「絶対がない」からこそ恋は面白い。

 2023年10月25日に“有華”がMajor 1st Full Album『messy bag』をリリースしました。今作は、中身がごちゃごちゃに入っているバッグという意味で、ごちゃごちゃしている女の子のカバンのようにいろんなテイストの楽曲が詰まっているアルバムとなっております。新曲を含む全11曲を収録!
 
 さて、今日のうたコラムでは“有華”による歌詞エッセイを2週連続でお届け! 今回は第2弾です。綴っていただいたのは、収録曲「恋ごころ」にまつわるお話。誰しもに当てはまる正解はないし、絶対もないのが恋。だからこそなかなか「好き」を伝えることができない。そんなあなたへ。この歌詞とエッセイを受け取ってください…!



恋をすると
いつもの景色が180度違って見えたり
ちょっとした言葉で心が浮いたり落ちたり
名前を呼ばれるだけで頭から声が離れなくなったり
普通だったら、いつもだったらの
私がどこにもいなくて
急にどこから現れたかもわからない迷子の私が登場し物語が始まる。
 
決まった道があるわけもなく
坂道や急カーブの道、時には真っ暗なトンネルもくぐったりして。
そしてたまに案内板が出る。
「こちらの道の方が近道になりそうですよ。」
確実な言葉は書いていない。
今までこの道を通った人にとって近道だった事が多いから
ただそれだけ。倍率の話だけで書いてある。
答えがないのは相手が皆違うから。
絶対がないのだ。
 
そしてまた道に迷っていると
「りんご食べますか?」とたまたま出会った
タイプの子が声をかけてくる。
そしてまんまと食べると倒れ込んでしまったり
すごく不味かったりする。
体が弱っている時を狙って
優しい言葉をかけて大事な体、物だけを奪ったり
そして捨てられたり。
目先の幸せを取ると痛い目を見る事がある。
絶対がないのだ。
 
でもその「絶対がない」からこそ
恋は面白い。
 
急展開して目をあけたらゴールに辿り着いていたり
あと少しのところで振り出しに戻ったり
先が見えないからこそ楽しむ事ができる。
 
そして、人を好きになるからこそ
自分を知る事ができるのだ。
 
そんな気持ちを書いた歌が「恋ごころ」である。
 
まだまだ曲の中には書ききれなかった
「恋をするからこそ、、、」の心はたくさんあった。
でも、何より大抵の人が立ち止まるのは
「好き」が伝えられない事だ。
たった2文字なのに、1秒以内に言える言葉なのに
本当に好きな人には言えない。
だからこそ、この曲で伝えるも良し。
勇気をもらうのも良し。
好きな気持ちに気づくのも良し。
自由に受け取って欲しい。
 
何千年も前から今もそしてこれからも
この世から去ったとしても「恋」は続いていく。
迷子になったとしても、傷だらけになったとしても
それほど誰かを好きになり、愛することは
生きていく上で一番と言っていいほど
生きる意味を教えてくれる事だと私は思う。
 
<有華>



◆紹介曲「恋ごころ
作詞:有華・内澤崇仁(androp)
作曲:内澤崇仁(androp)



◆Major 1st Full Album『messy bag』
2023年10月25日発売
 
<収録曲>
01.Partner
02.Bestie
03.Baby you
04.恋ごころ
05.#Me
06.HAPPY DATE
07.Darling Darling
08.キミエール
09.ずるいね。
10.Gentleman
11.Baby you -Reprise-