間違いなくこれは純粋な愛です。

 2024年7月10日に“reGretGirl”がDigital Single「純ラブ」をリリースしました。夏の恋のひとときを歌ったアップナンバー。思いを寄せる相手との時間を過ごすなかで、あと一押ししたいけどできない、という甘酸っぱい葛藤と純愛を歌った1曲。サウンドは、reGretGirlの持ち味である軽快なギターロックサウンドにリズミカルなストリングス等が融合した楽しく聴き心地の良いアレンジに仕上がっております。
 
 さて、今日のうたではそんな“reGretGirl”の平部雅洋による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、新曲「純ラブ」にまつわるお話です。待ち望んでいた<君>との時間。そして近づいてくる終わりのとき…。ぜひ、ひとつの恋物語を歌詞と併せてお楽しみください。



この度、2024年7月10日にnew digital single「純ラブ」をリリースいたしました。新しい曲が世に放たれるというのは何度経験しても嬉しい限りです。
今回もこのうたコラムに文章を掲載させていただく事、誠に感謝いたします。
いつもありがとうございます。
 
 
寝ても覚めても消えてくれない。君の事を考えない日はない。一挙手一投足、全てが君への想いへ繋がり、ひとりでは抱えきれない程の大きな恋心に手を焼いている。
 
この日が来るのをどれだけ待ち望んだことだろうか。
駅から徒歩五分。雑居ビルの四階にある雑多な居酒屋。二杯目のビールを飲みながら増えていく枝豆の莢。そして目の前にはほろ酔いの君がいる。騒々しい店内とアルコールのおかげで、距離は少し近くなる。君が身を乗り出して話を聞こうとしてくれるたび、僕の鼓動は早くなった。先日参加した友だちの結婚式の話だとか、偉そうなだけの上司の愚痴だとか、本当に他愛のない話をダラダラと続け、それと同時に刻一刻と終わりへと迫る時間をずっと気にしていた。「そろそろ帰ろうかな」と言われ、「そうだね」と思ってもいないことを口にする。あっという間に過ぎてしまった至福のひと時。悦楽感は焦燥感へ変わる。焦った所で「このままもう一軒行っちゃおうよ」とは言えないくせに。
 
最終電車へ続く改札の前。「またね」と言い改札へ向かう後ろ姿を見つめていたら、突然ドラマの最終回の様な素敵な音楽が流れ、僕の元へと走り出し「やっぱり」と頬を赤らめながら胸に飛び込んでこないかな。そしてそのままふたりはこの眠らない大都会の喧騒に消えた事をきっかけに、真実の愛で結ばれたりしないかな。
 
現実にそんなロマンスはなく、最終電車へ続く改札の前。もう君と過ごせる最後の時間。今ここで「帰らないで欲しい」と伝えたら君はどう思うだろうか。下心剥き出しな下世話な人間だと思い帰ってしまうだろうか。どうでもいい世間話はいくらでもできたのに、本当に伝えたいことは結局言えないままだ。
 
日が暮れても残る熱気は、夏のせいか君のせいか。都会の蒸し暑さは手に汗を握らせる。
揺れ続ける心。そこからは下心にみえますか。
間違いなくこれは純粋な愛です。
 
<reGretGirl・平部雅洋>


◆紹介曲
Digital Single「純ラブ
2024年7月10日配信
品番価格:COKM-45199 ¥263 (tax in)
作詞・作曲:平部雅洋


◆ライブ情報
 reGretGirl presents SUMMER ONEMAN LIVE 2024
"どうにかなってしまいそうな野音編"
2024年8月11日(日)
@大阪城野外音楽堂
 
"ひとりだと思わないためのホール編"
2024年8月29日(木)
@昭和女子大学 人見記念講堂
 
<チケット>
 一般発売中!