」は、あの頃から変わらず心に宿っている「ありがとう」を言葉にできたような一曲です。
あたたかい場所をくれたあなたへ。
迷いながらも歩いてきた道の途中で、そっと背中を押してくれた人たちへ。
1000の言葉を翼に変えて、大切な背中へと届けたい。
そんな想いをそっと綴りました。
「Let me fly」は、ゼロから走り出したあの日の情熱と、今の私を重ねて生まれた歌です。
想いを共にしてきたあなたと笑い合い、涙を流し、いくつもの物語を刻んできた。
そのすべてが力となって、今、新しい未来へと羽ばたく勇気をくれる。
一人では開けなかった扉も、あなたとなら越えていける。
そんな信頼や希望を弾けるようなビートに乗せて歌いました。
この2曲は、過去と未来をつなぐ翼。
あなたの心に寄り添いながら、そっと力を与えられる存在になれたら嬉しいです。
この先も、心の奥にある声を信じて大切に音と言葉を紡いでいきたいです。
読んでくれてありがとう。
この音が、あなたの旅路に光を灯しますように。
<愛内里菜>
◆両A面シングル『手紙/Let me fly』
2025年4月29日発売