両方愛すべき自分だ。

 2024年3月20日に“SCANDAL”がNew Album『LUMINOUS』をリリース! 前作『MIRROR』以来、2年ぶりとなる通算11枚目のアルバムとなる今作は昨年リリースしたシングル「Line of sight」「ハイライトの中で僕らずっと」に加え、Rhythmic Toy Worldとの共作「あなたへ」、EOWとの共作「Plum」を含む全11曲が収録。メンバー全員が作詞作曲に携わったバラエティに富んだ1枚となっております。
 
 さて、今日のうたでは“SCANDAL”による歌詞エッセイを4回に渡りお届け! 今回は第3弾。執筆を担当したのはHARUNA。綴っていただいたのは、収録曲「1:47」にまつわるお話です。20代の頃の自分、そして30代半ばの今の自分の在り方の違いとは…。



まず「1:47」(イチヨンナナ)というタイトルは、この歌詞のカケラを書いてスマホのメモに保存した時間のことである。
 
まさに歌詞冒頭の眠りにつく前、ベッドに入って無意識にいろんなことを考えていた。
 
今日あったこと、自分のこと、まわりのこと、仕事のこと、ぐるぐると思い巡らせていくなかでふと「あぁあの人元気かな」と思い出して、懐かしさと当時の自分の未熟さにむず痒くなりながらも、なんだかこの状況を書き留めておきたくてぶわぁーっと書いた。
 
書きながら思ったのは、やっぱり20代と30代とでは生活も恋愛も価値観が変わっているということ。
 
20代はなんでも知りたい、やってみたい、できるようになりたい、好きな人の好きなものは自分も好きになりたい、好きな人に染まってみたい。
とにかく吸収したかったし、経験としてその気持ちはとても大事だったと思う。
 
30代半ばの今は、その時期に比べるとものすごく削ぎ落とされてシンプルになっていると感じていて。大人ぶって飲んでたお酒も実はあんまり好きじゃないかもしれないとか。勧められた小説だって全然読む気になれなかったりとか。随分と自分に正直に生きている。
 
どっちがいいとか悪いとかはない、両方愛すべき自分だ。
そして今の自分がとても好きだし、これから歳を重ねてまた変化していくことが楽しみだ。
 
「1:47」は、きっともう今の私じゃ出会えないあの頃の価値観と、その時期を一緒に過ごしたあなたの幸せを勝手に願う、そんな自立した女性の歌です。
 
<SCANDAL・HARUNA>



◆紹介曲「1:47
作詞:HARUNA
作曲:HARUNA

◆New Album『LUMINOUS』
2024年3月20日発売
 
<収録曲>
01.群青pleats
02.ファンファーレ
03.私たち
04.Plum
05.CANDY
06.Vision
07.LOOP
08.Line of sight
09.あなたへ
10.1:47
11.ハイライトの中で僕らずっと