どれもその子が選んだ幸せの形。

 2023年3月22日に“上野優華”がニューアルバム『恋愛シグナル』をリリースしました。アルバムには、androp・内澤崇仁が書き下ろした新曲「恋をしました。あなたに」や、NakamuraEmiによる提供曲「チョコかアイス」を含む全10曲が収録。さらに、初回限定盤に同梱されるBlu-rayには『上野優華 ONEMAN LIVE TOUR 2022 ~冬の夜長と片想い~』初日・渋谷公演の模様が収録!
 
 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“上野優華”による歌詞エッセイを2週連続でお届け。今回は第1弾。綴っていただいたのは、今作『恋愛シグナル』にまつわるお話です。今、「好き」を抱えているあなたへ。恋をして日々、感情に大きく振り回されているあなたへ…。さらに今回は“音声版”もございます!上野優華本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。


上野優華の朗読を聞く

きっとこの恋は、もうあと一歩踏み込んでしまえば
私は抜け出すことが出来ない。
 
でも、もうあと一歩踏み込んだ世界は
今までとは比べられないほどキラキラ輝いているかもしれない。
 
進んでみないと分からないけど
そのたった1歩で私の見える全てが良くも悪くもなってしまう。
 
恋をして、その感情に振り回されない人なんていないと思う。
自分のことが大好きになる恋愛もあれば、自分のことが大嫌いになる恋愛だってある。
 
その位人生が大きく変わってしまう。
 
赤信号なのか、青信号なのか。
分かりやすく誰かが示してくれたらいいけど
それを見定めるのは自分しかいない。
 
んーん。
示してくれたとて意味ないのかもしれない。
 
いつだって、誰だって、
前を向いて歩いてるわけじゃないから。
信号に気づけないくらい俯いてる時だってあるし、周りが見えないくらい没頭することだってある。
 
 
特別だと言われて嬉しくなったり
ほんと、そういうとこだよ?って呆れてるくらいあの人のことを知ってる私に嬉しくなったり
くだらない毎日がこんなに愛しくて、この日々を守りたいと思ったり
 
それも恋だけど
 
どうせならもっと上手く騙してよって
あの子に負けたわけじゃないなら、これ以上悲しい芝居をさせないで欲しいって
そう願うほどあの人じゃなきゃダメな自分がいる
 
それも、在るべき形じゃないかもしれないけど
きっと恋だよね。
 
どれも切実な気持ちで
どれもその子が選んだ幸せの形。
 
色んな気持ちになって書いて、歌っていて気づいたのは
恋の始まりにも、終わりにも
共通してあるのは「好き」という気持ちがあること。
 
始まりにはもちろん、
嫌いになって恋が終わるなんていうのは
私の「好き」が抱えきれないほど大きくなってしまって、どうしようもなくて
この「好き」を受け止めて貰えなくなった時にきっと恋が終わるんだと思いました。
 
どんな場面でも
こんなに恋という言葉が出てくるコラムってあるのかな?
その位「恋する心」に向き合って出来上がったアルバムです。

<上野優華>


◆New ALBUM『恋愛シグナル』
2023年3月22日発売
 
<収録曲>
1. ジコアイキセイ
2. imu
3. 恋をしました。あなたに
4. Cinema
5. そうゆうとこ。
6. フラッシュバック
7. チョコかアイス
8. Amber
9. ジャスミン
10. 分かってくれない