今回の【あなたの実話、歌にします。】企画は、ありがたいことに800通を越えるエピソードを日本中の皆さんからいただきました。そして、この曲は企画ラストとなる3曲目であり「この企画、最後の一曲を書く」となった時に、熱い想いを書いてくださっていた方が、本当にたくさんいらっしゃったことを思いました。それでも、採用されなかった方も多くいらっしゃるわけで。

そう考えた時、応募してくださった皆様が、共通して過去に経験してきたであろうことや、考えたり思ったりしたであろうことを最後の一曲として歌にすることができたら、と。そうすれば「採用できなくてごめんねっ」の想いも、今回の企画に関わってくださった全ての皆さまに贈ることができるんなるんじゃないかなって。自分の中でそう考えていった先に「それはきっとお父さんやお母さんのことなんじゃないかな」って思いました。

もちろん、片親だったり、もしかしたら生まれて物心つく頃には両親がいなかったり、またはご両親と仲良くできていなかったり、いろんな境遇で皆さん育ってきているとは思います。でも皆、今の自分のこの命があるのはやっぱりご両親がいてくれたからこそで。そう考えたら、たとえ「自分は愛を注いでもらえずに育った」と感じている人がいたとしても、それでもやっぱりご両親には「この命を授けてくれてありがとう」だと思うのですよね。

そんなことも考えながら「親と子の歌って、きっと多くの人の心に寄り添えるんじゃないかな」って。そう思いテーマを決めました。そんな中、とくにエピソードが印象強かったのがHITOMIです。お子さんから言われた「僕がママを守る」っていう言葉だったり。息子が結婚するときは「私はいいお母さんだったかな？私はあなたを幸せにできていましたか？と聞きたいです」という想いだったり。そのような部分を、そのまま歌詞にしたいなというインスピレーションを感じてHITOMIさんのエピソードから歌を書かせていただくことを決めました。

ハジ→さんの歌は、私の中でハズレが一切なく、全部全部大好きです。そんなハジ→さんに自分の歌を作ってもらえたらどんなに幸せだろうと思い、応募させて頂きました。応募数も多いだろうし、どうせ選ばれないだろうな…という気持ちだったので、スタッフさんからお電話を頂いたときは耳を疑いました。こんな夢みたいな話って現実に起きるんだ！！と未だに信じられない気持ちです。

友人に報告したところ、「HITOMIが親にも頼らず、1人でずっと頑張ってきた御褒美じゃない？ 辛いことたくさんあったのに…頑張ってきたもんね」と、、、シングルマザーとして生きてきた私の過去を、ずっと傍で見てきた友人が号泣で、私も一緒に泣いちゃいました。たくさんのエピソードの中から選んで頂き、ハジ→さん、歌ネットさん、素敵な企画をして頂き、本当にありがとうございました。息子が小さな時に言ってくれた「僕がママを守る」という言葉と共に、一生の宝物になりました。