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  • 松室政哉
    「…春のうちに」とつぶやいた。
    「…春のうちに」とつぶやいた。

    松室政哉

    「…春のうちに」とつぶやいた。

     2024年9月18日に“松室政哉”がニューアルバム『LABORATORY』をリリースしました。今作には、BRADIO、矢井田 瞳、堂島孝平&岸本ゆめの(ex:つばきファクトリー)など、様々なアーティストとのコラボ楽曲を中心に全11曲が収録。さらに、音源化が熱望されていた人気曲「フレンチブルドック」などの新曲や、“福耳”の「イッツ・オールライト・ママ」も収録されるなど、バラエイティーに富んだ豪華な作品となっております。      さて、今日のうたではそんな“松室政哉”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回が最終回。綴っていただいたのは、収録曲「 春のうちに with The Songbards 」にまつわるお話です。その音楽にいつも心地よい風が吹いているような印象を抱いていたバンド・The Songbardsとのコラボ楽曲。その制作の様々なエピソードを明かしてくださいました。ぜひ楽曲と併せて、エッセイをお楽しみください。 今回は「春のうちに with The Songbards」について書きたいと思う。   振り返ってみれば、松室の楽曲の中で「春」をテーマにしたものはあまり多くない。そんなこともあり、The Songbardsとのコラボレーションは春の歌にしたいと伝えた。彼らの音楽にはいつも心地よい風が吹いている印象があって、そのエッセンスと春のイメージは相性が良いのではないかと考えていた。    制作もこれまで同様にスムーズに進んでいった。まずはThe Songbardsがデモを制作してくれたのだが、その時点で既に彼らのキャラクターが溢れていて、とても素敵な仕上がりだった。そこに僕なりの要素を加えて再構築していく。具体的には、新たにBメロを追加し、鍵盤系のサウンドを重ねていった。   そしてあっという間にレコーディング当日を迎えた。   余談になるが、レコーディング当日は強めの雨が降っていた。駅からスタジオまで折り畳み傘をさして向かったのだが、到着して傘を畳む時に、手を怪我してしまった。結構しっかりと怪我をしてしまい、応急処置をする羽目に。そのせいで少しテンションが下がってしまったのだが、結果的にはそのアンニュイなテンションがこの曲の歌入れに効果的に働いた。   レコーディング自体は順調に進んだ。 コーラスには松原くんと岩田くんも参加してくれたのだが、全員が歌えるのがこのバンドの強みだと実感する瞬間であった。    実はレコーディングが終わるまで、この曲のタイトルは決まっていなかった。全ての録りが終わってロビーに集まり、メンバーで色々とタイトルを出し合ったものの、なかなか決まらない。そんな時、ラフミックスを終えたエンジニアのいまぜきさんが、コーヒーをすすりながら、「この曲って春のうちにリリースするんだっけ?」と何気なく言った。その瞬間、上野くんがパッと閃いたような表情をして「…春のうちに」とつぶやいた。それでタイトルが決まったのだが、その時の上野くんの表情がまるでドラマのワンシーンのようで今でも忘れられない。   The Songbardsの浮遊するようなサウンドは、僕にとっては新鮮なものだった。意識と無意識の間を行ったり来たりするようなこの曲は、アルバム『LABORATORY』を作品として完成させる上で、非常に重要な一曲となった。 < 松室政哉>   ◆紹介曲「 春のうちに with The Songbards 」 作詞:松室政哉・The Songbards 作曲:松室政哉・The Songbards  ◆ニューアルバム『LABORATORY』 2024年9月18日発売   <収録曲> 1.星屑箱 2.LOVEなシーン with BRADIO 3.2人のコンプライアンス(松室政哉×山崎まさよし) 4.ラ・タ・タ ~すべてはフィーリング~ feat.堂島孝平&岸本ゆめの 5.Breathing feat.MORISAKI WIN 6.ホットミルク feat.井上苑子 7.春のうちに with The Songbards 8.Rewrite(浜端ヨウヘイ×松室政哉) 9.Life is Beautiful feat.矢井田 瞳 10.イッツ・オールライト・ママ(福耳) 11.フレンチブルドッグ

    2024/10/25

  • 松室政哉
    聞いた瞬間「ヤイコだーー!」と心の中で叫んだ
    聞いた瞬間「ヤイコだーー!」と心の中で叫んだ

    松室政哉

    聞いた瞬間「ヤイコだーー!」と心の中で叫んだ

     2024年9月18日に“松室政哉”がニューアルバム『LABORATORY』をリリースしました。今作には、BRADIO、矢井田 瞳、堂島孝平&岸本ゆめの(ex:つばきファクトリー)など、様々なアーティストとのコラボ楽曲を中心に全11曲が収録。さらに、音源化が熱望されていた人気曲「フレンチブルドック」などの新曲や、“福耳”の「イッツ・オールライト・ママ」も収録されるなど、バラエイティーに富んだ豪華な作品となっております。      さて、今日のうたではそんな“松室政哉”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾。綴っていただいたのは、収録曲「 Life is Beautiful feat.矢井田 瞳 」にまつわるお話です。自身の憧れであり、音楽的にも大きな影響を受けてきた存在、矢井田 瞳とのコラボ楽曲。その制作の様々なエピソードを明かしてくださいました。ぜひ楽曲と併せて、エッセイをお楽しみください。 今回は3rd Album『LABORATORY』から「Life is Beautiful feat.矢井田 瞳」について書きたいと思う。   矢井田 瞳さん、ヤイコさんは、僕が10代の頃からずっと聴いてきたアーティストであり、その音楽には大きな影響を受けてきた。そんな憧れのヤイコさんと楽曲制作を一緒にできることに、嬉しさと緊張が半々だった。   ヤイコさんは、BRADIOと同じく、僕の対バン企画「LABORATORY」に出演していただいたことがある。その時に感じたのは本当に優しい方だということ。“やっぱり素晴らしい人間性が素晴らしい音楽を生み出すんだ”と感じた。    今回の楽曲コラボも、ヤイコさんは快く引き受けてくださった。対面で打ち合わせをしたときに出てきたキーワードが「Life is Beautiful」。その言葉をもとに、僕は土台となるデモを作ることにした。   最初はトラックの雰囲気だけを作ろうと思っていたが、気がつくとサビまでゴリゴリに作り込んでしまった。特にイントロには、10代の頃に聴いていたヤイコさんのサウンドへのオマージュを込めた。イントロ、A、A’(ヤイコさんパートのためトラックのみ)、サビのワンコーラスをデモとして提出。その時僕のソロパートとサビにはすでに歌詞もあった。   すると、あっという間にヤイコさんの仮歌が送られてきた。それはもう本当に素敵で、最初に聞いた瞬間「ヤイコだーー!」と心の中で叫んだのを覚えている。そこからのやりとりはスムーズで、歌詞やメロディーを作っては送り合う、まるで手紙を交わしているかのような時間だった。    そして、歌詞が完成するや否や、すぐにレコーディングへと進んだ。ちなみに今回のコラボシリーズ全体がタイトなスケジュールで進行していた。ヤイコさんをはじめ、全力でクリエイティブを注いでくれたすべてのアーティストに感謝している。    レコーディングでは、ベースに佐藤慎之介(ZION)、ギターにヤジマレイ(ReiRay)を迎えた。2人のアイデアが湧き出し、打ち込みのビートが生き生きと動き出した。そしてヤイコさんの歌入れ。圧巻のパフォーマンスで、あっという間にレコーディングが終了した。まさにプロの仕事を目の当たりにした瞬間だった。   ヤイコさんの歌のパワーに引っ張られて、僕もいつもよりスムーズに歌を録り終えることができた。こうして完成した曲は、世知辛い今を生きる人々に捧げる、まさにラブレターのような作品。   もし10代の僕がこの曲を聴いていたら、一体何を感じたのだろうか。   <松室政哉> ◆紹介曲「 Life is Beautiful feat.矢井田 瞳 」 作詞:矢井田瞳・松室政哉 作曲:矢井田瞳・松室政哉  ◆ニューアルバム『LABORATORY』 2024年9月18日発売   <収録曲> 1.星屑箱 2.LOVEなシーン with BRADIO 3.2人のコンプライアンス(松室政哉×山崎まさよし) 4.ラ・タ・タ ~すべてはフィーリング~ feat.堂島孝平&岸本ゆめの 5.Breathing feat.MORISAKI WIN 6.ホットミルク feat.井上苑子 7.春のうちに with The Songbards 8.Rewrite(浜端ヨウヘイ×松室政哉) 9.Life is Beautiful feat.矢井田 瞳 10.イッツ・オールライト・ママ(福耳) 11.フレンチブルドッグ

    2024/10/18

  • 松室政哉
    仮タイトルは「松室 Say Yeah!」だった。
    仮タイトルは「松室 Say Yeah!」だった。

    松室政哉

    仮タイトルは「松室 Say Yeah!」だった。

     2024年9月18日に“松室政哉”がニューアルバム『LABORATORY』をリリースしました。今作には、BRADIO、矢井田 瞳、堂島孝平&岸本ゆめの(ex:つばきファクトリー)など、様々なアーティストとのコラボ楽曲を中心に全11曲が収録。さらに、音源化が熱望されていた人気曲「フレンチブルドック」などの新曲や、“福耳”の「イッツ・オールライト・ママ」も収録されるなど、バラエイティーに富んだ豪華な作品となっております。      さて、今日のうたではそんな“松室政哉”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第1弾。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 LOVEなシーン with BRADIO 」にまつわるお話です。BRADIOと共に行なった楽曲制作の様々なエピソードを明かしてくださいました。ぜひ楽曲と併せて、エッセイをお楽しみください。 BRADIOとの出会いは2019年、彼らの対バンツアーの仙台公演に呼ばれたことがきっかけだった。BRADIOのステージは、観客だけでなく、メンバー自身もライブを楽しみ、音楽を心から感じている様子が伝わってくる素晴らしい時間だった。さらに、BRADIOのファンが温かく僕を迎えてくれたことも非常に印象的だった。   その後、松室の対バン企画「LABORATORY」に出演していただき、ステージではコラボも行なった。この経験を経て、いよいよ楽曲制作へと進むことになる。   制作に入るにあたり、まずはオンラインで集まり、どんな曲にするかを話し合った。僕は、80年代後半から90年代にかけてのニュージャックスウィング的なサウンドを提案。さらに、BRADIOが持つカラフルな印象を取り入れ、「松室政哉を限界突破させてほしい」と頼んだ。ここが僕にとって一番重要なところだった。   すると、あっという間にBRADIO側から土台となるトラックが送られてきた。これが本当に素晴らしかった。グルーヴィーで洗練されたトラックはまさにBRADIOらしいワクワクするものだった。受け取ったトラックにシンセやブラスを重ねていくうちに、どんどん楽しくなり、気づけばモリモリなサウンドになっていた。最初は「やりすぎかな?」とも思ったが、デモを送ると「いい感じ!」と言ってもらえたので、コラボレーションならではのクリエイティブな判断ができた。   ちなみに、この時点でのデモの仮タイトルは「松室 Say Yeah!」だった。完成間近までこの仮タイトルが使われていて、「このままタイトルになるのか…?」と少しドキドキしていたのはここだけの話だ。   その後、ボーカルの真行寺さんとメロディや歌詞をキャッチボールしながらブラッシュアップしていった。お互いのフレーズに影響を与え合いながら進めるこの作業は、まさにコラボレーションの極みだ。中盤で真行寺さんから「LOVEなシーン」のフレーズが出たとき、この曲が間違いなく爆発力を持つ作品になると確信した。   そのままスムーズにレコーディングに突入し、ドラムは松室のライブやレコーディングでは欠かせない存在の坂本暁良が叩いてくれた。彼の正確かつエモーショナルなプレイが、この曲の重要な軸となった。ギターの大山さん、ベースの酒井さんはレコーディング中も多くのアイデアを出してくれた。これによって今聴いてもらっている踊れるサウンドが完成していった。   その日のうちに、真行寺さんと僕の歌入れも行った。別々のブースに入り「せーの」で同時にレコーディング。真行寺さんの熱量に引っ張られて、僕もこれまでにないテンションで歌入れができた。深夜にまで及んだレコーディングも無事に終了。   すべての録音が終わり、エンジニアのいまぜきさんがトラックをまとめてくれていた。その音が、ロビーでリラックスしていた僕たちに聴こえてきたとき、僕が「なぜかこの曲、泣けません?」と言うと、皆が「わかる!」と共感してくれた。キャパシティを超えるほどのHAPPYは、時に泣けてしまうものなのかもしれない。   こうして一緒に楽曲を作り上げてくれたBRADIOに、心から感謝している。   <松室政哉>   ◆紹介曲「 LOVEなシーン with BRADIO 」 作詞:真行寺貴秋・松室政哉 作曲:BRADIO・松室政哉  ◆ニューアルバム『LABORATORY』 2024年9月18日発売   <収録曲> 1.星屑箱 2.LOVEなシーン with BRADIO 3.2人のコンプライアンス(松室政哉×山崎まさよし) 4.ラ・タ・タ ~すべてはフィーリング~ feat.堂島孝平&岸本ゆめの 5.Breathing feat.MORISAKI WIN 6.ホットミルク feat.井上苑子 7.春のうちに with The Songbards 8.Rewrite(浜端ヨウヘイ×松室政哉) 9.Life is Beautiful feat.矢井田 瞳 10.イッツ・オールライト・ママ(福耳) 11.フレンチブルドッグ

    2024/10/11

  • 松室政哉
    それが無ければ僕は音楽を続けてなかっただろう。
    それが無ければ僕は音楽を続けてなかっただろう。

    松室政哉

    それが無ければ僕は音楽を続けてなかっただろう。

     2020年3月11日に“松室政哉”が最新EP『ハジマリノ鐘』をリリース!つらく苦しい日常が続いても、今の人生を、今の自分を、今生きているこの世界を愛したい。主人公の苦悩と葛藤を綴った【ハジマリ】のラブソングとなっているタイトル曲「ハジマリノ鐘」他、全5曲が収録されております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放つ“松室政哉”本人による歌詞エッセイを、3週に渡りお届け! 第1弾 、 第2弾 に続く最終回は、今作の収録曲「 どんな名前つけよう 」にまつわるお話。ご自身の“曲作りの歴史”を、小学校時代まで遡って綴っていただきました。是非、最後までご堪能ください…! ~最終回歌詞エッセイ「 どんな名前つけよう 」~  第2弾のコラムで、僕がサザンオールスターズがきっかけで小学生の頃から曲作りを始めた事を書かせて頂いた。今回は僕の曲作りの歴史を書いてみようと思う。  僕はおもちゃのピアノを使って独学で作曲を始めた。ピアノを弾きながら歌う“弾き語り”は出来なかったので、ピアノをラジカセに録音しそれを鳴らしながら歌っていた。途中から、歌も一緒に録音したい!と思い始めた。どうすれば出来るか…。必死に考えた結果、ラジカセで録音したピアノの音と僕の歌を、もう一つのラジカセで録音する方法を思いついた。音楽に詳しい人が周りにいない環境でこれを思いついた時、少年時代の僕は発明だと思っていた。  その後、そこに他の音を重ねていく方法も取り入れた。やり方は同じ。想像してもらうとわかると思うが、歌とピアノを録ってその後に色んな音(キーボードで違う音色を鳴らしたり、ドラム風に机を叩いたり...)を同じ方法で重ねていくと、どんどん音質が悪くなって最初に録った歌がもうほぼ聴こえないのだ。それでも、僕は満足していた。とても楽しかった。  小学校6年生の頃になると、パソコンでの作曲をしていた。ネット上で見つけたフリーの打ち込みソフトで何百曲と作った。このソフトがフリーの割に色んなことができた。16のパートを同時に鳴らすことができ、譜面上に視覚的に音符を乗せていくだけで曲になっていくのだ。16もトラックがあるので、ストリングスやブラスなども曲に入れることができた。音はチープ(イメージは昔のホームページで自動で流れてくるBGMみたいな)だが、このソフトで作曲やアレンジを独学で学んだのである。  中学2年生の頃に、親に頼んでMTRを買ってもらった。MTRとはマルチトラックレコーダーの略。マイクやギター等をそれに繋いで色んな音を重ねていけるのだ。先述したソフトでドラムとベースだけを打ち込み、MTRでそれにギターや歌を重ねていった。ソフトだけではチープだった音が、少しずつそれらしくなってきた。  中3で僕はバンドを組んだ。ここで初めて人と一緒に曲を作り上げていく事を学ぶのである。ドラム、ギター、ベース、そして僕がギターボーカル。4人で一つの曲を作り上げる作業は非常に新鮮だった。他のアイデアを聞くことで、自分で一人で行ってきた作業がどんなものだったのか客観的に見ることが出来た。この経験は今の制作に非常に大きな影響を与えている。  これが僕の曲作りの始まりの景色だ。何をしても飽き性だった僕が、唯一集中して熱くなれたものが音楽であり、曲作りだった。あの時の曲作りの楽しさが今も同じ温度で続いている気がする。 “ボロボロになってもまだ鳴らしてるおもちゃのピアノ”  それが無ければ僕は音楽を続けてなかっただろう。  3回にわたって自分の音楽人生を振り返ってきた。書きながら、自分でも忘れかけていた事がどんどん鮮明に思い出された。この様な場所を作ってくださったUta-Netさんに感謝したい。 <松室政哉> ◆紹介曲「 どんな名前つけよう 」 作詞:松室政哉 作曲:松室政哉 ◆EP『ハジマリノ鐘』 2020年3月11日発売 UMCA-10073 ¥3,300(税別) <収録曲> M1.ハジマリノ鐘 M2.にらめっこ M3.My Hero M4.どんな名前つけよう M5.マーマレードジャム

    2020/03/18

  • 松室政哉
    中学1年生の僕はスタンド席からステージをじっと見つめていた。
    中学1年生の僕はスタンド席からステージをじっと見つめていた。

    松室政哉

    中学1年生の僕はスタンド席からステージをじっと見つめていた。

     2020年3月11日に“松室政哉”が最新EP『ハジマリノ鐘』をリリース!つらく苦しい日常が続いても、今の人生を、今の自分を、今生きているこの世界を愛したい。主人公の苦悩と葛藤を綴った【ハジマリ】のラブソングとなっているタイトル曲「ハジマリノ鐘」他、全5曲が収録されております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放つ“松室政哉”本人による歌詞エッセイを、3週に渡りお届け! 第1弾 に続く第2弾で綴っていただいたのは、今作の収録曲「 My Hero 」にまつわるお話。中学1年生の彼が初めて、憧れの存在“桑田佳祐”さんのライブを観たときの想いとは…。 ~第2弾歌詞エッセイ「 My Hero 」~  一曲目が始まった。中学1年生の僕はスタンド席からステージをじっと見つめていた。想像をはるかに超えた大きな音が足元からも振動になって身体に伝わってくる。まばゆい照明がステージの真ん中に立つ一人の男を照らしている。沸き立つ歓声。 “もうそれしかなかった”  2002年11月、僕は家族と大阪から新幹線で名古屋へ向かっていた。ナゴヤドームで人生初めてのライブを観るためだった。それは小学生の頃から憧れの存在である桑田佳祐さんのソロライブだ。その年の9月に発売された『ROCK AND ROLL HERO』というオリジナルアルバムを引っ提げてのドームツアーが行われていた(ちなみにこのアルバムは未だに僕の中で人生の一枚である名盤だ)。僕が突然、親に桑田さんのライブに行きたいと言ったため大阪のチケットは取れなかった。しかし、その後に名古屋公演のチケットを手に入れてくれた。  小学生の頃に親の影響でサザンオールスターズに出会い、そこから見よう見まねで作曲を始めた。ピアノもサザンの曲を今で言う耳コピをして、独学で練習した。歌詞も必要なので、桑田さんの曲に出てきそうな言葉をただ並べて歌った。作った曲を古いラジカセで録音して、完成したものを無理やり親に聞かせる。そんな子供時代を過ごしていた。まさに僕の音楽の原点であり、未だに音楽脳のほとんどがサザンオールスターズで埋め尽くされている。  そんな桑田さんのソロライブがあると知り、親に頼み込んだのだ。親もファンではあるがライブには行ったことが無かったので、快く行こうと言ってくれた。  当日は少し早めに名古屋へ到着し、少しだけ家族で観光した。名古屋城に行き、城内にある金のシャチホコの模型に乗って写真を撮った。ただ正直、その後のライブが楽しみすぎて気が気じゃなかった。名古屋城にはまたゆっくり訪れてみたい。  そして、遂にナゴヤドームに到着した。会場に入るとその規模の大きさに驚いた。会場内に立ち込める薄いスモークが印象的だった。取れた席はスタンド席でステージからは遠く離れていた。こんなに遠くて本当に音が聞こえるのか心配になった。初めてという事もあり、ライブがどんなものなのか全くわかっていなかった。アルバムを出した後のライブだから収録曲順に歌うのかな?とか、どんな姿勢で見ればいいのか、とか少し不安もあった。  しかし、始まるとそんな事を気にしている暇なんてなかった。約3時間ほどのライブだった記憶がある。映像でしか見たことのない桑田さんが遠くからではあるが確実に見えていた。ライブの間、僕はまばたきするのも惜しむように、全てを目に焼き付けようとしていた。アンコールが終わる頃には放心状態になっていた。観ている間、自分が笑っていたのか泣いていたのか覚えてない。ただ、心の中に広がりつつあった思いが確信に変わっていた。音楽で生きてみたい。どんな風に動けば出来るのかも、誰にお願いすれば良いのかもわからないが、音楽で生きたい。  時が経ち、今僕はステージに立つ人間になった。誰かの憧れになりたいなんて大それた思いは無い。しかし、先日とあるライブで小学生の男の子が僕に手紙をくれた。そこには僕に憧れてギターを始めたと書いてあった。そしていつか一緒に歌いたい、と。自分の身体より大きいアコースティックギターを抱え、真剣な顔でギターを弾いている写真も同封されていた。  まさにあの日の自分を見ているようで胸が熱くなった。それと同時に彼のために、同じように思ってくれる誰かのために、音楽に真摯に向き合う姿勢をしっかりと見せたいと改めて思えたのだ。 <松室政哉> ◆紹介曲「 My Hero 」 作詞:松室政哉 作曲:松室政哉 ◆EP『ハジマリノ鐘』 2020年3月11日発売 UMCA-10073 ¥3,300(税別) <収録曲> M1.ハジマリノ鐘 M2.にらめっこ M3.My Hero M4.どんな名前つけよう M5.マーマレードジャム

    2020/03/11

  • 松室政哉
    番組の途中だったが僕はテレビを消し、ピアノの前に座った。
    番組の途中だったが僕はテレビを消し、ピアノの前に座った。

    松室政哉

    番組の途中だったが僕はテレビを消し、ピアノの前に座った。

     2020年3月11日に“松室政哉”が最新EP『ハジマリノ鐘』をリリース!つらく苦しい日常が続いても、今の人生を、今の自分を、今生きているこの世界を愛したい。主人公の苦悩と葛藤を綴った【ハジマリ】のラブソングとなっているタイトル曲「ハジマリノ鐘」他、全5曲が収録されております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放つ“松室政哉”本人による歌詞エッセイを、3週に渡りお届け!その第1弾で綴っていただいたのは、タイトル曲「ハジマリノ鐘」にまつわるお話です。上京する前の気持ち、上京したての頃の気持ち、そして今の気持ち…。彼のなかで“ハジマリノ鐘”が鳴ったのは、一体どんな瞬間だったのでしょうか。 ~第1弾歌詞エッセイ「ハジマリノ鐘」~  2012年、春。高校時代の同級生が運転してくれる軽自動車で僕は上京した。その日は爆弾低気圧の影響で暴風雨が東京を襲っていた。しかし荒れた天気とは裏腹に、僕はこれから始まる新しい生活への期待に胸を膨らませていた。  14歳の頃から大阪で音楽活動を始め、10代の音楽コンテストでは数回全国大会に出場するなど、周りから見ると順調な音楽生活を送っていたのかも知れない。でも何故か満足できなかった。正確に言うと、満足してしまいそうな自分に満足できなかった。自分の音楽をもっと多くの人に届けたい。ただそれだけの思いで僕は上京することを決めた。22歳の僕には何のプランも無かったが、今の状況をガラッと変えて音楽と向き合あう事が必要だと考えたのだ。  母に上京したいと伝えた時の話がある。大学も中退して、先の見えない音楽活動をしている僕が、もっと先の見えない選択である上京を決断したことには反対されるのではないかと思っていた。意を決して話し出すと、案の定、母は泣き出した。やっぱり反対されるか、と思ったが母の言葉は僕の予想とは真逆の答えだった。 「やっと言ってくれた。あんたが本気で音楽したいのなら、私は東京しか無いと思っていた。」  反対されると思っていた10秒前の自分が急に情けなく思えた。こんなに近くで応援してくれている人の気持ちをちゃんとわかってなかったのだ。  東京に活動の場を移した頃に出来たのが「ハジマリノ鐘」だ。テレビで隕石についての番組が放送されていて、僕はぼんやりと観ていた。地球の46億年の歴史の中で壊滅的な被害を及ぼす隕石は幾度となく落ちている。そしてこれからも隕石は地球に落ちてくると言う。その狭間で生命が誕生し、僕らは今生きているのだ。地球の歴史の中で見るとちっぽけな時間だが、だからこそ今僕らが生活していることが奇跡に思えた。番組の途中だったが僕はテレビを消し、ピアノの前に座った。Cのコードを弾きながら自然とメロディと言葉が出てきた。 “はじまりの鐘が鳴る”  その言葉がどこから出てきたのかは正直あまり覚えていない。ただ、壮大なテーマを扱った番組を見た後だが、むしろすごく身近な世界を歌いたいと曲を作りながら思っていたのは覚えている。まだ上京したばかりで知り合いもいない、まさに一人を感じるあの時だったからこそ、自分の人生で身近に感じられる人々への思いが溢れていたのだと思う。 そしてこれからそんな風に思える出会いがいくつあるのだろうか、とも。  上京という選択が、自分の人生の終わりに間違ってなかったと思えるために何をすれば良いのか。僕を送り出してくれた人々に喜んでもらうために何をすれば良いのか。そして自分が信じる音楽をたくさんの人に届けるために何をすれば良いのか。そんな事をこの曲を作りながら考え始めた。そして、それは今も考えている。  曲作りは、僕の中に存在している言葉やメロディをその時の感情のうねりに合わせて吐き出していく作業だと思っている。「その言葉がどこから出てきたのかは正直あまり覚えていない。」と言ったが、いつからか心の中に浮かんでいたぼんやりとした何かが形になったのがサビの言葉なのだと思う。  あの日、大雨の東京に降り立った僕の中ではじまりの鐘は鳴っていたのだ。 <松室政哉> ◆紹介曲「 ハジマリノ鐘 」 作詞:松室政哉 作曲:松室政哉 ◆EP『ハジマリノ鐘』 2020年3月11日発売 UMCA-10073 ¥3,300(税別) <収録曲> M1.ハジマリノ鐘 M2.にらめっこ M3.My Hero M4.どんな名前つけよう M5.マーマレードジャム

    2020/03/04

  • 松室政哉
    あぁ、大丈夫になれないままの僕を憎んだ。
    あぁ、大丈夫になれないままの僕を憎んだ。

    松室政哉

    あぁ、大丈夫になれないままの僕を憎んだ。

    告げられた別れから もう随分経ってるのに 夜が来るとまだ思い出してしまうんだ 「Fade out」/松室政哉  2018年10月31日に“松室政哉”が1st Album『シティ・ライツ』をリリースしました。今日のうたコラムでは今作から新曲「Fade out」をご紹介。歌の冒頭から見えてくるのは、もう随分前に恋人にフラれてしまった<僕>の姿です。眠れぬ夜、とりあえず暗闇のなか横たわっていると、悶々と負のスパイラルに陥ってしまうことってありますよね…。 僕に足りないものを 今更 頭に浮かべたら 君が欲しがった物ばかりだった 気づけば君の面影探して 最終バスに揺られていたんだ 君に会いに行くあの日のように 身体はまだ覚えてても フェードアウトは速度を上げて 二人の季節 飲み込んでゆく あぁ、大丈夫になれないままの僕を憎んだ 「Fade out」/松室政哉  そして<君>のことを思い出すと同時に、脳内では“どうしてこうなってしまったのだろう”という原因探しが始まります。そばにいる時は、考えなかったであろう<僕に足りないもの>。それは<君が欲しがった物ばかり>で、だけど叶えてあげられなかった物ばかりで、その結果<君>の心に<僕>への“落胆”が積み重なって、別れにたどり着いてしまった。  音がだんだん聞こえなくなってゆくように、画面がだんだん真っ黒にかわってゆくように、<君>の愛情は【Fade out(フェイドアウト)】で徐々に薄れていったことが伝わってきますね。しかし、きっとそんな曖昧な失い方だったからこそ<僕>はまだその<フェードアウト>を受け入れられていません。ゆえに【真夜中のラブレター現象】が起きるのです。    【真夜中のラブレター現象】とは、深夜に感情が高ぶり、思っていることをすべて吐き出したくなる衝動のこと。同様に<僕>も、真夜中に<君の面影>で心を揺さぶられ、たまらず<最終バスに揺られて>あの街へと向かっております。<大丈夫になれないままの僕を>憎みながらも、どこかで<フェードアウト>を止められる期待を捨てられずに…。 駅前のバスターミナル 見覚えのないオフィスビル 何度も来たはずの映画館は無かった 大きく変わってゆく 街並みに君が重なった 僕はたった独り立ち止まっていた 気づけば遠くの空が白んで 始発のバスまであと1時間 君と過ごしたすべての日を輝く思い出にするため フェードアウトに耳を澄ませて 二人の季節 胸に仕舞うんだ あぁ、君のいないまだ見ぬ方へ進み出さなきゃ 「Fade out」/松室政哉  でも、懐かしいはずの<駅前のバスターミナル>に着いてみて、改めて<僕>が思い知るのは悲しい現実でした。無かったはずの場所にあるオフィスビル。あったはずの場所に無いあの映画館。もう<二人の季節>が刻まれていた<街並み>は大きく変わっていたのです。<君>の心と同じように。変われないのは<たった独り>だったのです。    そうやって打ちのめされて、気づけば朝。真夜中のラブレターを翌朝、冷静に読み返して恥ずかしくなるように、昨夜の<僕>の期待もみるみるしぼんでいることでしょう。ただし“悲しい現実”によって、必ずしも心のベクトルが負に向くわけではありません。むしろ逆。やっと<僕>は<フェードアウトに耳を澄ませて 二人の季節 胸に仕舞うんだ>と、<君のいないまだ見ぬ方へ進み出さなきゃ>と思える段階に変わっております。 もう、帰ろうか。 届かない手紙を書くように 言えなかったサヨナラ呟けば 少し軽くなった 気づけば僕なりの結末は ほろ苦い旅に落ちていたんだ 振り向く気持ち抑え込んで 戻らない日 後にしたら フェードアウトは終わりむかえた 僕はバスをゆっくり降りたんだ “もう大丈夫”って言える気がした 明けてゆく街 「Fade out」/松室政哉  こうして幕を閉じてゆく歌。終盤の<届かない手紙>とは、まさに前述した【真夜中のラブレター現象】にも繋がる気がしますね。衝動的に手紙を書くように<最終バスに揺られて>会いに来たものの、結局ダメだった。それでもこの行動は無駄じゃなくて<言えなかったサヨナラ>を呟くことができたからこそ<僕なりの結末>を迎えられそう…。    ラストの<フェードアウトは終わりむかえた>というフレーズからは、もう<僕>もちゃんと“恋の終焉”を受け入れていることがわかります。さらに歌の冒頭では<大丈夫になれないままの僕を憎んだ>けれど、最後には<“もう大丈夫”って言える気がした>と歌われているところが、希望的です。ほろ苦い旅を終えて、バスを降りた<僕>は<明けてゆく街>で、ほんの少し変われた今日を歩んでゆくのでしょう。    失恋から立ち直れない方、フェードアウトした恋を受け入れられない方、是非、松室政哉の「Fade out」を聴いてみてください。あなたにもいつか“もう大丈夫”って言える朝が、やってきますように…! ◆紹介曲「Fade out」 作詞:松室政哉 作曲:松室政哉 ◆1st Album『シティ・ライツ』 2018年10月31日発売 初回限定盤 UMCA-19058 ¥3,800(税抜) 通常盤 UMCA-10061 ¥3,000(税抜) <収録曲> M1.毎秒、君に恋してる M2.Fade out M3.アイエトワエ M4.きっと愛は不公平 M5.午前0時のヴィーナス M6.衝動のファンファーレ M7.Matenro M8.群像どらまちっく M9.今夜もHi-Fi M10.海月 M11.息衝く

    2018/11/12

  • 松室政哉
    世界で一番小さな海を受け止めさせてよ。
    世界で一番小さな海を受け止めさせてよ。

    松室政哉

    世界で一番小さな海を受け止めさせてよ。

     2018年9月19日に“松室政哉”がメジャー1stシングル「海月」をリリースします。タイトル曲は、彼が10代のころに制作し、ずっと温め続けてきた大切な歌。そして、今年4月からオープニングアクトとして同行してきた、スキマスイッチの全国ツアーの中で披露しながら完成させた、珠玉のバラードソングです。今日のうたコラムでは、そんな1曲をご紹介いたします。尚、すでにMVが公開されており、歌詞も先行公開中!  松室政哉は『自分の曲の中で「海月」ほど、「何かを犠牲にしてでも誰かを愛すること」を描いた作品はないので、純粋に人を愛する気持ちを感じてもらえたら嬉しいです』とコメント。自分の存在を【海月(クラゲ)】になぞらえ、愛する<君が流した涙の海>に浮かんでいるのが、この歌の主人公<僕>です。では<僕>は海月として、何を犠牲にし、どんなふうに<君>を愛しているのでしょうか。 こんなに君のこと想えば想うほど苦しくなる この手伸ばせば触れられるくらい近くにいても 俯いた瞳から溢れてくその記憶を拭うために 僕に出来ること ずっと探してるんだ 「海月」/松室政哉  俯いた顔、瞳から溢れてゆく涙、それに含まれた記憶…。今<君>は、深く傷つき、悲しみ、涙で出来た海の底で沈黙しているような状態であることが想像できます。それほどに大きな喪失を経験したのでしょう。そんな<君>を愛している<僕>は、たとえ<この手伸ばせば触れられるくらい近くにいても>、自分の手で直接、濡れた頬を拭ってあげることも、抱きしめることもできません。何故なら、二人はそうした関係ではないから。  強引に触れたりすれば、今にも崩れそうに脆くなっている<君>の心は、さらに傷を増やしてしまうかもしれません。だから、決してこの手を伸ばしてはいけない。そうした意味でも<僕>は<海月>なのではないでしょうか。“触手”で刺してしまわぬよう、どんなに<君のこと想えば想うほど苦しく>なっても、想いを押し殺し、恋心を犠牲にし、許されるギリギリの距離を保ち続けているのです。 例えば夜の海に映る月明かりは 波間に揺らいでも 水平線まで明日への道を描いてくのさ 「海月」/松室政哉 例えば夜の海に映る月明かりは 淡い輝きでも 闇を掻き分けて 遥か彼方を照らしてくのさ 「海月」/松室政哉  とはいえ、愛する人の傷ついている姿をただ見ているだけなんて出来ません。そこで主人公が<僕に出来ること>のひとつとして考えたのが【言葉】です。きっと<夜の海>とは、暗闇の中で<君>が流し続けている涙のこと。その涙には必ず“微かな希望”が映っていて<明日への道を描いてくのさ>と、<遥か彼方を照らしてくのさ>と、そっと<僕>は語りかけるのです。それは決して、眩しすぎる光を押し付ける類のものではなく、まさに<月明かり>のように淡く輝いて<君>に寄り添う言葉に感じられます。 君が流した涙の海に浮かぶ僕は海月 初めて覗いた深い場所には 断ち切れない想いの欠片 沈んでた 世界で一番小さな海を受け止めさせてよ 失ってから気付くものなんて僕はいらないから 君が流した涙の海に浮かぶ僕は海月 彷徨いながら もがきながらも 散らばった笑顔の欠片 集めてく 君が流した涙の海に光満ちるように ただちっぽけな僕だとしても全て守りたいよ 君が好きだから 「海月」/松室政哉  そして、もっとも<海月>としての<僕>の深い愛情が表れているのが、サビフレーズです。触れることはできない。悲しみの海の底に沈んでいる<断ち切れない想いの欠片>を消してあげることもできない。だけど<世界で一番小さな海>のなかで<彷徨いながら もがきながらも 散らばった笑顔の欠片 集めて>、一つでも<僕に出来ること>を探し、少しでも<君が流した涙の海に光満ちるように>静かな愛を届けているのだと思います。    さらに<海月>がゆらゆら水中を漂う美しい姿は、見ているだけでわたしたちの心を癒しますよね。だから<君>にも<海月>を見ているときのように、せめて<ただちっぽけな僕>といる間だけは、力を抜いてほしい、安らいでほしい、と、そんな気持ちも表れている気がしませんか? <僕>は、自分の恋が報われることなどどうでもいいのです。それよりただ純粋に、君が好きだから全て守りたいのです。  そんな<海月>ならではの愛の形が綴られているのが、松室政哉のこの歌です。是非あなたも、歌詞から、歌声から、メロディーから、新曲「海月」の儚さや美しさ、切なさや優しさ、柔らかな光や静かな愛の温もりを感じてみてください…! ◆紹介曲「海月」 作詞:松室政哉 作曲:松室政哉 ※「もがきながらも」の「もが」は、足へんに宛が正式表記。 ◆1st Single「海月」 2018年9月19日発売 通常盤 UMCA-50055 ¥1,080(tax in)

    2018/08/21

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