2023年10月4日に“なきごと”が3曲入り7thデジタルシングル「君と暮らしの真ん中で」をリリースしました。収録曲は、「退屈日和」、「マリッジブルー」、「Hangover」の3曲。さらにリリースに伴い、初のワンマン・ツアーも実施!
さて、今日のうたコラムではそんな“なきごと”の水上えみりによる歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回が最終回です。綴っていただいたのは、収録曲「Hangover」にまつわるお話。この体に残る感覚の正体は…。さらに今回は音声版もございます。本人による朗読でもエッセイをお楽しみください。
10月4日になきごとから3曲リリースされた。
退屈日和、マリッジブルー、Hangover。
先週は、マリッジブルーについて歌詞解説しました。
早くも最終週。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
本日は、Hangover。
直訳は二日酔いです。
二日酔いになったことない方も
体の中を巡るモヤっとした気持ちと
重ねてお楽しみください。
M-3“Hangover”
体は正直だ。
酷使すれば悲鳴をあげる。
肉体的な運動は筋肉痛を呼ぶし
酩酊的な飲酒は二日酔いを呼ぶ。
体の真ん中がぐるぐるして
倒れ込んだ暗い部屋
冷たいフローリングが心地好い。
気付けば朝日がカーテンをすり抜けて
体へ射し込む。
意識はあるのにまだ寝ているような。
昨日の会話を思い出す。
あー、言わなきゃよかったって後悔も
胸を動かされた言葉も
全て全て、残っている。
後味の悪い貰い物の言葉も
体を駆け巡る気持ち悪さも
少しの期待と、ときめきも。
ただただ身体中に張り巡って
どうにも抑えようのない気持ちが
込み上げてくる。
あぁ、そうか、
この体に残る感覚は
君と過ごした時間か。
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3週にわたって歌詞エッセイをお届けしましたが
いかがでしたでしょうか。
今作はいつにも増して
非常に素直でまっすぐでひねくれた
水上えみりらしい歌詞です。
自由に解釈をして
あなたが思った通りに聞いて欲しいです。
水上自身、聞いてきた曲が
意味が汲み取りづらい歌詞だったりして。
ただ、ずっと聞いてると
同じ境遇になった時に
言葉の通り“腑に落ちる”
そんな瞬間があります。
まるで知恵の輪が外れる時のような
なくしたパズルのピースをベッドの下で見つけた時のような
あの子とあの子付き合ってたんだ~って知らされた時のような。
なきごとの曲を聞いたあなたが。
この歌詞難しいなって
思ってくれたあなたが。
“ストン”
という感覚を味わってくれるその日まで
なきごとの曲を愛してくれますように。
◆7thデジタルシングル「君と暮らしの真ん中で」
2023年10月4日発売
<収録曲>
1. 退屈日和
2. マリッジブルー
3. Hangover