帰る場所ってどこやろう?

 2022年10月12日に“花*花”がNew Mini Album『5B2H』をリリースしました。2021年6月にリリースされたミニアルバム『52R45』は、 コロナ禍に於いて感じた「あの人に会いに行きたい」「どこかへ遠くへ行きたい」鬱屈な気持ちを、爽快にポップに表現した1枚となりました。それに対し今回は「あの場所に帰る(還る)」郷愁や帰っていくあの人の無事を願い送り出す…といった、前作とは真反対のコンセプトで制作された1枚に。
 
 さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“花*花”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第1弾。執筆を担当したのは、おのまきこです。綴っていただいたのは、収録曲「旅の終わり」のお話。みなさんにとって、帰る・戻る場所というと、どこを、誰を、思い浮かべますか…? 



帰る。戻る。
を、テーマに今作『5B2H』を制作しました。
前作の『52R45』は『旅に出る』がテーマの1枚になり、じゃあ帰ろう!という感じで、初めてテーマありきのアルバム作りになりました。
少しずつ旅行ができるようになったりして、お出かけの機会も増えているのではないでしょうか?
ようやくという感じでワクワク旅の計画をされてるかたも多いと思います。
 
今回はアルバムの中から「旅の終わり」をご紹介したいと思います。
 
まず、アルバムのテーマでもある『帰る』ということで、帰る場所ってどこやろう? と考えたときに、やはり1番最初に浮かんだのが故郷でした。とはいえ、我々はとにかく全国各地にお邪魔していて、行きたい(帰りたい)場所がたくさんあります。
会いたい人もたくさんいて、コロナ禍でなかなか会う機会がなくなってしまい、あちこちのいろんな顔が浮かびました。
私たちの書く詞は、いつもお手紙のようなものだと思っています。
誰かに伝えたいこと、それは1人の時もあるし、たくさんの人に伝えたいと思っていたり。
今回の『旅の終わり』も全国各地にいる会いたい人たちへのお手紙になりました。
 
実際の旅の終わりに感じることや、人生=旅と考えたときに、自分は人生の終わりにどんなことを想い出すのかなーとふと想像してみたら、現時点でも楽しかったこと、美しい景色、あちこちで出会った人たち、美味しかったもの(笑)、たくさんのことが頭に浮かびました。
そんなことをうふうふ思いながら、人生最後を迎えられたら幸せだろうなぁと思いながら作詞しました。
 
レコーディングではいづみさんに、「ここはあの場所だよー、この歌詞はあの人のことだよー」とあれこれ話してから歌ってもらいました。
また、いづみさんはいづみさんの会いたい人や思い出の場所を思い浮かべて歌ってくれたと思います。
 
この曲に難しい言葉やかっこいいフレーズなんて出てきません。
ただただ帰りたい場所や、会いたい人を想って聴いてもらえるとうれしいです。
 
まだまだこれからたくさんの場所でたくさんの人に出会い、それらを大切に豊かな人生を送っていきたいと思います。
皆さんの人生の旅がますます豊かでありますように。
 
<花*花 おのまきこ>



◆紹介曲「旅の終わり
作詞:おのまきこ
作曲:おのまきこ

◆New Mini Album『5B2H』(読み:ゴー・バック・トゥ・エイチ)
2022年10月12日発売
 
<収録曲>
1. Shenandoah
2. 旨し糧(5B2H ver.)
3. またいつか
4. Pigeon blood
5. 旅の終わり
6. 最後の散歩
Bonus Track:あ~よかった(pal*system mix)

◆Tour
11/4(金)【東京】eplus LIVING ROOM CAFE&DINING
11/6(日)【仙台】誰も知らない劇場
11/19(土)【京都】someno kyoto
11/27(日)【福岡】border -live music&drinks-
12/1(木)【名古屋】Tokuzo -得三-
12/3(土)【岡山】MO:GLA
12/16(金)【大阪】吹田市文化会館メイシアター小ホール